助産師あいあいこのプチ相談室「ローストビーフって食べていいの?」
こんにちは、あいあいこです。
今日はクリスマスイブ、パーティーを開かれる方も多いのではないでしょうか?
そこでは色んなご馳走が食卓に並ぶと思いますが……そういえば、ローストビーフって妊娠中に食べていいの?
結論から言いますと「食べない方がいいでしょう」。
どうしてかは、これから詳しく解説していきますね。
妊娠中は生物・猫のフン・土いじりに注意
トキソプラズマという原虫をご存知でしょうか?
トキソプラズマは、土・猫のフン・生肉などに存在すると言われています。
妊婦さんがこのトキソプラズマに感染すると、赤ちゃんの目や脳、肝臓に障害が出ることがあります。
また、妊娠の早い週数で感染するとより重症化しやすいとも言われています。
トキソプラズマは、67℃で1〜2分加熱すると死にます。
よって、中心までしっかりと火を通したお肉であれば問題は無いのですが、ローストビーフは低温加熱(中心の温度が55〜65℃程度)のため、加熱が不十分である可能性があるのです。
ですので、妊娠中はローストビーフは控えておいた方が良いでしょう。
生肉を切った包丁なども、よく洗うようにしましょう。
あとは、土に関しては、野菜の土はよく洗って落としてから調理する、ガーデニングや土いじりをする時は手袋をつける、触ったあとは手をよく洗うようにしましょう。
猫のフンに関しては、野良猫に触らない、猫のお世話(糞便の処理)は手袋をつけて行ってその後よく手を洗うか、他の家族にやってもらうといいでしょう。
家から出したことのない猫ちゃんであれば、トキソプラズマを持っていないかもしれませんが、もし不安であれば、動物病院で検査も出来るようです。
食中毒にも注意
生物を控えておいた方がいい理由がもう1つあります。
それは、食中毒の危険があるからです。
妊娠中は免疫力が弱まっていて、普通の大人よりも重症化しやすいので、注意が必要です。
食中毒を引き起こすリステリア菌という菌は、生物(生ハム・スモークサーモン・ナチュラルチーズ)にいると言われています。
また、それ以外の菌でも食中毒を起こす可能性があるので、生魚・生卵なども控えておくことをおすすめしています。
……とまぁ色々と難しいことを書きましたが、とにもかくにもよく火の通った物なら大丈夫ですので、妊娠中でも楽しくクリスマスの一時をお過ごしください♪
かといって、食べ過ぎには注意ですよ!
さて、今回の記事はいかがでしたか?
分かりにくい所などあれば、コメント欄にお寄せください。
それでは、また次回お会いしましょう!
【出典】
トキソプラズマについて(食品安全委員会・内閣府):http://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu03050660314
【画像提供】