hyuka

小さな頃から、1㎝四方の紙で折り鶴を折っています。どんな紙なら、美しく折れるかな? 紙が大好きで、大学はインテリアを学び、ラッピングコーディネーターを数年。

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小さな頃から、1㎝四方の紙で折り鶴を折っています。どんな紙なら、美しく折れるかな? 紙が大好きで、大学はインテリアを学び、ラッピングコーディネーターを数年。

最近の記事

和紙でできた服を愛用

ずっと愛用しているものに、和紙でできた服がある。 宝島染工さんが作られているもので、和紙100%の糸を編んだ、ざっくりとしたニット。シャリっとした質感に乾きの早さが魅力。冷房の効いた場所では暖かく、気温の高い場所ではサラリとしている。私は泥藍染のものを愛用。 古より夏の防暑着だった紙布。 紙布とは、紙を細く切り撚った紙糸で機織した布で、経緯ともに紙糸を用いたものを諸紙布、経に絹・綿・麻糸を用いたものを絹紙布・綿紙布・麻紙布という。 京都のギャラリー啓さんには古の布が並ぶ。

    • 楮のふんわり感や竹紙のたくましさはどんな作品になるのか

      私には折り鶴用に選ぶ和紙がある。当たり前だけれど作品が異なれば、和紙の新たな魅力に気付かされ、たのしい。 切り絵作家の中村儒纏(ひとみ)さんに出会った。彼女は、野草のたくましさを竹紙(ちくし)のそれと重ね合わせて竹紙で切り絵をされていた。 私が竹紙を切ると、すっと走ったかと思うと、かっとひっかかり、とても難しい。 でも切りやすさではなく。 竹紙と野草の共通点を結んで、双方の美しさを際立たせておられた。 またある時に出会った倉美紀さん。 ふんわりした楮の紙が和紙スイー

      • 光沢のある薄い竹紙を手に入れて

        京都に、縁側からお邪魔する大好きなお店がある。 西陣テラさん。竹紙、竹紙、竹紙。竹紙だけの専門店。 厚手で繊維がもりもり主張するもの、ツヤっと薄く白く雁皮紙のような、透けたもの。後者のタイプに大胆な書が描かれたものをテラさんではじめて見た時は、墨の黒が紙の光沢と相まって、あまりに美しく、心打たれた。 そこで、私がすぐに作ってみたものは、便箋。とびきり光沢があり薄い竹紙を選び、こんもりと純金で装飾を。ヨーロッパのギルディングのようなイメージをコットンペーパーではなく、竹紙に

        • 手紙の自由

          幼い頃、友達に手紙を書いては、紙を台形やハート型に折って渡しあっていたことを、似たようなかたちで今も続けている。 SNSなどで手軽にコミュニケーションがとれても、手紙にはかなわないことがある。 いつも手紙でやり取りをする紙漉き作家の方とは、市販の便箋や封筒を使わない。封筒じゃないものも封筒にし、好きな紙を好きなように切り、文字を書く。 古い障子での封筒。桟のあとがかわいい。 そこへ押し花や香りを自由に加え、視覚に触覚や嗅覚のたのしみを加える。 手紙を開けた時、その方の持つ

          着物みたいに友禅紙を

          白の美しい和紙に、アクセントで友禅紙を使うのが好きだ。 紅白の市松模様の友禅紙は、金封の中敷きに使ってみた。お札を直接乗せてもいいし、紙で挟んで乗せても。透け感のある白い和紙を幾重にも折り、包んだ状態では透けない仕様。外見を白一色にして、開けた時に友禅紙が現れてオメデトウの気持ちを表すイメージ。 名古屋友禅紙。桐箱と合わせて使ってみる。( 紙の温度 ) 紙の温度さんで名古屋友禅紙の白一色のものに出会い、ひとめぼれ。いろんな柄がある中で七宝柄を選んで愛用中。 どうしても、た

          着物みたいに友禅紙を

          雲母(きら)の紙

          雲母(うんも)という鉱物の微粉で装飾をした紙が、金箔や銀箔とはまた違った、パールのような輝きがあり好きだ。雲母は、白雲母の粉末で、「きら」といい、顔料と混合したものは色雲母とよばれる。 雲母摺(きらずり)や雲母揉(きらもみ)など、技法はいろいろあるようだが、私は雲母の輝きが好きなので、見かけたら金封を作ったり、カードや便箋で日常に取り入れる。 左のカード:地色は純銀箔 右の便箋:丸模様は雲母の輝き( かみ添 ) 雲母を使った紙を扱う店舗として、京都には、雲母唐長さんとい

          雲母(きら)の紙

          小原工芸和紙の魅力

          手漉き和紙の漉き方日本において、最も主流に行われている手漉き和紙の製法は、「流し漉き」というものだそう。 日本に最初に伝わった紙漉き方法は、「溜め漉き」と呼ばれるもので、中国から伝わったものだ。この方法は、厚い和紙を漉くことには適しているが、薄い紙を漉く時には、ムラになったり、穴が空いたりと不都合もあるという。そこで、薄くても破れない紙を作るために、「流し漉き」という方法が開発されたとも考えられている。「流し漉き」は、西洋にはない東洋の漉き方で、日本では特に発展した方法のよう

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          小原工芸和紙との出会い

          愛知県の紙屋さんで、たまたま展示会がされていて衝撃を受けたのは、もう10年近く前のこと。 それは、愛知県碧南市出身で、日本画、陶芸、七宝金工、竹工、紙工、漆工、刺繍、染色、書、和歌など工芸のあらゆる分野で活躍した、小原工芸和紙の創始者、藤井達吉が育てた工芸作家のひとり、加納俊治氏が御父上である「かのうともみ」さんと、ご主人である恒さんとのユニット、「かのうともみひさし」さんの和紙だった。 手漉き和紙が、これほどまでに美しいことを、はじめてしった衝撃の和紙との出会い。not

          小原工芸和紙との出会い