【ニック・ドレイク研究】チューニングメモ ① CGCFCE
”ニック・ドレイク・チューニング”
CGCFCEは別名ニック・ドレイク・チューニングと呼ばれているらしい。立ち読みした雑誌やムックで何度か目にしたことがある。
この呼び方はどれくらい一般的なのだろうか?
確かにニックドレイクの曲に多く使われてはいる。他のアーティストの使用例は決して多くはないだろう(思い当たるのはRadiohead "Morning Mr Magpie"ぐらい)。
だが、ニックドレイクはデビューアルバム「Five Leaves Left」ではCGCFCEチューニングを使っていないのである。
なので、正確にはBryter Layter Tuningじゃないかと勝手に思っている。
(ただし、Time Has Told Meはスタンダードだと思われるがCGCFCE説もあるので後に検証する予定。)
合わせ方など
基本的にはスタンダードより下げるチューニング。
2弦は半音上げるが、1・3弦ほど切れやすくないのでそんなに心配しなくて大丈夫(自分が気にしてないだけ)。
6弦:E→C (2音下げ)
5弦:A→G(1音下げ)
4弦:D→C(1音下げ)
3弦:G→F(1音下げ)
2弦:B→C(半音上げ)
1弦:E(そのまま)
インターバルは5度・4度・4度・5度・3度。
C音が多めで、開放で鳴らすとCadd4 。
CGCFCEの楽曲リスト
BL: Bryter Layter
PM: Pink Moon
ML: Made to Love Magic ([ ]内はセッション名)
カポなし
Hazey Jane II (BL)
Hanging on a Star (ML [the last sessions])
2フレットカポ
Introduction (BL)
Hazey Jane I (BL)
Pink Moon (PM) ピッチ高め
3フレットカポ
Parasite (PM) ピッチ高め
半音下げ(BF#BEBD#)
Which Will (PM)
雑感
基本的にはさわやかな響きのチューニングだと思うが、Parasiteのような曲も表現できてしまうのである。
「Pink Moon」の楽曲はBEBEBEの曲でもピッチ高めなので、恐らくあのピアノに合わせてギターをチューニングしたのではないかと想像してみる。
ちなみに「Pink Moon」ではGuild M20とヤマハのガットギターとを持ち替えているが、ガットで弾く曲にはCGCFCEを使っていない。