Nick Drake "Five Leaves Left" A面について思うこと
ニックドレイクオタクがFLLについて普段から思っている正直な感想を書いた。特に深い意味はない。
A-1 Time Has Told Me
スタンダードなメジャーキーのコンテンポラリーフォーク。
デビューアルバムのオープニングを飾る一曲だが、
個性が存分に発揮されているとは思えない。
コーラスの転調は良い。
A-2 River Man
翻って個性がふんだんに発揮されている楽曲。
トニックコードの3度がメジャーとマイナーを行き来するところや、
時折不協和なボイシングが聞こえるのは独特。
そして、何よりもロバートカービーのストリングスアレンジが素晴らしい。
ニックのソロバージョンと聴き比べると、
アレンジが楽曲の良さを最大限に引き出しているのを感じる。
A-3 Three Hours
個人的にFLLのベスト。
実はA面唯一の変則チューニング。
モーダルでニックとしてはトラッド寄りの楽曲。
構成はかっちりとしつつも、
セッション的で少し緊張感のある空気が良い。
僕が憧れるギタープレイのひとつだが、未だに恐ろしくてコピーしたことはない。
そんなことを言っているうちに人生が終わらないように、今年こそはチャレンジしようと思う。
A-4 Way to Blue
ギターレスのオーケストラルポップ。
「ポップ」と言って良いのかわからないが。笑
ヘンデルのメサイア序曲との類似を指摘する論文あり。※
長調と短調を行き来するのはRiver Manと共通。
ブリッジのメロディがすごく好き。
River Manはストリングスあってこそだと思っているが、
こちらはピアノで弾き語りしても、悪くないと思う。
A-5 Day is Done
短調のオーケストラルフォーク。
デイヴィグレアムのアンジーを下地にクリシェ進行を導入して作曲したのかもしれない。
佳曲だがセンチメンタルに思えることもあって、気分によってはあまり聴きたくない。
よく弾くけど。笑
以上、B面に続く…
※ 自分が見つけた唯一の音楽学的なエッセイ。変則チューニングについての考察などもあり。また読み直さねば。。
Nick Drake and the Baroque Characteristics of His Music (studylib.net)