日曜日の音楽 #6 / Chambertin - Bert Jansch
起き抜けにYouTubeを見ていたら、偶然この曲のカバーを見つけた。
良い演奏。弾き込まれたギターの風格も素敵。
そう言えば、自分のレパートリーだったことを思い出す。
20代の頃、2年程バートヤンシュ好きの先生からフィンガーピッキングのレッスンを受けていた。
ニックドレイクが弾きたくて、バートヤンシュはそのルーツだからというのが、その先生を選んだ理由。
レッスンで教わった中でも特に好きな一曲がChambertinだった。
オリジナルはやっぱり良い。
リフについて
何と言っても、この曲はリフが良い。
「ラミソ・ファ#ラシ・ドシラ」
弾くときには、レガートを意識することが大切だと思う。
うっかりすると、パタパタとしたせわしない演奏になってしまう。
(もちろん、それは自分のことなんだが。。)
では、どうすればきれいなレガートに?と自問したところ、
フィジカルを鍛えることも大事だが、左手の押さえ方を工夫すればいいのではと考えた。
左手の押さえ方(一例)
最初の「ラミソ」はX020XXを押さえる。3弦は中指。
「ファ#ラシ」は、X(0)420Xを押さえる。
1.で鳴らした5弦はミュートしない。
中指は離さずに4弦上をスライドしつつ、薬指で4弦4フレットを押さえる。人差し指で3弦2フレットを押さえるタイミングはやや遅め。「ドシラ」は2.のポジションのまま、小指で3弦5フレットを押さえて「ド」。2弦開放で「シ」。小指を離して3弦で「ラ」。
言葉で説明すると回りくどいけれど、こんな感じだろうか。
要は、「押さえ替えは出来るだけ省エネで」、「鳴った音はなるべく鳴らし続ける」ということ。
僕の説明より、バートヤンシュ本人の手元を見た方が参考になる気も。。
プロトタイプ?
実はこのリフはWayward Childのアウトロと同じである。
調性について
「ラミソ・ファ#ラシ・ドシラ」を
音階として順に並べてみると、「ラシド(レ)ミファ#ソ」となる。
レの音は含まれていないがAドリアンモードと言っていいと思う。
ところが、メロディが始まると長3度のド#が出てくる。
ということは、ドリアンモードとミクソリディアンモードが混在していると言える。
この曖昧さにトラッドらしさを感じる。
特に結論はないけど、以上。
こんな音楽を聴きながら秋を感じている。