72日目 二滝そばから始めよう
「お父さん、牧師さんみたいですね」幼稚園のお友だちのお母さんからそう言われて「どちらかといえば和尚です」と返した。そんな漫才のようなやりとりから祝福式が始まった。私は全身黒色の服に襟なしで無帽だったため、教会に入るとあわや「牧師」である。祝福式というのはカトリック版の七五三のことで、私の家は真言宗だが息子の幼稚園がカトリックなため、ひとつのイベントとして、とうわと参加した。カトリック版の七五三というのも違和感が満載だが、宗教関係なしに受け入れる幼稚園の配慮でもあるのだろうし、こうした幼稚園のあり方も日本独特の風潮だろう。本物の牧師さんから聖水をかけてもらうのだが、剃髪の頭に冬の水は冷たい。
午前中で祝福式が終わり、昼食は「二滝そば」へ。通園の帰りにあるお店でとってもおいしいので家族で通っている。とうわは、急に思いだしたのか月曜も火曜も「二滝そばへ行きたい!!!!!!!!」と毎日駄々をこねて号泣。というか、ぶち切れていたので水曜に来れて大満足のようだ。ぶち切れて夕飯もろくに食べずに泣き続け、あげく寝る、という日々だったのでこれで一安心。これほどまでに求められる「二滝そば」も幸せだろう。
ところが、そばを食べ終えて送りだした放課後デイから電話。「とうわくん、お昼食べてないって言ってますけど・・・」は?あんなにがっつりそば食べたのに、なんで?どうやら迎車内で一眠りしたら食べたことも忘れてしまったようだ。君の「二滝そば」への思いはそんな程度だったのかい息子くん。
私は、14時から御影高校で勤務。来週の福島県出張の手配などを済まして帰宅。玄関には、新しい歩行装具(4代目)と、Amazonのキッズタブレットが届いていた。装具は初めて金属支柱がないタイプになった。タブレットはYouTubeの影響で言葉遣いが暴力的になったしまうため、不本意ではあるがキッズ用を購入。帰宅したとうわと、電源を入れる前に「あさやること」「よるやること」を手書きでつくって、ルールづくり。もっと歩けるようになるためのトレーニングをしてからタブレットの時間を約束。リハビリ用の立位台に乗らせて、タブレットを許可すると、しばらくして「もれた!」と声がした。日本地図パズルのアプリに夢中になりすぎて、おしっこ全漏れだ。途方に暮れながら、履き替えさせて、私は夕食の準備にとりかかった。
※このところ、あまりに時間がなく、10日分も日記が書けていない。1日目でも書いたが、育児日記を書いた初日から2日目まで「2年経過」していたくらい日記が苦手な私からしたら、人生最長に続けてきたのだが・・・。すっとばした分は追々書くとして、72日目から流れを戻そう。
20231115