既読の呪い
彼氏ができるとその人のことで頭がいっぱいで、他のことはどうでも良くなってしまうのが悩みだった。
一分一秒でも長く彼と会っていたい、触れていたい、電話したい、LINEしたい。
病的だというのは分かっている。
恋人がいると自分ひとりで生きているより豊かな時間が流れることは知っている。というかむしろそれが良くてパートナーが欲しかった。人生を共有したかった。同じテレビや映画を見ても違う見方や意見が出てきておもしろいし、私がきっかけとなって彼の生活が変化するのも面白い。
しかし問題は会えない時間が地獄と化すことである。
仕事中は常に「早く終わらないかな」と考え、いざ仕事が終わって連絡しても彼は残業。既読もつかない。当たり前である。私の定時は17時だった。
そこから既読がつくまで待ったり、いざ返信が返ってきても期待通りでないと落ち込んだり、苛立ったり。
時間はたくさんあるのにとにかく感情が忙しかった。
仕事が楽しかった頃はこんな事なかった気がするなあ。
そして最近、3週間ほど前に私は仕事を辞め、さらに時間を持て余すことになる。ただ私には彼と過ごす時間以上に楽しいと感じられることが何も無いと思い込んでいたため、苦痛な時間が増えただけのように感じていた。
そこで今週から新たな取り組みを始めた。
彼への連絡を全て断つことにしたのだ。LINEも、電話も。もちろん彼も了承済みである。ただ、彼は以前と変わらずに毎晩LINEを1通くれる。
すると不思議なくらい毎日が楽になった。
私から1通もLINEを送らないため、既読がついたかを確認する作業がなくなった。私は既読機能に支配されていたことを知った。その為転職活動や読書、自分のやりたいこと・やるべきことに集中できるようになった。それに伴い毎日の満足度も上がり、なんだか自己肯定感も少し回復してきたように思う。
もう一つ、相手が私の返事を期待せずに送っているとわかると、LINEの内容も事実ベースで解釈できるようになってきた。これまでの私の解釈は憶測や被害妄想に溢れていたことに気づいた。
既読って大事なのかな〜。
既読機能をON・OFF選択できるようになったらいいのに。
まあ私のような人間は選択できるようになってもONだよな。
わかるわかる。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?