F・Fが最も恐れること………
それは自分の「知性」が消失する事であった
空条徐倫と農場で出会ってからは………
その後の事はなんでも全て覚えている………
刑務所の公衆電話の変なラクガキだとか
ベッドの毛布や
ゴミのにおい
扉の開閉の音や
トイレの音………
徐倫たちと世間話をし……
足の指の形が変だといって笑った事…
全て記憶している……
だが農場以前のことは……
ただ命令に従い……
理由も知らないまま
ホワイトスネイクの「DISC」をひたすら守る………
それしか「記憶」にない……
あの場所で
何年間も「DISC」を守り生活したはずなのに………
ある記憶はただそれだけだ………
機械のような記憶───
生きるという事は
きっと「思い出」を作る事なのだ…
F・Fはそう悟っていた───
それを失うこと…
それだけが怖い
空条徐倫が父親のために行動し……
エルメェスとか信頼する者のために命を賭けて行動しているのは……
きっといい「思い出」が彼女の中にあるためなのだ
それが人間のエネルギーなのだ
「思い出」が細胞に勇気を与えてくれるのは間違いない
農場以前のフー・ファイターズにはなかった感覚だ
今はある!
それが「知性」なのだ!
F・Fはそう悟っていた