IgA腎症の治療 | 定期検診(退院後193日目)、上咽頭炎に対するEAT(Bスポット治療)開始(1回目)
こんにちは、僕です。
IgA腎症の治療のため、入院して扁桃摘出&ステロイドパルス療法を行い、その退院から193日経過しました。2021年2月の定期検診の様子をメモとして残します。
※これは個人の治療体験記なので、ここに書いてあることがIgA腎症と闘うすべての人に当てはまるわけではありませんので、ご注意ください
蛋白/クレアチニン比の値は過去最も良い値に
1月に実施した尿検査の結果まで時系列にまとめました。そして、そういえばここに載せていないデータがあったことを思いだし、追加しています。
2019/12/14:0.16 g/g・gCre ← 過去データ追加
2019/12/28:0.3 g/g・gCre ← 過去データ追加
2020/01/25:0.9 g/g・gCre ← 過去データ追加
2020/02/25:1.3 g/g・gCre ← 過去データ追加
2020/03/21:0.6 g/g・gCre ← 過去データ追加
2020/03/27:0.82 g/g・gCre
2020/04/20:0.52 g/g・gCre
2020/04/25:0.71 g/g・gCre ← 過去データ追加
2020/05/18:1.05 g/g・gCre
2020/05/23:0.83 g/g・gCre ← 過去データ追加
2020/06/01:1.00 g/g・gCre
2020/06/20:0.69 g/g・gCre ← 過去データ追加
2020/07/06:0.67 g/g・gCre
2020/07/09:0.34 g/g・gCre
2020/07/13:0.31 g/g・gCre
2020/07/16:0.17 g/g・gCre
2020/07/20:0.12 g/g・gCre
2020/07/27:0.26 g/g・gCre
2020/09/14:0.18 g/g・gCre
2020/10/03:0.14 g/g・gCre
2020/11/07:0.12 g/g・gCre
2020/12/05:0.08 g/g・gCre
2021/01/09:0.03 g/g・gCre ← New
蛋白/クレアチニン比で 0.03 g/g・gCre は過去最高に低い値です。月によってばらつきはあるのですが、最高で 1g/g・gCre を超える月もあったので、それに比べると30~40分の1くらいまで蛋白尿は抑えられています。
主治医の先生も治療の経過も文句なしの絶好調だね!と太鼓判。
僕の場合は活動性が高いIgA腎症だということが腎生検でわかっていましたが、それが判明したのは2020年5月に入ってから。データを追記して見えてきましたが、ちょうど1年くらい前から急速に蛋白量が増えている兆しがあったので、振り返れば今回のタイミングでの扁桃摘出&ステロイドパルス治療を行えたのは本当にラッキーでした。
ちなみに前回の尿検査の所見では血尿なしでした。
とはいえ血尿が出ることもあるので、上咽頭炎を疑う
日本におけるIgA腎症の治療の第一人者として有名な堀田修先生の記事を拝見していると、扁桃摘出&ステロイドパルス後も血尿が出るケースでは、上咽頭炎がトリガーになっているケースがあると記されています。
僕の場合、幸いなことに扁桃摘出&ステロイドパルスを行って退院をした後に風邪をひいたり熱が出たりということが一切無かったので、日常生活において視認できるような血尿はありません。
ただし、尿蛋白が劇的に減ってきているかつ、体調を崩していないにもかかわらず、定期検診での尿検査で血尿が地味に残るということは、どこかに問題があると考え、上咽頭炎があるのでは無いかと疑い始めました。
クリニックの主治医に上咽頭炎を疑っていることを話す
定期検診の問診の最後にて、血尿が出たり出なかったりがあるので、もしかして上咽頭炎では無いかと疑っているのですが、上咽頭炎の治療もできる耳鼻咽喉科さんで見てもらおうと思っていることを話したところ、やってみる価値はあるし良いと思う!とおっしゃってくださいました。
あわせて、その診察と治療ができそうな耳鼻咽喉科は、その腎臓内科のクリニックから徒歩数分にあることも告げると、知っている先生だし良い先生だから、紹介状書いてあげるよ!と。これは心強い。
良い先生が、あの先生は良い先生だよという言葉ほど心強いものはありません。
耳鼻咽喉科のクリニックにはしご
定期検診が終わり、調剤薬局で薬を受け取ったその足で、耳鼻咽喉科のクリニックに徒歩で直行。今朝のうちにインターネットで初診の予約をしていたうえに、書いてもらった紹介状もあって、受付も順調に済ませます。
耳鼻咽喉科の先生は若い先生で、IgA腎症のように腎臓と関係ない扁桃が腎臓に害を及ぼすといった病気に関して理解が明るい先生(※注)で、IgA腎症に対して上咽頭炎の治療によって効果が見られることもあるというふうに考えていらっしゃる方でした。
注:極端な話ですが、旧来の先生の中には、扁桃が腎臓に影響及ぼすなんて考えられないと思っていらっしゃるかたもまだいらっしゃるようです
いろいろお話を伺いましたが、上咽頭炎は自覚症状あって受診するケースが基本なので、僕のように自覚症状は無いけれども、上咽頭炎であるかどうかのチェックや治療を考えている人は少数みたいでした笑
ファイバスコープで上咽頭のチェック
上咽頭の状態をチェックするために、鼻の両穴をファイバースコープでチェック。これは思ったより痛くない。
自覚症状が出ているわけでもないので、所見だけでは上咽頭炎かどうかは判断しきれないとのことでしたが、他人よりも上咽頭部分に充血が見られるので炎症が起こっている可能性はあるとのことでした。
その上で、改めて上咽頭炎の治療がIgA腎症の血尿に対して有効と断定することはできませんが、治療をやってみますか?と、先生より。
僕はこう考えます。
仮にIgA腎症の血尿に対して有効では無かったとしても、上咽頭の炎症が体のほかの部分に影響する可能性もあり、これを放置する理由はない、と。
慢性上咽頭炎は、次のような症状のトリガーにもなる可能性があることは調べていたので、IgA腎症の血尿に有効かどうかは関係なく(有効であるに越したことは無い)、上咽頭炎の治療は進めていきたいと答えました。
※画像は、福岡のみらいクリニックさんより引用させていただきました。
上咽頭炎はEAT(Bスポット治療)によって対処する
実際の治療はどのようなことをするかというと、EAT(Epipharyngeal Abrasive Therapy)と呼ばれる方法により行うそうです。昔はBスポット治療と言われていました。
綿棒に塩化亜鉛溶液をしみこませ、それを鼻の奥と喉の奥に塗布するという15秒程度で終わる治療です。
インフルエンザやPCR検査をするときに、綿棒を鼻に入れてぐりぐりすると思うんですが、やることはあれと同じです。
※図は、前述の堀田修先生の記事から引用
EATはこの処置を1週間に1~2回、計15~16回行います。
綿にしみこんでいる塩化亜鉛溶液は、上咽頭に塗布されることによって収斂が起こり、炎症が起きていなければ何も起きないですが、炎症が起きている場合は収斂によって出血が起きます。
EATを初めてやってみましたが、自覚症状出てませんが炎症が起きていたので出血しました。痛いです。ずっと痛いです。半日たった今も、痛みこそ治まりましたが違和感はまだあります。
これをあと15回くらいやるために、平日含めて結構な頻度で通院しなければなりませんが、2~3ヶ月の我慢ですかね…。
引き続きIgA腎症に抗うため、やれることはやっていこうと思います。