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デリバリールーム読了

デリバリールーム読みました。面白かったです。今回はその話をしますが、ちぐはぐな文だしあんまり間に受けなくていいです。とりあえず今の段階を吐き出していくので今後何かと評価も変わっていくかも知れないので。当然ネタバレはあります。最終着地点はデリバリールーム面白かったねー、です。好き嫌いで言えば好きです。それを前提にして見てね。下世話な話もあるよ。(諸事情によりサムネを変更しました-10/29)

全体の話

とりあえず全体の感想としては、お前を頭脳戦と言うのは詐欺だろ。章ごとの感想でも言いますけど、パワープレイとか1人がメチャ賢いクイズ対決を頭脳戦とは言わんだろがよ。「想像を絶する頭脳戦」を期待してたわけじゃないけどさぁ。この若干穴のある論理ゲームを力業と屁理屈で勝つ感じ、めだかボックスの後継者、漆黒宴あたりで見た。そういう意味では良いかも。新しい西尾維新、というよりはいつもの西尾維新って感じだったが??あと甘藍社、流石にゲームシステムというかゲームバランスにガバが過ぎない???まあ結局のところ出産に関わるデータが欲しいだけで当人の「安全な出産」とか健康に興味無いからあんな感じとも取れるけど。いやでも結構助産師組発想が貧困〜ってなるシーンあったな。宮子の決め台詞、振りありきだから全員が同じ振りできるのちょっと面白い。本当にちょっとだけなんだけど。なんでもは知らないに通じる。全体で好きなキャラは妻壁。想像妊娠ゲームで詳しく触れる。

プロローグ

びっくりドンキー、最近行ってねえな。チーズバーグディッシュ、うまい。バーグディッシュは一皿だから肉の汁がいい感じに米に染みていいんだよな。元父と子供の会話、このファミレスで行われてるある種ありがちな感じの会話シーン、いい。脅しのくだり、好き。招待状演出、これだから紙の本はやめらんねえなって感じだった。出版社、こんなことできるのね。

性別当てゲーム

正直この辺読んでる時、うーんって言ってた。パワープレイは別にいいんだけど、御託が長いなと。御託が長いのは西尾維新の良さでもあるけど天気はともかく土地のくだり、一応繋がりはあるけど流石に尺取りすぎでは。咲井、他のキャラに比べると些かエピソードが地味なので退出は妥当か。パワープレイも実際は刺す気は無かったはずだから咲井と宮子どっちが先に折れるかの頭脳戦という言い方もできなくは無いかね。「50万円程度の端金」の台詞は正直めちゃくちゃ好き。無責任に甘やかす父と享受する娘。ところで「鵜呑み」のとこ誤植あるよね。

産道ゲーム

デスゲームっぽい〜。くさや食べたこと無い〜。妊娠線みたいな同じ単語羅列する奴西尾維新好きだよな〜。あくまでフィクションだから別にいいけど、産道ゲームに限らず母体に悪影響及ぼす奴ばかりじゃん!ってなった。あの脱出方法、担いでる側もだし、そもそもハイハイで出るの確実にダメだよなーってなった。というか妊婦に肩車させるゲームするな。この時点で未成年ツラして二十歳超えてるアイドル(妊娠しているので当然セックスもしている)の妻壁、いい〜って感じだった。この回も頭脳戦では無いよな、そう考えると性別当てゲームはまだ駆け引きがあるか?

想像妊娠ゲーム

一番好き。投票系、デスゲームあるある。めだかボックスを思い出した。これめだかと同じで全員同票だったらどうなるんだ?全員突破か全員脱落か。まあこの回は本筋は猥談だよね。Y談おじさん。結構キツめのエピソードトークは次が気になるし単純にワクワクしながら読んだ。そして妻壁めしべ、良い。纏足のようにギチギチに縛られて育ち、反動でセックス中毒になった童顔のアイドルという概念、あまりにも性癖。未成熟な身体の20歳、誰とでもヤるアイドル、性行為を子供を産むことで生殖行為にするという思想。その全てが噛み合って最悪に気持ち悪さが生まれている。最高。この性の価値観みたいなの凄く好き。病院坂黒猫とか傷物語の羽川に感じた、性にまつわる気持ち悪さに近い。俺はその気持ち悪さが好きだ。病院坂もだが、こういうおよそ全うな人間関係が構築できなそうな不思議ちゃんみたいなのが普通に不特定多数と肉体関係を持ってて、しかもそれを特に隠そうとも思ってないの、いいよな。西尾維新の書くこういう爛れた性を直接明記しつつも普段の振る舞い故にどこかそれを信じられないタイプのキャラもっとほしい。冷静に考えたら性行為は禁忌で子供は宝なの矛盾が凄い。嫁入さんは前半は割と予想通りだったけど後半マジの犯罪者でちょっと笑った。

ベビーシャワーゲーム

宮子、母屋が勝ち上がるしか無いのである種予定調和。別にいいけど。母屋がめちゃくちゃ賢いので勝ち!ってかなり力業では。頭脳戦でも無い。問題いっぱい書いてあるとこニッコニコで書いてそう。知識はあるが教養が無い、実際にもある話だよなぁ。前までのゲームがデスゲームっぽさをなぞってたからマジのレクリエーションが始まったのはびっくりしたけどがっかりはしてない。産越が死んだのは普通にびっくりしちゃった。

分娩ゲーム

産越、生きてた。両手操作や引っ掻きができるタブレット、何げに凄く無いか。精子が父親かもしれないのは想像の範疇だったけどだからダメとかでは全然無い。生まれるギリギリの段階でデリバリールームのゲーム参加したら母子共に死にそう。そうでなくとも電気ショックは母子共に悪影響だろ、フィクションだから割り切るにしてもだ。

表彰式

分娩ゲームでも提示されたデリバリールームの真実。機械が子をなすことのシンギュラリティ。SFじみていて結構ぐっとくる。閉会の挨拶、十二大戦を思い出した。「エブリバディ、クラップユアハンズ!」。宮子が権利を放棄するのもどこと無く(寝住は放棄したのでは無く放棄し忘れる権利を行使したが)。ところで安全で健康な出産の為に具体的にすることが4億贈呈なの、節々に甘藍社の妊婦の安心安全についての興味のなさが見えるよね。

退室後

この会話の感じ、やっぱり好きだな。体験を本にしようオチ、好きだし。宮子の父は小説家で宮子に甘いし、結局のところ宮子が一番デリバリールーム以外に頼りどころがある人間とも言える。だからこそこの結末はある種全員が助かる可能性、の一つでもあるのかも。そういえばお父さん最後まで娘の貞操に関しては無実だった疑ってすまん。

デリバリールーム、最終的にいろんな感情がぶつかり合って、「良かったね」って薄い感想になったが色々整理しましたね。いい読後感、最終的に優しい結末の作品でした。宮子ちゃんがいい子なんすよねほんと。後3冊今年西尾維新控えてるから楽しみ。

それでは。






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