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【ゲームレビュー】バディミッションBOND「唯一無二のコミック調演出のアドベンチャーゲーム」【Switch】


※本レビューはネタバレを含みます。

 また、個人の感想によるものです。



【評価/10点】

6点



【良かった点】

・コミック調の演出のADVゲームは斬新で新しい

 マンガのようなコマ割りによるカットシーンや書き文字による効果音の表現などコミック調の演出は目新しく、
読ませるだけで退屈させがちなアドベンチャー(ADV)ゲームを退屈させない手法として秀逸である。
 村田雄介さんの絵もキャラクターの特徴を引き立て、キャラ愛が生まれるデザインがされており、絵は本当に素晴らしいと感じた。

・序盤のストーリー

 ADVゲームにおいて序盤の展開は、
キャラクターや世界観の説明に傾倒して退屈させがちだが、序盤からサスペンスドラマのような展開があり、引き込まれた。


【イマイチだった点】

・冗長になりがちなADV以外のパート

 ADVゲームを退屈させないための工夫として導入されたであろう捜査パートと潜入パート(3Dアクションパート)であるがそれぞれ問題がある。

操作パートの問題:
「聞き込みをするキャラクターを選択し、相性がマッチすれば聞き込みが成功する」というものであり、相性を考えること自体はキャラクターの掘り下げにもなっていてとても面白いのだが、少しでも失敗するとクリアランクが下がるという仕様になっている。

クリアランクは、サブエピソードの解禁条件になっているため、完全クリアを目指すためには周回プレイがほぼ必須といっていい。
ストーリーに変化のないADVゲームにおいて周回プレイを要求されるのはさすがにツライ。

潜入パートの問題:
繰り返し感が否めず、要らないと思うほど退屈に感じた。
3Dグラフィックが美麗であれば潜入の没入感が増し、面白く感じられたかもしれないが、残念ながら本作の3Dはきれいとは言い難い。

2Dパートのコミック調の演出が良いだけに、3Dの粗さがより際立ってしまっている。

・ゲーム中盤で繰り返し感が増し、中弛みする

 上述のようにADVパート→操作パート→潜入パートをこなすことでストーリーが進行していくのだが、操作パートと潜入パートの代わり映えがないために中盤の展開は退屈に感じてしまい中弛みしがち。

 私も何度かこのゲームを長期間遊ばずに放置してしまった。


プレイ時間

30時間(クリアまで)

まとめ

 オリジナルの新作ADVゲームを任天堂とコーエーテクモの協力体制で作ったという挑戦的な作品であり、村田雄介先生のマンガ表現による演出は唯一無二のものである。

 ただ、30時間というそれなりに長いゲームをクリアするまでの動機づけとしては、ゲーム部分は繰り返し感が否めず退屈しがちであり、ストーリーも終始引き込まれるというほどのものではない。

 演出面はとても素晴らしいと感じたので同開発チームには演出を踏襲しながら、次回作をぜひとも作って欲しいと感じた。

また、以下の開発者インタビューは面白かったのでぜひ一読してもらいたい。


備考

採点基準

10点:人生が変わるレベルのゲーム体験。買え!
9 点:超良作。買うべき。
8 点:良作。興味があるなら買ってほしい。
7 点:問題もあるが、総合的には面白い。買っても悪くないと思う。
6 点:平凡だが遊べる。が、特に勧めはしない。
5 点:面白い部分はあるが、総合的には面白くない。
4 点:面白くない。
3 点:プレイするのが苦痛。
2 点:まともにプレイできない。
1 点:1点以下をつけることはおそらくない。

筆者のシリーズプレイ歴

コーエーテクモ ルビーパーティの作品という点では初


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