見出し画像

製作者の「意図」を抱えて、ユーザーを観察する。


UXリサーチ業務、7ヶ月目。
ユーザーテストのモデレートを、複数案件に渡り30名くらい体験した中で、はっと感じたこと。製作者の”意図”を抱えていないと、意味あるインサイトを得るための、能動的な質問が出てこない。

モデレート中、自分の意識は、専ら
「ユーザーはこれをどう使うんだろう?何を感じるんだろう?」だった。

もちろんそれでも得られることはあるのだが、クライアント視点⇄ユーザー視点の間の橋渡しとなる場をセッティングする身としては、なんだか物足りないような。もっと色々聞けることはあるはず、、、なのに、自分のモニタへの返答が「へーそうなんですね」で終わってしまいそうな恐怖感。

先輩リサーチャーから、私のモデレートへのレビューをもらい、気づく。
「クライアントはこの商品を買って欲しい。そのための検証や課題発見が目的だから、
さっきモニタが〇〇と発言したところで、〇〇の質問ができたらベターだったかも」

あーなるほど。私がモデレーターとして持つべき視点は、
「ユーザーはこれをどう使うんだろう?」ではなくて、
〇〇の意図で作ったこのプロダクトを、ユーザーはどう使うんだろう?
だ。意図されたA(つまり仮説)から外れた行動をユーザーがとれば、それは何故だろう?意図したAに導くためには、何が必要なのか?
と、勝手に疑問が湧いてくる

多分これ、自分が外部ではなくインハウスでリサーチしている立場だったら、
意識せずとも自然にやるんだろうな。意図の所有者の比較的近くに、もしくは自分自身が意図の所有者だったりする。だから、意図に照らし合わせた質問は、意識せずとも出てきやすいのでは。

外部でリサーチ業務しているからこそ、意識しないと、製作者の意図は自然には入ってこない。ふむ。とても幼稚な気づきなのかもしれないが、自分にとっては意味ある気づき。

リサーチって、面白いな〜。


いいなと思ったら応援しよう!