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「この人の肝は何か?」にアンテナを張る。初めてのコンテクスチュアル・インクワイアリーで感じたこと。

初めてのコンテクスチュアル・インクワイアリー

UXリサーチのぎ業務を始めて、早8ヶ月。
とある製品開発の案件で、ポテンシャルユーザーでありそうな10名に対し、
その人の価値観やゴール、課題を探索するためのインタビューを行った。

コンテキストインタビュー? コンテクスチュアルインクアイアリー?
どういう部類になるのか自分の中で整理がついていない。
とりあえず、ペルソナを作る前段階のインタビューであり、
ここまでしっかりやるのは自分にとって初めての体験。

感想としては、とても「面白い」
まだ見ぬ他人の世界に分け入っていくワクワク感、
「あーそういうことね!」と共感できた時の感動。

そして、貴重な学びがふたつ。
1. 聞きたいことは、そのまま質問するよりも体験を聞く方が効果的に発見できる
2. 「この人の肝は何か?」にアンテナを立てて深ぼる

聞きたいことは、そのまま質問するよりも
「体験を聞く」方が効果的に発見できる

今回は、企画中製品のターゲットとなりそうなユーザーの価値観、ゴール、目的、課題等を確認したかった。そして、インタビュー時間はもちろん限られているので…

価値観って何ですか?
目的って何ですか?
課題は何ですか?

とそのまま聞きたくなってしまう。
そのようにインタビュー設計をしてみたところ、先輩より「聞きたいことをそのまま聞いてはいけない」「体験を聞くことで、自ずと上記は明らかになる」
というありがたいお知恵をいただき、
UXタイムラインに沿って、ユーザーの体験を確認していく設計に。

なんでそのまま聞くよりも、体験を聞くべきなのか?ざっとネットで調べたところ
特定の状況での自分の価値観や課題をすぐに言語化できる人はそうそういない
→聞かれても答えられない、もしくは、作り上げてしまう
→本当に知りたかった価値観を発見することができない

という背景がありそう。

そして、UXタイムラインを意識しながら質問を作成。
〇〇を利用し始める際に期待したことは何ですか?
〇〇した時にどう感じましたか?
〇〇を使ってみて、良かったこと、悪かったことは何ですか?
etc…

よし、これで”体験”に焦点距離にあて、インタビューできそうだ。

「この人の肝は何か?」にアンテナを立てて深ぼる


そして、インタビューの実施。体験が出てくる出てくる…。面白い~と感じ一方で、焦りが。どこをどう掘り下げるべきなのか?課題、価値観、ゴールを確認するために…どこに対して深掘りをすべきなのか?見極めるのが非常に難しい。

そこの深掘りが非常に上手いな、と私が勝手に感じている先輩に伺うと、
「この人の肝は何だろう?」と考えながら掘り下げ質問をしている、とのこと。

たとえば、ボランテイア活動に積極的なユーザーがいるとする。
その人のモチベーションは何か?何が彼女を駆り立てるのか?
という点を深ぼると、「新しいことを学ぶだけじゃなく、同時に誰かのためになることで自己肯定感を高めたい」という欲求が見えて来たりする。

行動の大元の欲求が見えれば、企画中製品に対して現状は反応がイマイチだったとしても、その欲求を刺激する・満たす形で製品を利用できる用にすれば、ばっちり刺さるのではないか?と新しいアイディアが生まれたりする

良いインタビューって、ユーザーを理解できることも重要だけど、
「ということは、こういうのもありだよね..!!!」と、新しいアイディアの種に水を注ぐようなもの、なんだよなあ…とついでに考えたり。
うーむ。まだまだこの辺りは振り返りや気づきの余地がありそう。

何はともあれ、この辺り(どのあたりなのか、まだうまく言語化できないのが悔しいところ)のセンスを磨きつつ、引き続き調査に臨もうと思う。
学びの多い案件に恵まれて、感謝感謝…!!!

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