#1 「鳥」を意識して散歩する
とある日、大阪で美味しいコーヒーを飲もうと山陽電車に乗っていると、横の席の女性、斜め右前の女性が必要に暗記シートで勉強をしている。電車で暗記シートなんて、朝5時起きして埼京線、山手線、田園都市線の中で必死に古文単語、英単語を学習していた高校時代が思い出された。今日きっと大事な試験なんだろうなって、時期的に看護系の国家試験だろうか、今日という日まで沢山勉強して、大変な実習を経験してきたんだろうなって勝手に想像して、それはもう頑張って欲しいね、健闘を祈る。
駅のホームや車内でふと顔を上げ、見渡すと、スマホに張り付いている人が多いことに気づく。私もそうだけれど、そうだったけれど『スマホ脳』を読んで、スマホとの付き合い方を見直さなければいけないと感じた。
『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』は2013年に公開されたイギリスのSF恋愛映画だけれども、これ結構好きで、アマゾンプライムで最近3回目を観たんだけれども、赤いドレスのメアリーが最高に可愛くて、ティムと父の卓球のシーンが最高に親子愛を感じれて、海辺での家族のティータイムのシーンがこれまた素敵で、、でも映画の中で一番印象に残っているシーンは、「人生を幸せにする秘訣」についてのシーン。
父がティムに教えてくれたのは、
Part1 普通に生活すること、人と同じように1日ずつ
Part2 毎日を同じように、もう一回繰り返すこと
緊張や不安で気づかなかった人生の素晴らしさに2回目は気づくそうだ
この教えを受けて、ティムはタイムトラベルを使って実際にやってみるんだけど、
何気ないカフェでの店員さんとのやり取りや、法廷に向かう前のロビーの美しさや、法廷で勝利した時の喜び、電車で横に座った人のイヤホンからダダ漏れする音楽への意識の向け方、見え方、捉え方が大きく変わるんだよね。
で、メアリーから「いい一日だった?」と聞かれて、
「ああ、もう最高の一日だったよ、素晴らしい日だって分かった」と。
普段の何気ない日常の中に、実は小さな幸せが沢山転がっている。
大事なことは、意識して見ようとする、一瞬一瞬を大切に生きようとする姿勢なんだなと。(※そんなこと全く気にしないでぼーっとする日があってちろんいいとも思うけれど。)
散歩をしていて、ドライブをしていてふと思ったことは、スマホの画面の先には沢山の情報が広がっているけれど、見ている視野ってスマホの一画面、何インチだこれ。スマホ持たずに、散歩をする、一人でドライブをする、誰かとキャンプをする、目の前に広がっているリアルの景色や経験ってスマホの一画面の何倍だこれ。もっともっと見なきゃいけない、見たい景色、体験したいことって沢山あるなとふむふむ。
今、私は会社の近くの寮に住んでいて、有難いことに寮には食堂があって、仕事を終えて帰ると、食券を購入して、夕食を頂くことができる。たまたま、同期のコバと帰宅のタイミングが一緒だったので、一緒にご飯食べよって誘ってみた。彼は最近彼女ができて、趣味も合うらしく、仕事も好調、ノリに乗っている男なわけだけれども、彼の趣味に「バードウォッチング」がある。私にとっては未知の世界であり、ちょっと話を聞いてみることに。
「寮の周りに何種類の鳥がいると思う?」
「うーん、そんなことを意識して歩いたことがなかった、3種類とか?」
「意識して歩くと、10種類くらいいるんだよね〜」
「そうなんだ、散歩はよくするから、今度、鳥を意識して歩いてみるわ!」
で、早速、いつかの週末、寮の周りを「鳥」を意識して散歩してみたら、
お腹がオレンジ色の鳥を見つけて、なんか笑った、本当に見たことない鳥いるわと思って、早速、ポケットの取り出す予定のなかったスマホで写真撮って、コバに写真を送ると、
「ジョウビタキ♂やな!」って
「いい意識、冬鳥でこの季節しか見れんからよく見とき〜笑」って
いや、わかるんかい!さすがだな!と思って、彼、先生だなと思って「バード先生」って呼ぶことにした。
山陽電車の女子学生、『スマホ脳』、アバウトタイムで印象に残ったシーン、コバとの会話、「鳥」を意識した散歩、全部何かで繋がっているなってなんとなく思うんです、ね。
日々の小さな出来事、気づきの中に幸せの種って転がっていて、
もっと目を向けたい、向けていこうと思った次第です。
とりとめのないようである文章、読んで頂きありがとうございます。