津軽の冬景色と、雪の田んぼアートを楽しむ大人旅
青森県・南津軽郡田舎館村。ここで冬季限定で行われる「冬の田んぼアート」は全国的にも有名な冬の風物詩です。2022年は2月11日〜13日に開催予定。夜はライトアップも行われ、飲食コーナーも人気です。
今回ご紹介する旅では、兵庫からこの田んぼアートを目指します。道中ではのどかな景色や藩政時代からそのままの形で残る伝統的な建造物を楽しんだり、あったかいご当地グルメに舌鼓も。
冬の青森を大満喫できる、ちょっと大人な旅に出かけましょう!
沿線には見所も多数!田んぼアート駅を目指そう
青森空港から空港バスで弘前駅まで移動。さらに、弘南鉄道・弘南線に乗って「田んぼアート駅」を目指します。
田んぼアート駅とは、その名の通り田んぼアート鑑賞のためだけに作られた特別な駅。冬の間は通常は停車しませんが、イベント開催時のみ停車します。また、夜間ライトアップの際には夜にも特別に停車駅となります。
田んぼアート駅から田んぼアートまでは徒歩すぐ。また、道の駅にも隣接しており、お土産を買うのにも便利ですよ。
りんご畑や田園地帯など、窓から眺めるのどかな景色も人気。沿線には、スタジオジブリ『借りぐらしのアリエッティ』の舞台モデルとなった「盛美園(平川市)」や昔ながらの街並みが残る「中町こみせ通り(黒石市)」といった見所も。
冬の田んぼアート=「スノーアート」は繊細な冬のアート!
田んぼを大きなキャンバスに見立てて、異なる色の稲を絵の具がわりにして巨大な絵を描く「田んぼアート」。1993年に田んぼアートを始めた田舎館村では、当初3色の稲でスタートしましたが、現在では7色もの稲を用いて繊細なイラストを表現しているのだとか。
7月中旬〜8月中旬が見ごろの田んぼアートですが、冬はこのようなスノーアートに変身!
広い雪原を、スノーシューを履きながら一歩一歩踏み固めて描く独創的なスノーアート。凹凸に差し込む光と陰で繊細な表情を描いています。もちろん多量の雪が降ると消えてしまうので、期間中はこまめなメンテナンスで維持します。
手がけているのは、田舎館村を拠点とするスノーアーティスト集団「It’s OK.」。世界で唯一のスノーアーティストであるイギリスのサイモン・ベック氏から技術指導を受けたアーティスト集団です。
足跡一つない真っ白な雪原に描かれた幾何学模様。昼と夜で違う美しい表情も魅力です。
また、田舎館村にはスノーアートの全貌が見られる展望台があるので、ドローンがなくても全体を見られるのも嬉しいポイントです。
夜には真っ白な雪が美しくライトアップされる精密で迫力のあるスノーアートは、この季節だけのお楽しみ。イベント期間中は飲食コーナーもあるので、併せて楽しめますよ。
■問い合わせ
田舎館村企画観光課商工観光係 0172-58-2111
スノーアートを見るなら押さえたい!周辺情報まとめ
最後に、スノーアートを見に行く前後で立ち寄りたい周辺スポット4選をご紹介します。
1 青荷温泉
別名「ランプの宿」としても知られる、ランプの灯る温泉宿・青荷温泉。多数の温泉宿がある黒石温泉郷の中でも人気の一軒宿です。携帯電話の電波も通じないことから、デジタルデトックスにも最適!
■問い合わせ
ランプの宿 青荷温泉 0172-54-8588
2 黒石つゆ焼きそば
黒石市の誇るB級グルメ「黒石つゆ焼きそば」。モチモチの太い平麺をウスターソースで炒めた「黒石焼きそば」に、そばつゆやらーめんスープをたっぷりかけ、揚げ玉やネギをトッピングしています。一度食べると癖になる、個性あふれるご当地グルメです。
■問い合わせ
黒石つゆやきそば伝紹会 0172-52-4316
3 中町こみせ通り
「日本の道百選」にも選出された、趣ある通り。「こみせ」とは日差しや吹雪から人を守るアーケード上の通路のこと。
旧家や造り酒屋などの伝統的建造物が、藩政時代からそのままの形で残されています。
■問い合わせ
黒石観光協会 0172-52-3488
4 田舎館駅(田舎館アートステーション)
田んぼアート駅の隣駅。築70年の古い駅舎に一歩足を踏み入れると、天井、壁面、ドアの内側やベンチ・ゴミ箱に至るまで、平川市在住のアーティストGOMAさんによる作品が描かれています。
唯一無二の世界観は、一見の価値あり。アート好きにはたまらない空間です。
■問い合わせ
黒石観光協会 0172-44-3136
記者:Maiko Harada
兵庫県神戸市出身・在住。関西の出版社にて雑誌編集者として勤務後、2017年にフリーランスの編集者・ライターとして独立。企業や商業施設をメインに制作物の編集・ライティングやPRにたずさわるほか、雑誌などで人物取材や店取材なども手がける。好物は白米と佃煮。大切にしているのは、中庸な生き方、心地よさ、感謝と尊敬。