芸術・文化に触れ、ダイナミックな自然と出会う、宝塚
宝塚歌劇をはじめとする、芸術・文化の街へ
舞台芸術の宝塚歌劇や、漫画界の巨匠 手塚治虫氏の記念館など、日本有数の芸術・文化を体感することができる兵庫県宝塚市。伊丹空港からはバスで約30分、神戸空港からは電車で約1時間の距離にあり、国内外から観光客が訪れます。
芸術に加えて、自然も豊かなのが宝塚の特徴の一つ。宝塚駅のそばには雄大な武庫川が流れ、北部エリアまで足を伸ばせば、武田尾温泉や武庫川渓谷など、ダイナミックな自然に触れることもできます。
今回は、芸術・文化にフォーカスした宝塚の魅力をご紹介します。
縄文・弥生時代から続く宝塚の歴史
宝塚の歴史は、縄文・弥生時代にまで遡ります。この時代から人々の営みが続けられ、200基を超す古墳がその歴史を物語っています。「宝塚」という地名も、古墳の名称に由来しているのだそう。
そして、宝塚の街に活況を生み出したのは、阪急電車の創業者であり、宝塚歌劇の創始者でもある小林一三氏。梅田(大阪)と三宮(神戸)の間にある小さな温泉場だった宝塚に目をつけ、「宝塚新温泉」や日本初の屋内プールなどをオープンしました。そして屋内プール閉鎖後、プールをステージに変更し、温泉客へのパフォーマンスのために生まれたのが、宝塚歌劇団の前身となる「宝塚唱歌隊」です。
その宝塚歌劇団が舞台で舞う宝塚大劇場のオフィシャルホテルとして、大劇場のすぐ隣に立地するのが、「宝塚ホテル」。大正15年に開業し90年余り営業していた地から、2020年6月に宝塚大劇場に隣接する場所へと移転しリニューアルオープンしました。
ここでしか体験できない
「とっておき」が満載の宝塚ホテル
クラシカルなデザインを継承した宝塚ホテルのコンセプトは、「夢のつづき」。大劇場をご覧になったお客様が舞台の余韻を楽しみながらホテルに滞在することができます。劇場から屋外に出ることなくホテルに入館できるのも、まさに夢のつづき。宝塚ファンにはぜひ滞在いただきたいスポットです。
宝塚ホテルのロビーでは、代表するトップスターの衣装が展示され、2階には宝塚歌劇ギャラリーが設置されています。公演中の写真展示や衣装や小物の展示など、ここでしか見ることのできない展示は必見。また、こだわりの食事に舌鼓したり、ラウンジで優雅に寛ぎながら余韻に浸ったり。宿泊+αを、優雅に体験してみてはいかがでしょうか。
宝塚歌劇団の歴史を知る「宝塚文化創造館(宝塚音楽学校旧校舎)」
もう一つ、タカラジェンヌを目指す方が通った宝塚音楽学校の旧校舎を活用する「宝塚文化創造館」があります。昭和10年に建設後、平成10年まで長きに渡り「宝塚音楽学校本校舎」として使用され、宝塚歌劇の舞台に上がる人材を育ててきました。タカラジェンヌファンならきっと憧れの場所。
現在、2階はすみれミュージアムとして宝塚音楽学校での日常生活や旧宝塚大劇場初演以来の歴代ポスター展示などがされています。授業の様子や当時の制服など、映像とともに詳しく知ることができます。
他のスペースは貸室として、市民の活動の場として活用されています。地域に開かれ親しまれているのもよいですね。
漫画界の巨匠、手塚治虫の世界を体感できる「手塚治虫記念館」
次にご紹介するのは、漫画家、手塚治虫氏の貴重な資料が収集されている「宝塚市立手塚治虫記念館」。手塚治虫は青少年期の20年余りを宝塚で過ごしました。記念館では、貴重な作品の数々が展示され、国内外から観光客が訪れています。
手塚マンガを再現した館内では、マンガやアニメ、アニメ制作体験なども楽しむことができます。貴重な原画が展示され、漫画を実際に手にとって読むこともできるので、2世代、3世代で訪れても面白い発見に出会えるのでは。時代を超えて今なお受け継がれ、多くの人々に影響を与え続けている手塚治虫の世界。漫画から受け取る、手塚先生が託した想い、想像力の豊かさ、未来へのメッセージなど、様々なインスピレーションを受け取ることができます。
これらの施設のほか、2020年6月に新たにオープンした「宝塚市立芸術文化センター」でも様々な芸術・文化に触れることができます。それぞれの施設を訪れながら、宝塚にしかない芸術・文化に触れ、発見してみてはいかがでしょうか。神戸や大阪へもアクセスしやすいので、日帰りの旅行先としてもおすすめしたい地域です。
記者:岩崎雅美