クライマックス、ボケ学会
#ボケ学会
お題 クライマックス
ミッション クライマックスをテーマにして、笑い話を作れ
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彼女の指が弦を弾いた瞬間、空気が一変した。
観客たちは静寂の中で息を飲み、その音の響きにただ圧倒されていた。暗いステージに一筋の光が差し込み、彼女の顔を淡く照らし出していた。その表情には何の感情もなく、ただ淡々とギターを演奏する姿だけがそこにあった。
曲はクライマックスに向かって徐々に盛り上がっていた。全てが完璧に、狂いなく進行していた。
その刹那、彼女の指が弦を離し、ギターから予期せぬ音が漏れた。それは歪んだ、不協和音だった。観客たちは驚きと共に、彼女の表情を見たが、彼女は微動だにしなかった。凍りついたような表情で、ただそのまま演奏を続けるだけだった。誰もが何か異常を感じたが、言葉にできる者はいなかった。
そして次の瞬間、彼女はギターを床に叩きつけ、ステージから走り去っていった。観客たちはその行動に茫然とし、どうしてこんな結末が待っていたのか理解できなかった。拍手もないまま、ただ静寂が会場を包み込んでいた。
やがて、ギターの直撃を逃れたGがカサカサと舞台袖に消えて行った。
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あれ? 笑えなかったらごめんなさい🙏