リベンジトリートメント、毎週ショートショートnote、警告〜ホラー注意、グロ注意
「お前には、自分のしでかしたことの償いをさせる」
と、全身黒ずくめの奴がそう言った。
俊は頭上から大量の油をぶっかけられた。油まみれになりながら、手で鼻の上を押さえ呼吸路を確保した。
「どうだい?やられた気分は?髪の毛の一本一本までぬるぬるして、まるでトリートメントみたいだろ」
「はい」と、俊は震える声で答えた。
「それなら君がこんなことをされる理由はわかるな?」
「わかりません!」
すると犯人はしばらく沈黙した。そして次に聞こえた声は、とても静かだったけれど……でも怒りに満ちているのがわかった。
「僕は子供の復讐のために……わかる? 僕はね、君が殺した子供の苦しみを味わわせようと考えたんだ」
「でも僕は!」と俊は必死に言った。「僕は誰も殺してません!」
もう一度、油をぶっかけられた。
「嫌だぁ!」
悲鳴を上げた次の瞬間、彼は意識を失った。
気づくと病院の一室で横になっていたのだった。おそらく油を洗い流されたのだろう。着ているものも部屋着ではなく、病院の寝巻という格好だった。
目の前に、友人の翔がいた。
「どうしたんだ?自分で油をかぶって。お前が殺したGの気分でも味わいたかったのか?」
俊は思い出した。
殺虫剤なんて使わなくても、Gは油をかければ死ぬというネットの記述を実行したことを。