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それでも地球は曲がっている、毎週ショートショートnote、ちょうど410字

茂地もち彩香あやかは、自宅の2階の窓から外を見つめて首を傾げていた。その視線の先には、愛猫がいた。

彩香の家は丁字路の突き当たりにあり、窓から外を眺めると、道路が自分の家へと真っ直ぐに繋がっているのが見える。その直線の先に愛猫がいた。

彩香は愛猫が、わが家へとまっすぐ走ってくるものだと思っていた。視線があったと感じたからだ。彩香が猫を早く抱きしめたいと思っているように、猫もまた、彩香に早く抱かれたいと思っていると信じていた。

しかし、猫は右側の路地に入った。実は、彩香は何度もその光景を目にしていた。彩香は階段を駆け降りて、外に出た。猫は彩香と何かを天秤にかけて、そちらに向かったのだ。

猫が入った路地に入ると、正面の家の玄関で、猫に何かをあげている老婆がいた。彩香はそこまで走って目撃した。チュールだった。

いつも猫はあの角で曲がっていた。猫の名前はたま。彩香は理解した。あの角を、あの角を…いつも…それで茂地もちたまは曲がっているのだと。

(ルビを含まず、ちょうど410字)

理解していただけましたか?
茂地っていう苗字なんです。ええ、ええ、そうなんです。

「茂」という漢字をまだ習っていないので「も地球は曲がっている」と書くのです。

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