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山のポ、毎週ショートショートnote裏お題、495文字

「あの山を越えるのは、ここの村人の案内がなければ難しいですよ」
旅人は、村人にそう言われて、案内を頼んだ。

青空が広がり、雲ひとつない天気のいい日だった。

太陽はジリジリと山の斜面を焼き付けていた。登山道は灼熱のカーペットのように熱く、足元から伝わる熱気がまるで肌を焼くかのようだった。

山肌に洞窟があった。その中から涼しい風が流れている。ここに入れば涼をとれるのではないかと思った旅人は、村人にそう提案した。

「あの洞窟に近づいてはいけません」
「なぜ?」
「ポ…それ以上は言えません」
「ポ? もう、案内はいいから帰ってくれ」

村人は、トボトボとその場を離れた。
旅人は、村人の禁を破り洞窟に入った。足元の石が転がり、旅人はビクッとした。

「びっくりした。ポルターガイストかと思った」

その途端、洞窟の中の石が浮き上がり、旅人を襲った。慌てて、外に出てしゃがみ込んだ。

「ポって、ポルターガイストだったのか」

洞窟の中から大きな石が飛んできて、無防備だった旅人の後頭部にぶつかり、旅人は血を流して倒れた。

林の中から、さっきの村人が出てきてため息をつく。
「あの言葉を口にすると石が飛んでくるのがわからなかったのか」

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