【MD】バージェストマ(Paleozoic)構築研究記録(ティアラメンツ採用型)

2024年8月のマスターデュエルでのバージェストマに関する考察。
マスターデュエル(MD)での内容が多めとなりますが、一部OCG・TCGの最新カードにも触れます。

バージェストマとは

通常罠カード及びエクシーズ・リンクモンスターで統一されたカテゴリ。
英語名はPaleozoic
※日本より海外のほうが研究は盛んであるため、Paleozoicのほうが構築の検索が見つかりやすいです。
アーキタイプはコントロールが主流。
各種罠カードで相手の行動を妨害しつつ、罠カードをモンスター化して攻める動きが特徴。

バージェストマの強み

■罠カードの発動でモンスターがフィールドに特殊召喚されること
バージェストマ通常罠の(2)の共通効果により、通常・永続罠の発動時に"直接"チェーンを組む形で墓地からフィールドに特殊召喚されます。
墓地にバージェストマ罠があるだけで、全ての通常・永続罠がモンスターを展開するカードになるため、素直にボードアドバンテージを稼げて便利です。
※カウンター罠はスペルスピード3であり、通常罠はスペルスピード2であるため、カウンター罠のみチェーンすることはできません。

▼バージェストマ通常罠の(2)の共通効果
(2):罠カードが発動した時、その発動にチェーンしてこの効果を墓地で発動できる。
このカードは通常モンスター(水族・水・星2・攻1200/守0)となり、
モンスターゾーンに特殊召喚する(罠カードとしては扱わない)。
この効果で特殊召喚したこのカードはモンスターの効果を受けず、
フィールドから離れた場合に除外される。

■バージェストマモンスターがモンスター効果を受けないこと
バージェストマ罠が通常モンスターである時、またエクシーズ・リンクのバージェストマモンスターは全てモンスター効果を受けない耐性を持っています。
カテゴリカード全てがモンスター効果を受けない耐性であるため、モンスターでは除去が困難なデザインとなっています。
12期現在、基本的にモンスター効果でモンスターを除去することが主流であるため、メインフェイズ中は他のカテゴリと比べて安全に展開することができます。
この耐性は自分の使用するモンスター効果も受けない耐性であるため、《天霆號アーゼウス》等の全体除去に巻き込まれないのも強みとなっています。

■構築上ライフを守りやすい
バージェストマの多くの構築で罠カードで相手の行動を妨害しながら、バージェストマ通常罠(2)の共通効果での展開を行います。
モンスター効果に対しては耐性により除去されないですが、戦闘に関しては下級モンスターの攻守であるため、相手は戦闘破壊での除去を試みます。
展開したバージェストマを戦闘で破壊されずに自分のターンを始めるために、《和睦の使者》や《仁王立ち》等の戦闘破壊耐性や攻撃宣言できない状態を付与するカードを採用することが多いです。
その関係で戦闘でライフが0になることを防げ、自分のターンが4ターン以上回ってきます。
遅延することだけなら、非常に得意です。

バージェストマの弱点

■カテゴリ同士の繋がりが薄く、明確な展開手段がない
バージェストマカードでバージェストマカードを参照することができるカードが、《バージェストマ・ピカイア》《バージェストマ・オパビニア》の2種類しか存在せず、通常罠を墓地に送れる《バージェストマ・マーレラ》を含んでも3種しか存在しません。
10期以降のカテゴリではカードAからカードBに繋がり、そこからカードC、カードDと1枚から複数のカードに繋がり、最終的なエースカードへと繋がるように明確にデザインされております。
バージェストマはカテゴリ上の繋がりはほぼない状態なため、明確な展開ルートが存在せず、他のカテゴリと比べて毎回決まった動きをすることが難しい状態です。
当然ですが、バージェストマ単体だと初動の概念が存在しません。

■通常罠に相手がチェーンされると展開できない
バージェストマ通常罠(2)の共通効果による特殊召喚は自分相手関係なく発動した罠であれば直接チェーンして発動することができますが、通常罠に対してモンスター・魔法、罠の墓地効果をチェーンされるとバージェストマ通常罠(2)の効果でチェーンすることができず、特殊召喚できない状態になります。
罠カードの発動はセットしてからターンを跨いで発動することが基本となるため、基本的な手数はフィールドに伏せたカードの枚数です。
適当に相手がモンスター効果のチェーンを差し込むことで展開ができず、負けに繋がります。

■罠カードを発動するための継続的リソース確保が難しい
バージェストマ通常罠は罠カードの発動によりフィールドに特殊召喚できますが、そのための罠カードを確保するためのカードがEXデッキのバージェストマモンスターしか存在しません。
《バージェストマ・アノマロカリス》《バージェストマ・オパビニア》は罠カードを素材にしないと性能を全て発揮することはできず、《バージェストマ・カンブロラスター》は素材にバージェストマモンスターのみを指定する召喚の難しさがあります。
また、これらのモンスターを特殊召喚するために、墓地にバージェストマ罠を墓地に送る手段1枚、セットした罠カード1枚、いずれかのレベル2になるカード1枚の計3枚が必要な状態です。
手札消費の激しさに対して、帰ってくるリターンが少ないです。

これら3つの弱点が組み合わさりバージェストマというカテゴリは下記問題点を抱えています。
・初動がなく安定した動きができない
・基本3枚で動けるテーマ
・カテゴリのみでは罠カードの確保が難しく、長期戦が苦手
・適当に罠発動にチェーンされるだけで展開ができなくなるため、展開が不安定

構築上の苦手なカード達

墓地メタ・特殊召喚メタ・罠メタ全般は良く刺さります。
それらはメジャーである為、割愛します。
バージェストマや構築単位での苦手要素を記載します。

▼対象耐性
バージェストマカードのモンスター除去や妨害は全て対象を取ります。
対象耐性を持つカードのみフィールドに存在している状態だと、バージェストマ通常罠が発動できず、バージェストマを展開できない事態が発生します。

▼バーン
2024年8月現在、多くの型にて《トランザクション・ロールバック》を活用することを主軸にデッキが構築されます。
多くの型でデュエル中6回以上《トランザクション・ロールバック》を発動でき、毎ターン効果を適用して有利を取りにいきます。
そのためライフが勝手に3桁以下になることが多いですが、戦闘に関してはバージェストマを維持するためのカードにより比較的強いですが、残り僅かとなったライフをバーンで詰められ負けることが多くなっています。

カテゴリ単位で辛いデッキ達
VS・BF・相剣・デモンスミス:主力カードがバーンを持つ
マジェスペクター・御巫:主力カードが対象耐性を持つ
エクソシスター・クシャトリラ:墓地メタテーマ達

ティアラメンツ型の構築

※カード名の隣の数は採用枚数です。
■メインデッキ:60枚
▼モンスター:9枚
《ティアラメンツ・ハゥフニス》1
《悪魔嬢ロリス》1
《ティアラメンツ・シェイレーン》2
《ティアラメンツ・レイノハート》2
《剣神官ムドラ》1
《ティアラメンツ・クシャトリラ》1
《EM五虹の魔術師》1

▼魔法:12枚
《増援》1
《名推理》3
《おろかな副葬》1
《隣の芝刈り》1
《融合派兵》3
《三戦の号》2
《壱世壊=ペルレイノ》1

▼罠:39枚
《和睦の使者》2
《エレメンタルバースト》1
《針虫の巣窟》3
《裁きの天秤》2
《バージェストマ・オレノイデス》2
《バージェストマ・カナディア》3
《バージェストマ・ディノミスクス》3
《バージェストマ・マーレラ》3
《バージェストマ・レアンコイリア》3
《仁王立ち》3
《迷い風》2
《トラップトリック》3
《天龍雪獄》2
《魔砲戦機ダルマ・カルマ》3
《トランザクション・ロールバック》3
《壱世壊に奏でる哀唱》1

■EXデッキ
《ティアラメンツ・キトカロス》1
《ティアラメンツ・ルルカロス》1
《ティアラメンツ・カレイドハート》1
《バージェストマ・アノマロカリス》1
《バージェストマ・オパビニア》2
《No.29 マネキンキャット》1
《ギガンティック・スプライト》1
《No.2 蚊学忍者シャドー・モスキート》1
《ダウナード・マジシャン》1
《天霆號アーゼウス》2
《厄災の星ティ・フォン》1
《バージェストマ・カンブロラスター》1
《S:Pリトルナイト》1


ティアラメンツ型の特徴

ティアラメンツを採用した型の利点と欠点です。

▼1:明確な1枚初動の存在
60バージェストマでは《名推理》《隣の芝刈り》が初動カードと言われておりますが、それでも足りないので《針虫の巣窟》やその他墓地肥しカードを採用しております。

《ティアラメンツ・レイノハート》は召喚・特殊召喚後、効果が全て通ると、墓地を10枚肥やすカードとなり、これを目当てに採用しています。
《ティアラメンツ・カレイドハート》に《ティアラメンツ・レイノハート》の名称が記載されていることにより、各種融合サポートからも展開できます。
本人及び《壱世壊=ペルレイノ》《増援》《融合派兵》《おろかな副葬》を含め、7枚の初動カードとなります。

▼2:バージェストマ展開からティアラメンツ展開に派生できる
《おろかな副葬》《バージェストマ・マーレラ》から《壱世壊に奏でる哀唱》を墓地に落とすことで《ティアラメンツ・レイノハート》を手札に加えれます。
上記から《バージェストマ・オパビニア》《バージェストマ・カンブロラスター》のどちらかを展開できると、ティアラメンツ側の展開を開始することができます。
攻め手が1パターン増え、適当なバージェストマが2体並ぶとティアラメンツに派生できるアクセス性の良さが利点。

▼3:継続戦闘能力の向上
《ティアラメンツ・カレイドハート》の融合素材に水族モンスターを2体要求します。
全てのバージェストマは水族モンスターであるため、素材に含むことができます。
《バージェストマ・アノマロカリス》《バージェストマ・オパビニア》《バージェストマ・カンブロラスター》のEXデッキのモンスターを使いまわすことが可能となります。
メインデッキの枠上、モンスターをデッキに戻すカードが採用が難しいですが、ティアラメンツ展開過程で勝手にデッキに戻る点は非常に優秀です。

また、ティアラメンツの基本の動きができている場合、《ティアラメンツ・キトカロス》と《ティアラメンツ・ルルカロス》を片方づつデッキに戻しながら、融合することができます。
この動きを行っている限りデッキ・EXデッキに融合に必要なカードが残り続けるため、ターンを跨げば無限にデッキを回すことができます。
この挙動がバージェストマとしては有難く、長期戦前提でデッキを組んでいる中、何回もバージェストマと共にフィールドに展開できることが、コントロールデッキとしての強みを引き出せていると感じています。

▼4:ランダム墓地肥しによる暴れ強化
《名推理》《隣の芝刈り》《針虫の巣窟》のランダム墓地肥しでティアラメンツモンスターが墓地に落ちた場合、追加の墓地肥しや融合が発生します。
墓地に落ちたカードで選択肢を増やせることが利点
バージェストマと墓地にカードを送るというコンセプトを共有できており、シナジーとして強く扱えます。

▼5:自分メインフェイズにうらら受けても貫通できる選択肢が増える
《名推理》《隣の芝刈り》を通したいものの、基本的なデッキに3枚採用される《灰流うらら》を食らいやすいです。
しかし、《ティアラメンツ・レイノハート》《壱世壊=ペルレイノ》《融合派兵》《おろかな副葬》が存在することで事前に《灰流うらら》を吐かせることができるパターンが生まれます。
1ターン目で自分のデッキが不明な状態ではティアラメンツを採用したビートダウンデッキだと相手に思われるため、ティアラメンツ関連カードに《灰流うらら》を使用される可能性が非常に高いです。

▼6:《名推理》の確率低下
モンスターを採用する為、《名推理》のめくれる数が減る可能性が高まります。
基本となる60バージェストマを突き詰めるとモンスターは4~6枚までの投入に抑える型も存在しているため、それらに比べると《名推理》による暴れ発生率が低くなります。

各カードの解説

▼《ティアラメンツ・ハゥフニス》《ティアラメンツ・シェイレーン》
役割は墓地に落ちて融合すること。
各種墓地肥しカードでティアラメンツ展開を行うためのカードです。
手札効果で自身を特殊召喚する効果も使えるならば墓地肥しを行えるため、素引きしても問題ないことが多い。
ティアラメンツによる融合ループを組む為、制限リスト限界の枚数まで採用。

▼《悪魔嬢ロリス》
《No.29 マネキンキャット》から場にだすカード。
無限リソースに突入できるドローソース。
ランダム墓地肥しカードで落ちたカード及び、除外されているカードを使いまわすことができます。
バージェストマEXモンスターのサーチ先として常に《バージェストマ・マーレラ》《バージェストマ・レアンコイリア》がほしく、落ちすぎたバージェストマをデッキに戻すことでバージェストマサーチ効果の選択肢を常に保つことができます。
《剣神官ムドラ》の存在により使いまわすことが可能。
純粋なドローソースとしては即効性はないものの、コントロールデッキとして長期戦を仕掛ける都合上、必要カードをデッキに戻して同じ動きを安定して行うためにも1枚は必要と感じています。

▼《ティアラメンツ・レイノハート》
1枚初動、本構築の主役。
各種カードでアクセスして、《ティアラメンツ・キトカロス》《ティアラメンツ・クシャトリラ》を場に出すことが目的。
展開は後述しますが、10枚の墓地肥しを発生させつつ、場に《ティアラメンツ・クシャトリラ》を展開します。
《針虫の巣窟》の2倍の墓地肥しができるため、60枚デッキでも安定してバージェストマ罠を墓地に送りこむことができます。
こちらもティアラメンツの融合ループを安定化させるために2枚採用。
枠があれば3枚採用で良いと思います。

▼《剣神官ムドラ》
墓地メタ兼無限リソース突入用カード。
2024年8月時点では墓地利用テーマが多く存在しており、環境トップテーマのほぼすべてに刺さることから採用。
1枚で複数枚のカードを触れる墓地起動効果持ちがイシズ関連しかないため、採用に至ってます。
《バージェストマ・レアンコイリア》と併用することで自分の墓地のカードをデッキに戻すループを作れるため、長期戦にめっぽう強いカードとなります。
《バージェストマ・ディノミスクス》で捨てたり、《厄災の星ティ・フォン》の素材にしたりできるので、そこまで素引きして困ることもない。

▼《ティアラメンツ・クシャトリラ》
墓地肥し要因。
《ティアラメンツ・キトカロス》の効果で墓地とフィールドを往復するのが仕事。
再利用することが難しい《壱世壊に奏でる哀唱》を除外して手札から出すこともある。
横並びして総攻撃する時便利なモンスター。

▼《EM五虹の魔術師》
ペンデュラム効果で採用。
墓地に居る時、魔法罠カードをセットするとペンデュラムゾーンに置けるため、手軽にでてくるカードです。
魔法罠がセットされてないと攻撃できず、フィールドのモンスター効果を発動できなくさせる永続効果を持ちます。
12期現在多くのテーマが手札誘発にデッキスロットを割く都合上、魔法罠が手札に引けないパターンも普通にあり、刺さるデッキは多いと感じ採用。
ランダム墓地肥しと永続カードは相性があまりよくなく、専用の回収カードを使用しない場合は素引き前提で採用が難しいですが、《EM五虹の魔術師》は自力で場に置けるため無理なく採用できます。
稀に《裁きの天秤》大量ドローから4伏せを作り、攻撃倍化で暴れることもできます。

▼《増援》
《ティアラメンツ・カレイドハート》をサーチするカード。
基本ターンの最初に発動して《灰流うらら》が相手の手札にあるかチェックする。

▼《名推理》
本デッキの主力カード。
事実上1初動枠。
このカードからバージェストマ罠2枚、《トランザクション・ロールバック》、そのコピー先である《エレメンタルバースト》等を墓地に集めるためのカード。
捲れ方には運が絡みますが、可能な限りモンスターを減らしていれば安定して大量の墓地肥しができます。
OCG/MD双方で3枚積みができるため、基本的にはモンスターを少数に抑えることが60バージェストマ構築で求めらます。
バージェストマカードでは不可能な1枚で複数の手数と多数の選択肢を得られるパワーカードであり、《名推理》のためだけにデッキを歪ませる価値があります。

▼《おろかな副葬》
《ティアラメンツ・レイノハート》をサーチする1枚初動。
また、《トランザクション・ロールバック》とそのコンボカードを墓地に集めるためのカード。
手札に応じてティアラメンツで動くか、罠で動くかを選択できる。
《トランザクション・ロールバック》に強く依存しているため、よりアクセスしやすくするために必要。

▼《隣の芝刈り》
1枚初動。
通常の40枚デッキであれば20枚墓地肥しになります。
10期以降のデッキであれば、サーチ・リクルートを多用するため、1回の展開で10枚デッキが減ることもあるため、より墓地を肥やせる可能性があります。
高い確率で《トランザクション・ロールバック》とそのコピー先が揃います。
如何にこのカードを無理やり通せるかが腕の見せ所。

▼《融合派兵》
1枚初動。
《ティアラメンツ・カレイドハート》を見せて《ティアラメンツ・レイノハート》を特殊召喚するカード。

▼《三戦の号》
純構築の60バージェストマは罠主体で動くため、《三戦の号》の採用が難しいが、ティアラメンツ関連カードを採用した影響でメインフェイズ中に展開が可能になっているため、手札誘発を受けたリカバリーとして《名推理》《隣の芝刈り》をサーチする選択肢。
相手にモンスターが存在しなければ、必要な罠をセットできるので、安定性向上に貢献してくれます。
妨害を乗り越えることができる可能性を作れるのが利点。
現状2枚のみの採用であるが、3枚まで増やしても問題ない可能性がある。
枚数は検証する必要がある枠。

▼《壱世壊=ペルレイノ》
1枚初動。
総火力不足のバージェストマ的には攻撃力アップ効果がとてもありがたい。
引きたいカードではあるものの、墓地に落ちた魔法カードを再利用する方法がほぼないため、フィールド魔法をサーチするカードは不採用としています。

▼《和睦の使者》
モンスター化したバージェストマを守るカード。
モンスター効果を受けないバージェストマは戦闘破壊に弱いため、戦闘破壊を対策して無理やり維持します。
《威嚇する咆哮》と違い、自分ターン中も発動可能であり、バージェストマのモンスター化のトリガーとして使いやすく、
《No.2 蚊学忍者シャドー・モスキート》によるバーン勝利する際にも使用できるので、こちらを採用しています。
《トラップトリック》でセットする候補の1つであるため、2枚採用。
3枚採用すべきカードですが、ティアラメンツによる墓地肥しで安定して《仁王立ち》にアクセスできるので2枚に抑えています。

▼《エレメンタルバースト》
バージェストマの必殺技。
通常発動することはできず、《トランザクション・ロールバック》のコピーのみで使用されます。
デッキがしっかり回っている状態だと、毎ターン相手フィールドのカードが全て破壊される。
毎ターン使用して相手の盤面を破壊しつくし、リソース差で勝つことが基本の勝ち筋です。

▼《針虫の巣窟》
無難なランダム墓地肥しカード。
特に条件なく5枚墓地にカードを送れるので、3枚採用。

▼《裁きの天秤》
基本的にバージェストマ本体のアドバンテージ獲得能力が環境デッキ全体と比較しても圧倒的に弱く、物量差に抗うために必要となるカードです。
《名推理》を最大限活用するために手札誘発を採用することが難しく、《増殖するG》を採用しても《増殖するG》を対策する《墓穴の指名者》《灰流うらら》を対策することができないため、それらを無視できる《裁きの天秤》の採用となっています。
通常発動では《灰流うらら》を受けてしまいますが、《トランザクション・ロールバック》でのコピー発動はチェーンスタック上では「《トランザクション・ロールバックはカードの効果をコピーする効果」であるため、《灰流うらら》でチェーンすることができません。
このコピーのルールを有効活用して大量ドローを決めて物量に対して有利を取りに行きます。
2024年8月のMD環境では魔法罠を併用した横並びテーマが多数存在しているため、5枚以上のドローが容易となっています。
3枚採用したところ、事故要因になってしまったため、《トラップトリック》でアクセスできる2枚に抑えてます。

▼《バージェストマ・オレノイデス》
魔法罠を破壊できるバージェストマ。
フィールド魔法・永続魔法を初動とするテーマが多く存在しており、それらに対して妨害として機能する。
12期最強の汎用カード《黒魔女ディアベルスター》もセットカードを破壊することで初動としての動きを挫くことができる。
《バージェストマ・オレノイデス》の存在で永続魔法罠系のメタビート系デッキに対して多少の耐性を得ている為、重要度が高い。
《サイクロン》が素直に有効な場面が多いと感じているため、2枚採用。

▼《バージェストマ・カナディア》
《月の書》もどき。
手札コストがない無難なカテゴリ妨害であるため、3枚採用。
自分のカードを対象に取れないのが弱点。

▼《バージェストマ・ディノミスクス》
万能除外除去。
手札コストを必要としますが、フィールドの全てのカードに触れるのが強力。
特に採用枚数を減らす理由がないため、3枚採用。
手札コストは効果で捨てるため、ティアラメンツの発動トリガー。

▼《バージェストマ・マーレラ》
デッキから罠カードを墓地に送る。
デュエル中最も発動するカード。
《トランザクション・ロールバック》とそのコピー先を状況にあわせて選択して墓地に送る。
相手の盤面にカードが無いときでも発動できる罠カードであるため、バージェストマの展開札でもあります。
コンボパーツを速やかに集めるため、3枚採用。

▼《バージェストマ・レアンコイリア》
除外されたカードの再利用。
裏側除外も対象に取れる為、1~2枚程度であれば裏側除外に対しても問題なく対処できます。
除外して発動する効果を使いまわしてアドバンテージを稼ぎます。
このカードの存在から全デッキ中、バージェストマが最も《トランザクション・ロールバック》を上手く扱えるカテゴリとなってます。
《バージェストマ・マーレラ》と同様に相手の盤面にカードが無いときでも発動できる罠カード。
コンボを継続的に行うカードであるため、3枚採用。

▼《仁王立ち》
攻撃抑制カード。
ランダム墓地肥しで落ちてほしい当たり枠の一つ。
対象に取ったモンスターのみ攻撃できる状態にします。
該当モンスターがフィールドを離れた場合、攻撃対象が存在しない為、相手は攻撃できません。
《ティアラメンツ・ルルカロス》《S:Pリトルナイト》は自身の効果でフィールドから離れるため、効果対象として最適。
罠カードの効果で攻撃対象に変更しているだけなので、罠カードの効果を受けないモンスターは《仁王立ち》の効果を無視して攻撃することができるので相手によっては注意が必要です。

▼《トラップトリック》
各種罠カードを使い分けるカード。
デッキの再現性を高める為、3枚採用。
《トラップトリック》による制約は「罠の発動が1回になる」であり、罠カードの墓地効果は「効果の適用」であるため、墓地効果は制約を受けません。
制約がついてもバージェストマの特殊召喚は可能であるので、バージェストマを2体並べる際に《トランザクション・ロールバック》でコピーすることも多々あります。
このカードの「罠の発動が1回になる」制約は《トランザクション・ロールバック》でコピーした際、適用されないので覚えておくと便利。

▼《天龍雪獄》
墓地メタと戦線強化、バージェストマ展開札として運用します。
環境に使いまわされると困るモンスターが多数存在しており、それらの連鎖を断ち切ることを目的に採用。
本デッキの採用カードは直接除去できる罠の数が少なく、盤面に直接触れるカード且つ、対象を取らない除外という除去性能の高さが売り。
自分の場に特殊召喚するだけでも十分であり、効果は無効になりますが適当な攻撃力3000越えのモンスターを蘇生するだけでもバージェストマの火力不足を補えるのが便利です。
最大の利点はこのカード1枚から《バージェストマ・オパビニア》を展開できる可能性を秘めているところ。
ほぼすべてのデッキに採用されている《増殖するG》を対象にとり、適当なバージェストマをモンスター化することで《バージェストマ・オパビニア》へと繋がります。
ターン1の発動制限こそありますが、1枚で多様な使い方ができるので使ってて楽しいカードです。

▼《魔砲戦機ダルマ・カルマ》
展開妨害、攻撃抑制、リンクモンスター対策、完全耐性対策を行えるカード。
メインフェイズ中に展開を止めれるタイミングでも発動しても良く、バトルフェイズ中に攻撃を全て止める目的でも使用できる為、発動タイミング自体は状況に応じて使い分けれます。
バージェストマは打点が低いため、完全耐性に対して弱いですが、このカードの存在により完全耐性は簡単に処理が可能となっています。
《魔砲戦機ダルマ・カルマ》にターン1の制限がなく、何度も発動できる全体妨害という点で、複数枚引いても腐ることがない便利な性能です。
バージェストマは裏守備になるとモンスター効果耐性を失いますが、それでも妨害性能が高く、攻撃も止めれるマルチロールな性能でデッキ枠を圧縮するのに貢献しています。

▼《トランザクション・ロールバック》
バージェストマの本体。
如何に早く、多く溜め込めるかが勝率に影響する。
状況に応じて罠カードを使い分けるカードであるが、ターン1制限であるため、最適解となるカードを選択できるかが重要。
コピーカードとしての裁定が多数存在する為、バージェストマを運用するなら全て頭の中に入れておくことを推奨する。
それほど依存度が高いし、プレイが難しいカード。

▼《壱世壊に奏でる哀唱》
《ティアラメンツ・レイノハート》をサーチするカードとして採用。
素引きしても《バージェストマ・ディノミスクス》《バージェストマ・カンブロラスター》で墓地に送れる。

▼《ティアラメンツ・キトカロス》
墓地肥し要因。
盤面に維持することは無く、《ティアラメンツ・クシャトリラ》を墓地に送り、入れ替わって墓地10枚肥しを行う。
1枚初動から10枚肥しができるので安定して強い。
墓地に落ちた後は《ティアラメンツ・ルルカロス》の素材となる。

▼《ティアラメンツ・ルルカロス》
《ティアラメンツ・キトカロス》が墓地に存在する状態で融合が発生した際の融合先。
特殊召喚を無効にする効果を持ち、打点が3000あるだけで十分すぎる性能。
融合時《ティアラメンツ・キトカロス》はデッキに戻る為、《ティアラメンツ・キトカロス》と《ティアラメンツ・ルルカロス》それぞれ融合する際に素材に含めばEXデッキが擦り減らずに融合し続けれる。
コントロールデッキとしてリソースを回し続けれることが利点と感じている。

▼《ティアラメンツ・カレイドハート》
バージェストマ展開の《ギガンティック・スプライト》を展開する過程で《壱世壊に奏でる哀唱》がデッキにある場合、確定で融合できる。
墓地に落ちた《バージェストマ・オパビニア》をデッキに戻しつつ融合可能。
打点が3000あるため、攻める際のライフ削り性能も十分ある。
不足する打点と除去を行いつつリソース回復もできる良モンスター。

▼《バージェストマ・アノマロカリス》
バージェストマ唯一の戦闘要員且つ、継続的なアドバンテージ源。
モンスター効果で無効化されないフリーチェーンの破壊除去であり、制圧モンスターの着地を見てから破壊が通るのは心強い。
このモンスターの真の強さは罠カードを手札に加える効果であり、可能な限り手札に罠を増やし、バージェストマを途切れないようにすることが重要。
純構築では複数枚採用されることがあるが、《ティアラメンツ・カレイドハート》の存在で使いまわせるため、1枚採用に抑えている。

▼《バージェストマ・オパビニア》
展開の起点。
罠素材持ちの《バージェストマ・オパビニア》を出せないなら、基本ゲームが始まらない。
このカードからあらゆる罠カードにアクセスして《トランザクション・ロールバック》によるコピーで有利を取る。
《灰流うらら》や《エフェクト・ヴェーラー》で止まることなくサーチができる。
状況によっては《バージェストマ・オパビニア》を維持したまま、ターンを渡す選択肢を取ることもある。
維持するか、素材にするか状況判断が重要なカード。
純構築では3枚採用されることもあるが、こちらも使いまわせるカードであるため、2枚採用に抑えてます。

▼《No.29 マネキンキャット》
《悪魔嬢ロリス》をリクルート・蘇生できるカード。
ほぼ《悪魔嬢ロリス》のためだけに採用しているカードではあるが、このカードを使用する時は手札がないことがほとんどである為、《悪魔嬢ロリス》による2ドローで手札を回復できる動きが可能になるため必要。
《ティアラメンツ・レイノハート》や《剣神官ムドラ》を出す場合があるが、種族属性が噛み合うことは稀。
一応バージェストマ2体から2000打点出せる数少ないモンスターである。

▼《ギガンティック・スプライト》
打点要因及び《天霆號アーゼウス》の下敷き。
ティアラメンツ型では特殊召喚効果は使うことはありません。
《バージェストマ・カンブロラスター》とバージェストマモンスターを展開する確定ルートが存在することから、3200の打点で場にでます。
リンク2が沢山だせる構築でないため、1枚のみで十分なカードです。

▼《No.2 蚊学忍者シャドー・モスキート》
ランク2で唯一ゲームエンドを取れる可能性を持つモンスター。
攻撃力2700以上が相手の場にいれば、《No.2 蚊学忍者シャドー・モスキート》と適当な3体のモンスターが8000バーンになる。
ライフ管理が難しいものの、《和睦の使者》でダメージを0にできることから、狙えば十分ライフを焼き尽くすことができる。
《エレメンタルバースト》等で除去がなくても、勝利パターンが生まれることから採用が必須となっている。
戦闘で破壊されず、ダメージ0になるカードであることから無理やり《天霆號アーゼウス》になれるカードでもある。
《Magicolloidal Sol》が実装されてから本番のカードではある。

▼《ダウナード・マジシャン》
《天霆號アーゼウス》の下敷き。
4素材にするために必要。
ランク2の選択肢がほぼないため、EXデッキは余裕がある部類。

▼《天霆號アーゼウス》
《ギガンティック・スプライト》から《ダウナード・マジシャン》を経由すると4素材となります。
罠カードは一切耐性がないため、全体除去のタイミングを考える必要はあるが、バージェストマモンスターは効果を一切受けない為、場に維持することができます。
《天霆號アーゼウス》展開道中で墓地に落とした《トランザクション・ロールバック》《エレメンタルバースト》とあわせて、3回の全体除去で場を一掃した後、帰ってきたターン中にゲームエンドを取るのが理想の動き。
バージェストマにおける《天霆號アーゼウス》の依存度が非常に高く、1枚では足りないため、2枚採用。

▼《厄災の星ティ・フォン》
適当なモンスター1枚から特殊召喚できる。
攻撃力3000を超える魔法や罠に対しての無効効果持ちの制圧を解除するために採用。
また適当なモンスターを《厄災の星ティ・フォン》にして、最も苦手とする《S:Pリトルナイト》を戦闘破壊するためのカード。
《厄災の星ティ・フォン》を特殊召喚後、特殊召喚が行えなくなりますが、罠カードで展開するバージェストマでは一切関係ない制約です。
あるのとないのではゲームプレイに雲泥の差がある。
1枚採用は必須ですが、2枚目がほしいことが多々ある。

▼《バージェストマ・カンブロラスター》
相手の魔法罠があれば、それを除去しつつバージェストマカードに変換するのが役割。
基本的には《バージェストマ・オパビニア》からでるほうが強いが、《バージェストマ・オパビニア》に対して《無限泡影》を打たれることが致命的な弱点となっているので、それをケアするために先に《バージェストマ・カンブロラスター》を展開する場合もある。
相手次第では先に伏せカードを除去する目的で先だしも十分考慮すること。
《ギガンティック・スプライト》の素材筆頭。

▼《S:Pリトルナイト》
最強のリンク2。
不要なEXモンスターを除去に変えたり、モンスターの一時除外で盤面の維持や妨害を担当する。
バージェストマはすべてモンスター効果を受けない為、一時除外することはできない。
しかし、除外効果を使った際の直接攻撃不可の効果はモンスター効果であるため、無視してバージェストマは直接攻撃できる。

展開パターン

▼ティアラメンツのみの墓地肥し
制圧は行わず純粋なランダム墓地肥しの方法。
10枚ランダム墓地肥しができる基本の動き。
※《ティアラメンツ・レイノハート》になるカード1枚で可能。

1:《ティアラメンツ・レイノハート》を通常召喚or特殊召喚、《ティアラメンツ・シェイレーン》を墓地へ。
2:《ティアラメンツ・シェイレーン》で《ティアラメンツ・レイノハート》を素材に《ティアラメンツ・キトカロス》を融合。
3:《ティアラメンツ・キトカロス》で《ティアラメンツ・クシャトリラ》を墓地に送る。
4:《ティアラメンツ・クシャトリラ》で墓地肥し。
5:《ティアラメンツ・キトカロス》起動効果で《ティアラメンツ・キトカロス》を墓地に送り、《ティアラメンツ・クシャトリラ》を蘇生
6:チェーン1《ティアラメンツ・キトカロス》、チェーン2《ティアラメンツ・クシャトリラ》で効果を発動。

結果:場に《ティアラメンツ・クシャトリラ》 墓地に《ティアラメンツ・キトカロス》、ランダム10枚墓地肥し。

▼バージェストマからティアラメンツへ繋げる動き
最終盤面に《ティアラメンツ・ルルカロス》又は《ティアラメンツ・カレイドハート》が追加されます。
墓地に特定カードを揃えることができないため、ライフを詰める目的で使用します。

1:バージェストマ罠含むレベル2モンスター2体で《バージェストマ・オパビニア》。
2:任意のバージェストマ罠をサーチ、バージェストマ罠を発動、墓地のバージェストマ罠をチェーンしてモンスター化
3:2でモンスター化したバージェストマと《バージェストマ・オパビニア》で《バージェストマ・カンブロラスター》をリンク召喚。
4:任意セット罠を《バージェストマ・カンブロラスター》で墓地に送り、《バージェストマ・マーレラ》をセット。
5:《バージェストマ・マーレラ》を発動、《壱世壊に奏でる哀唱》を墓地へ、墓地のバージェストマ罠をチェーンしてモンスター化。
6:《壱世壊に奏でる哀唱》で《ティアラメンツ・レイノハート》をサーチ。
7:5でモンスター化したバージェストマと《バージェストマ・カンブロラスター》で《ギガンティック・スプライト》をエクシーズ召喚。
8:《ティアラメンツ・レイノハート》を通常召喚、《ティアラメンツ・シェイレーン》を墓地へ。
9:《ティアラメンツ・シェイレーン》で融合、場の《ティアラメンツ・レイノハート》墓地の《バージェストマ・オパビニア》《ティアラメンツ・シェイレーン》で《ティアラメンツ・カレイドハート》を融合召喚。
※《ティアラメンツ・ルルカロス》を出す場合、《ティアラメンツ・キトカロス》で《ティアラメンツ・ハゥフニス》を墓地に送り、《ティアラメンツ・ルルカロス》を出す。

10:《ギガンティック・スプライト》の効果を使用せず、バトルフェイズ中攻撃する。
11:《ギガンティック・スプライト》を《ダウナード・マジシャン》、《天霆號アーゼウス》の順番でエクシーズ召喚する

結果:4素材《天霆號アーゼウス》+《ティアラメンツ・ルルカロス》or《ティアラメンツ・カレイドハート》

▼バージェストマ基本展開
1:バージェストマ罠含むレベル2モンスター2体で《バージェストマ・オパビニア》。
下記パターンに従い何れかのカードをサーチ。

※サーチ先の基本パターン
A:《トランザクション・ロールバック》が墓地にあるなら、《バージェストマ・マーレラ》をサーチ
B:《トランザクション・ロールバック》が除外されており、《エレメンタルバースト》が墓地にあるなら、《バージェストマ・レアンコイリア》
C:《トランザクション・ロールバック》が墓地あり、《エレメンタルバースト》が墓地にないなら、《バージェストマ・マーレラ》をサーチ
D:《トランザクション・ロールバック》《エレメンタルバースト》がないなら、《バージェストマ・マーレラ》をサーチ

2:サーチしたバージェストマ罠を発動、墓地のバージェストマ罠をチェーンしてモンスター化
3:2でモンスター化したバージェストマと《バージェストマ・オパビニア》で《バージェストマ・カンブロラスター》をリンク召喚。
4:任意セット罠を《バージェストマ・カンブロラスター》で墓地に送り、「※サーチ先の基本パターン」に従い、カードをセット。
5:セットしたバージェストマ罠を発動、墓地のバージェストマ罠をチェーンしてモンスター化。
6:5でモンスター化したバージェストマと《バージェストマ・カンブロラスター》で《ギガンティック・スプライト》をリンク召喚。
7:《ギガンティック・スプライト》の効果を使用せず、バトルフェイズ中攻撃する。
8:《ギガンティック・スプライト》を《ダウナード・マジシャン》、《天霆號アーゼウス》の順番でエクシーズ召喚する

結果:4素材《天霆號アーゼウス》墓地に《トランザクション・ロールバック》《エレメンタルバースト》

厳密には色々あるが、バージェストマの基本展開はこれだけです。
※型によっては《ギガンティック・スプライト》から《ドラゴンメイド・ラドリー》を出したりします。
道中のバージェストマ罠サーチとセットによりデッキ内の通常罠を使い分けることができます。

基本の動き

▼手順1:墓地を肥やす
まず《ティアラメンツ・レイノハート》《名推理》《隣の芝刈り》《針虫の巣窟》等のランダム墓地肥しカード及び《おろかな副葬》《バージェストマ・マーレラ》の確定墓地肥しカードを使用してバージェストマ罠と《トランザクション・ロールバック》とそのコピー先となるカードを墓地に送ることを目指します。
墓地に2枚バージェストマ罠を落としつつ、《トランザクション・ロールバック》《エレメンタルバースト》があれば完璧です。

▼手順2:相手ターン中にバージェストマを展開しつつ、バージェストマを維持する
《和睦の使者》《仁王立ち》で攻撃を防ぐか、《魔砲戦機ダルマ・カルマ》をバトルフェイズ中に使用して攻撃できない状態を作り、モンスター化したバージェストマを維持します。
理想はエンドフェイズ中に一気にバージェストマを展開することだが、現代遊戯王の攻めの手は多彩で1ターンでライフを0にすることが容易なゲームです。
死ななければよいので、相手の動きを見つつ適度に妨害してライフを残すこととバージェストマの維持を心がけましょう。

▼手順3:隙を見て攻める
《和睦の使者》《仁王立ち》等を厚く採用しており、ダメージを受けない状態にできるため、自分の攻めるタイミングは焦る必要はありません。
自分の3~4ターン目に攻めても十分間に合います。
自分のリソース状況と相手の状況を見極め、頃合いをみて攻めに転じます。

攻め手としてはバージェストマとしての最低限の展開としてバージェストマ罠を2体モンスター化させ、《バージェストマ・オパビニア》を出すことにあります。
ここからバージェストマ罠をサーチして、展開しつつリソースを確保していくのが基本となります。
基本は《天霆號アーゼウス》を主軸に攻めていくのが無難です。
《天霆號アーゼウス》の全除去をバージェストマモンスターは受け付けない為、比較的気軽に放つことができます。

手札誘発の所感

各種手札誘発を受けた場合の所感。
相手がバージェストマであった場合の打ちどころの参考までに。

▼《灰流うらら》
《バージェストマ・アノマロカリス》《バージェストマ・オパビニア》《バージェストマ・カンブロラスター》には耐性と効果により効かない。
ティアラメンツと各種ランダム墓地肥しカードに対して発動されます。
純粋にランダム墓地肥しカードのカードパワーが高く、そこに依存しているところが強いため、純粋に辛い。
《バージェストマ・マーレラ》に対して使用されると墓地からバージェストマを呼び出せない為、致命的な1手となり動けなくなります。
相手の手札が多い場合は《バージェストマ・オパビニア》《バージェストマ・カンブロラスター》で《バージェストマ・マーレラ》をサーチするのではなく、《バージェストマ・レアンコイリア》で除外ゾーンのカードを利用して動いてケアすることも考慮する必要があります。

▼《増殖するG》
ティアラメンツ側及び《名推理》、バージェストマのモンスター化に対して発動されます。
ティアラメンツ展開をする場合、墓地10枚肥しさえできればよいので、最大3枚ドローのみを許して展開を止めます。
バージェストマを墓地に2枚用意することが最優先であるため、こればかりは仕方なく展開します。
バージェストマ展開に対して使用される場合、ターンを跨いで動けばよいだけなので、展開を止めるほうが無難。
明確に止まる地点があり、罠で構えることができるので、多少《増殖するG》に対して耐性があるといえます。
《増殖するG》が一番辛いのは場にモンスターが無い状態でバージェストマのモンスター化をチェーンで切られるときです。

▼《原始生命態ニビル》
ほぼ効かない。
バージェストマの共通耐性により効果でリリースされず、ティアラメンツは効果で墓地に送られるため、動きが止まりません。
強いてあげるなら、《No.2 蚊学忍者シャドー・モスキート》《天霆號アーゼウス》を出す際に受けるくらいです。

▼《無限泡影》
モンスターなら全部有効。
どこに打たれてもキツイカード。
墓地にバージェストマが落ちていれば、チェーンしてモンスター化できるので被害を多少誤魔化せます。
《バージェストマ・オパビニア》《ティアラメンツ・キトカロス》に対して発動されると動きが完全に止まる。
多くのデッキの伏せカードとなる可能性が高いため、場にセットされているカードがあったら《バージェストマ・カンブロラスター》で除去してから動くほうが無難。

▼《ドロール&ロックバード》
効かない。
《バージェストマ・オパビニア》による1枚しかサーチしないため、無視できる。
《バージェストマ・オパビニア》と《バージェストマ・アノマロカリス》が同時に立つことは稀。
土台が弱いお陰で効かない悲しき理由。

▼《ディメンション・アトラクター》
致命傷。
墓地利用デッキであるので、撃たれると展開ができず敗北に繋がる。
《和睦の使者》で1ターン遅延することで解決できる可能性があるので撃たれたから諦めるのはやめたほうがよい。
2回目の発動がほとんどない手札誘発であることが救い。


各テーマへの対策とか

▼スネークアイ
相性:有利
罠に対しての妨害が薄く基本的には戦いやすい。
カードを場に沢山置く構成であることから《裁きの天秤》による大量ドローが決まりやすい。
注意箇所は《ジェット・シンクロン》等のチューナーを経由してでてくる《フルール・ド・バロネス》《ヴァレルロード・S・ドラゴン》のみ。
場のレベル合計が8か10になる場合、即座に妨害を放ち《ジェット・シンクロン》の除去や裏守備でシンクロできない状態を作ること。
妨害抜いてくるようでしたら、場にバージェストマを展開しておけばよい。
《ヴァレルロード・S・ドラゴン》は着地狩りで間に合うため、着地待ちでOK。
《反逆の罪宝-スネークアイ》で場のモンスターを除去される場合はチェーンして《仁王立ち》で攻撃を止めること。

▼炎王
相性:普通
罠に対しての妨害が薄いものの、《炎王神獣 キリン》による対象を取らない破壊の影響でゲーム展開を持ってかれやすい。
《炎王神天焼》《炎王神獣 キリン》による除去で罠の発動順番を狂わされ、妨害が減ることが辛い。
破壊に対して耐性を持つので、《エレメンタルバースト》の通りが微妙。
罠に対する無効妨害を構えることがないため、序盤は《裁きの天秤》でアドバンテージを稼ぐことを主軸に立ち回り、《炎王神獣 キリン》をどうにかして除外することが優先。
最終的に《聖炎王 ガルドニクス》の攻撃力アップ中に《No.2 蚊学忍者シャドー・モスキート》のバーンで勝利する流れを基本とする。

▼ユベル
相性:普通
罠に対して妨害が薄いが、《ナイトメア・ペイン》の攻撃誘導と強制攻撃によるダメージでライフが尽きやすい。
また《ファントム・オブ・ユベル》の効果の書き換えはモンスター効果を受けない耐性を無視して、効果を書き換えれるため、バージェストマでも無視できない制圧モンスターである。
場に残り続ける《ナイトメア・ペイン》《エターナル・フェイバリット》《マチュア・クロニクル》《ナイトメア・スローン》全てが除去必須であるので、《エレメンタルバースト》や《天霆號アーゼウス》による除去が優先度高め。
除外ゾーンから戻すカードは見つけ次第除去しないと、最終的に負けに繋がります。
その後、《ファントム・オブ・ユベル》を除外して融合ループを切り、リソースが回復できない状況を作ってから攻めるのが基本の流れ。

▼粛声
相性:不利
安定した万能無効1つに加え、対象耐性、戦線維持能力の高さにより苦戦を強いられる。
《粛声なる結界》と《粛声の祈り手ロー》の除去が最優先。
《粛声の祈り手ロー》については墓地蘇生があるので除外除去したいところ。
《粛声の祈り手ロー》と《粛声なる守護者ローガーディアン》が揃ってる場合でも、効果無効を吐かせてから《No.2 蚊学忍者シャドー・モスキート》のバーンで勝利を決めることができるものの、《古聖戴サウラヴィス》の存在から妨害される可能性があるのが問題。
無難に《裁きの天秤》で手札を稼ぎつつ、相手のリソースを枯らしてから攻めるのが無難。

▼R–ACE
相性:やや不利
2種類の専用罠によるモンスター効果無効・素材不可・破壊除去が無難に刺さる。
《バージェストマ・オパビニア》《バージェストマ・カンブロラスター》それぞれに対して罠を発動されるだけで動きが完全に止まる。
魔法罠を使いまわせる《R-ACEヘッドクオーター》の除去を最優先でおこない、戦闘ダメージを防ぎつつ、手札が尽きないようにリソース確保して戦うくらいしか対策がない。

▼センチュリオン
相性:不利
《赤き竜》からでてくる《コズミック・ブレイザー・ドラゴン》があまりにも重く、常に1妨害が尽き纏うのが辛い理由。
《魔砲戦機ダルマ・カルマ》でシンクロそのものを止める、《コズミック・ブレイザー・ドラゴン》を《バージェストマ・レアンコイリア》で墓地に送ることができなければほぼ負けます。
永続扱いでモンスターを置く挙動であることから《裁きの天秤》による大量ドローでリソース回復は容易である。

終わり

個人的にはバージェストマに対しての追加パーツとしてティアラメンツは最も相性が良いテーマだと思っている。
紙では使えない構築でもあるため、マスターデュエル独自のデッキとして成立できるので、研究を続けたい。
更新点があればまた記事を書くと思います。
OCG/TCG双方のカード採用の紙側のデッキについても書きたいところ。


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