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Disco Elysium the Final Cut 翻訳メモ その3

【ご注意】公式による日本語化が発表されましたので、この件は終了しています。私は無関係ですのでお間違えの無いようにひとつ。

現状報告

はい。1万行は越えました。そしてタイトルでお察しの通りやっと抜き出せたの。そこの!説明を!もっと!丁寧に!とか逆ギレしてましたが、まあわからない方が悪いのだ。素晴らしいツールを作ってくれる皆様ありがとうございます。
データに恐れていたような大きな違いはなく、というか私がやってたダイアログ部分は、数も中身も完全一緒だったんでひと安心です。
各所で名だたる方々がじわじわ動いておいでなので、そのうち何とかなるに違いない。がんばりましょう。今はConversationID1160以降をじわじわやっています。全体に軽くて楽しいはあはあ

今のところ1人の作業なので好き勝手やってますが、個人的なイメージというか目標はFallout2の有志翻訳版ぐらいのグレードになったらいいなあ。あっ、私の翻訳力のことは聞かないでくれたまえ。みたいな感じで。
FO2の記事でも触れたように、プレイなさったことがない方はぜひやってみていただきたいのです。本当に日本語が自然。すごい。私にあんな地力はありませんけども、まあなんか違和感あんましないぐらいにはなったらいいな。
実は日本語からゲーム内の情景からネイティブ並みと噂のNARITA BOYがやりたくて仕方ないが、完全にお留守になりそうなので我慢していますぐぬぬ
そんなわけで私のモチベ維持のため、当分この話だけになると思います需要あるか知らんけど(๑´ڡ‘๑)

で、やっぱり英語よりも国語力が問われることを日々骨身に染みながらやっています。国語大事。マジ。(語彙力

今回のキツラギさん

you:「懐中電灯は、手に『持って』使うもの? 」(理解できない、というように片手を見つめる)
Kim:「そうです」警部補は言う。「道具を『使う』ためには、手に『持つ』必要があること、それは宇宙の『特色』と言ってもいいかもしれません」

キツラギさんによるアイテム使用方法チュートリアル。宇宙のw特色wwwいいおっさんが懐中電灯の使い方を聞くのも大概だと思いますが、そこにこのような丁寧な(若干の厭味テイストあるいは呆れと諦観を含んだ)説明をしてくれるキツラギさん、尊い。尊いぞ。ナイスバディ。体の話ではなく。

ソーコーヤント…?

この作品はいろんな国の言葉や造語が出てきて、毎日1回は????ってなっています。今回のトップはこちら。原文はsoucriantです。何ぞ?→ggる→soucouyantの別表記→soucouyantはカリブ地方の女吸血鬼です☆って出てくる。日本語の発音でどう読むのVamp好きだけどノーマークでしたけどって調べたらソーコーヤントで、検索してもカラパイアぐらいしか出てこなかった。ニッチすぎる。作者さんボキャブラリー底なしすぎる。原文表記のスークリアントは検索結果2件しかないし、こっちにしました。
一応ゲーム内で説明もあるからあんまりこまごま説明も入れてないけど、リンク先見ていただくとわかります。めちゃめちゃしわくちゃ老婆でその言葉を使った人の意図が一言で伝わるようにはなってるんです。でもこんなニッチなの、カラパイア読んでるかカリブの吸血鬼ロア知ってる人じゃないとイメージできないじゃないですか。わかるように書くと説明くさくなるじゃないですか。だからここに検索結果を一つ増やしておきますね。(ひどい

つらい

つらいというか、まあつらいんですけど、イデオロギー的な話になると、途端に単語と日本語に直す難易度が跳ね上がってつらい。

抽象的な『真実の形』ではなく、現実――存在する現実のみ――の一部として考えを表明するのは、都合がいいのかもしれないな。一方で、こういう小手先の手品をして見せるからと言って、彼が嘘をついているわけでもない。彼は、利己的な穏健派だよ。

日本語でもこんな本読まないのに!!!!!(読めよ
とはいえこの辺の話はやっぱり思考実験のネタとして大変面白く、This is the Policeみたいになんか胃が痛くなるような重さでもないし、やっぱりいいんですよね。で、これはマニャーナって呼んでよさん(Call Me Mañana)パートに出てくる文章なんですけど、私この人かなり好きなんです。飄々としてるけど、中身は芯がしっかりしてて油断ならない感じで。そういう人好き。

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顔が好きだけ説

みんな違ってみんな駄目、だけどみんないい

再確認しているこのゲームのいいところです。キツラギさんはちょっとオタク気味なぐらいで、別に悪いとこないんですけど。100%善人がいないというか、主人公もわりとワタシ的には引くわぁ…な過去があったりしますし、事件に直接絡む人はいい人も悪い人もだいたいどっか悪いしどっかはいいとこがある。
でも、それでもなんかみんな毎日やっぱりどっこい生きてて、あの陰気で治安の悪い、寂れた街で、笑ったり泣いたりしながら毎日を過ごしているんだなあみたいところに、人間に対する作者さんの暖かい視線みたいなのを感じてとてもよい。
私、有島武郎の「生まれいずる悩み」がとても好きなんですね。あれはなんか、初めて読んだ時「どうしよう!なんかすごいもんを読んでしまったどうしよう!うわーっ!!」という筆舌に尽くしがたい気持ちになったんです。このゲームというかこの物語というか、内容は全然似てないけど、全体的にわりとそれに似た感動があった気がする。特に最高グッドエンドを迎えた時のあの何とも言えんあれが(語彙力

まあなので本当に日本語がないと言うだけでスルーされていいゲームじゃないと思うんだよぼくはうんmjd


おまけ

声に出して読みたくない英語と声に出して読みたくない対応する日本語。

だってUrban Dictionaryにこう書いてあったんだもん、これ以外どうしたらいいのか。(もう一か所出てきたとこはわりと普通にしたんだけど、ここは文脈的にもうそのようにしか読めなくて)

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英語の民、あまりにも豊富にシモ系の語彙生み出しすぎんよ…
パロAVみたいだよ…

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