ザ・オブシディアン Pillars of Eternity
今私のTLではValheimが大流行中で、ご多分に漏れず私も購入しました。しかし積みっぱにしてなぜかひたすらこっちをやっています。旧正月セールで全部入りが1000円でお釣り来る爆安ぶりだったもんですから反射的に買い、そしてどハマりしました。オブシ、あいしてる。
文章量がとんでもないですが、日本語化MOD完備です安心です。
Pillars of Eternityはこんなゲーム
あなたはとりあえずキャラバンの一行に加わって、ジルデッド・ヴェイルという町を目指しています。ある夜のこと、突然目の前に大木が倒れ込んで来て、道をふさいでしまいました。それ以上進むこともできず野営をすることにしますが、そこは先住民たちがよそ者の立ち入りを厳しく取り締まっている遺跡のすぐそば。案の定、隊長から頼まれごとをして戻る道すがら、それを口実にした盗賊に襲われ、キャラバンはほぼ全滅してしまいます。
そこに超自然的な激しい嵐が巻き起こり、あなたは生き残ったメンバーと共に命からがら遺跡の中に逃げ込みます。その遺跡を出た先で、謎の人物が太古の機械を用いて謎めいた儀式を行っていました。機械の衝撃派で倒れて頭を打った時、あなたは今までに経験したことのない幻覚を見ます。そして、それ以降あらゆる場所でその場に留まる残留思念や、人の前世の記憶が見えてしまうようになってしまいました。自分に何が起きたのか、この煩わしい能力をどうすれば?あの謎の人物なら、きっと何か知っているに違いありません。その人物と自分自身に起きた変化の謎を追う、あなたの旅が始まります。
みたいな感じ。オブシディアン製ですからわりと主人公のバックグラウンド設定は自由な幅があり、最初に旅をしている理由はプレイヤーごとに異なる感じ。
ものすごくざっくり言うと、ビジュアルがFO2とアウターワールドの中間ぐらいの王道ダークファンタジーオブシディアンRPGです。
6人パーティーでコンパニオンはベースゲームで8人、DLCでプラス3人。それぞれにクエストがあり、ロマンスはありませんが、アウワ同様、随所にコンパニオン同士の会話があり、やっぱり楽しいです。オブシ、あいしてる。
そしてゲーム中のありとあらゆる選択が結末に直結していくのも、戦闘以外のソリューションが用意されているのも、えっちなお店でなんやかんやできるのもオブシ節全開で信者まっしぐら。ベセスダとオブシディアンで生きています。
Pillars of Eternity、ここがいい
・作ったところがいい(※信者の個人的見解です)
イった目つきでオブシディアン最高だと思うんです!って言うだけだと伝わらないので、くどくどとろくろを回しますね。いやな人は飛ばすんだ。
もちろんある程度は決まった道筋があるんだけど、その世界でどう生きるか、何を選ぶかということをプレイヤー自身に自由に選択させてくれる、オブシディアンの懐の深さが好きなんです。それは、自分たちが作ったナラティブに対する自信の表れかもしれないし、作っている人が本当にプレイヤー目線で楽しんで作っているからかもしれないけど、とにかくプレイヤーに寄せる思いやりみたいなものを常に感じます。特にどことは言わないんですが、我々が作ったナラティブを我々が想定した通りに経験しろみたいな姿勢がないのが本当に好き。こんな風に遊びたい人もいるかも、こんなことを好む人がいるかも、みたいなifがとにかくいっぱい入っているし、それを全力で肯定してくる感じと言えばいいでしょうか。
アウワではその辺りの自由さをなんたらいう棍棒に合致しているみたいな感じで評価した向きもありましたが、私から見れば、彼らはそんなものよりも「彼我の自由」を大切にしているクリエイターであると思っています。だって主人公が男でも女でもえっちなお店でサービスを買えるし、そもそもそれを大げさにわざわざ言わんくてごくごく当たり前にできるし。そういう風潮を意識はしているかもしれないけど、でも彼らにとっては特別なことのようには思えないんですよね。FO2でも確かキャッツパウでは選ばれ氏の性別問われなかった気がするし、今さらそんなことで擦り寄ってくる人たちこっちこないでどうせちょっと気に入らないことあったら手のひらクルーするんでしょシッシッみたいな気持ちになるんですわ、あれ。
肯定と言っても、非情なことや欺瞞に満ちた行動を繰り返していれば周囲の評価が下がってやりづらくなるという当たり前の帰結になっているのも好きなんです。ただ当たり前のことが当たり前にゲーム世界の中に落とし込まれているだけなんですけど、でもそこが意外と難しくて、そういうことに違和感を覚えずに最後まで遊べるゲームって実は多分そんなに多くない。そしてオブシディアン製のゲームにはそういう作品が多い。FONV、本当によかったからもう一回ベセスダとがっぷり四つでゲーム作ってくれないかなあ(チラッチラッ
・コンパニオンが尊い
個人的にエルフでいいとこの出身でいろいろ隠し事があって、人知れず苦悩しているアロスさんがどえらいツボにはまって苦しいのですけども、コンパニオンになるNPCはそれぞれに大変おいしい設定を持っています。尊い。
見た目がもうおいしい。もうちょっと老けてたらもっとやばかった。
あと声としゃべり方もおいしい。とにかくすべてがおいしいアロスさん。
クラスもバランスよく設定されていて、特に最序盤で出会う3人はタンク、後衛DPS、ヒーラーを安心してお任せできるので本当にありがたいです。AIの戦法を指定できるし、一時停止ができるリアルタイム戦闘のおかげで、その間に細かく指示を出したりもできて戦闘も楽しい。ソロ縛り実績もありますが、やっぱりガン無視して全員雇用しています。
私はやってないんですけど、ゲーム内のとある場所ではコンパニオンの命と引き換えにキャラクターを強化できるとかなんとか。私は絶対やらないですけど、主人公の背負った使命の重さを強調したり、「ずっと一緒だょウフフ」みたいなヤンデレプレイだったり、RPにおいしい要素ではありますね。この辺も、必ずやらなきゃいけないわけじゃないのがいいとこです。
・多神教でロアが豊か
主な神様が何柱かいて、コンパニオンもそれぞれに信仰を持っているし、主人公もクラスでプリーストを選ぶとどの神様を信仰するか選ぶことになり、それなりにプレイにも影響します。NPCもそれぞれ信仰があり、会話をどう進めるかなどにもちょいちょい神様の取り扱いが関係してきて面白いです。ゲーム内書籍もわりとあって、ちゃんと読み込んでプレイするときっともっと楽しい。日本語化された有志の方々、本当にすごいぞ。
そういう宗教観と先住民と入植民の戦争の歴史、文化の違いなどがちりばめられたとても豊かな世界です。まあ火種が多いってことなんだけども。そこに太古の文明が作った謎の機械や巨石文明の名残的なものが入ってくるからさらに豊か。そして洋ゲーの常としてわりかしすき間だらけで考察の余地が山ほどあります。妄想しながらプレイする洋ゲー民に最適。
・お城(曰くつき)が持てる
打ち捨てられたお城を我が物にできます。それもここ俺んち!!って言うだけじゃなくて、名実ともに自分のお城にするのに結構な手間ひまがかかる。それゆえに達成した時のやったった感も大きくてよいです。私は1周目ベースゲームだいたい終わったとこでやりましたけど、DLCも終わらせてからの方がいろいろ楽しそう。
そして全部のアップグレードが終わると、お店からお宿からすべてが便利になっていて大変居心地のよいお城になります。最高かな。
Pillars of Eternity、ここが残念
・ロードが多い&長い
マップが切り替わる時のロードがわりと長くて疲れます。SSDだったらもう少しストレス少ないかも。町の中で建物に入るにもいちいち切り替えがあるのが一番しんどいかな。
・移動が面倒
またこれ。マップの外に出るにはマップ端の地図アイコンが出る場所までパーティーを移動しなければならなくて、もう用事が終わって敵が出るわけでもない状態で端から端だと、6人がぞろぞろーって移動するのを見ているお仕事になるのが少し退屈です。本拠地になるお城ぐらいは一発外に出るボタンがあればよかったな。
マップ間の移動はポイント選択なのでスムーズです。
・レベル上げがちょっと特殊
戦闘ではほとんど上がらず、経験値はクエスト完了時にドカンと入ります。最初それ知らなくてレベル上げるにも敵の数は決まってるし(リスポーンしません)どうすれば…!ってなりました。サブクエもそこそここなして適正レベルを保って行かないとしんどいです。そこは予備的豆知識として知ってた方がいいかも。
・文章量はんぱねえ
ダイアログのセリフだけなら言うほど長くないんですけど、ト書きが入ってるから長い。そしてNPCとして登場するKickstarterのバッカーの皆さんのバックグラウンド説明もとても長い。文章読むの好きな人じゃないと向いてないかも。Disco Elysiumみたいに砕けた英語じゃないから読みやすくはあるのですが、本当に量が多い。結局英語のままやってるけど、日本語訳した有志の人たち偉大すぎる。すごい。
まとめ
・ザ・オブシディアン。アウワやFONVが好きなあなたは持っているべき。
・悪役もカッコいい。
・文章読むの好きな人向け。
・AI戦闘おもしろいし動きが丁寧。
・風景がきれい
・ペットちゃんがかわいい。
・日本語化した有志の皆さんの偉業
・ドルイドがたのしい(個人の趣味)
ちょっと懐かしい感じの王道RPG。アツいヒーローを演じるのも、酷薄な暴君になるのもプレイヤー次第な本当にオブシ色いっぱいのゲームです。オブシ、あいしてるmjd。
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