ボタニカル謎解き Strange Horticulture
開催中のSteamウィンターセールで買いました。やすい。日本語完備。書体も(ゴシック以外は)よい。プレイ時間は短いですが、終始静かなトーンで進行する中、いくつかの糸がゴゴゴって結び合わさって大きく動く物語にとても引き込まれた良作。
Strange Horticultureはこんなゲーム
ごみごみした騒がしい街、アンダーメア。その喧騒から少し離れた場所に、幻想植物店がひっそり佇んでいます。主人公は、亡くなったおじから店を引き継いだばかり。友人や書物の中に見つけたヒントを追って、各地で植物を採集しながら植物の特徴を勉強し、店を訪れる客の悩みに応じて、遺された不思議な植物を役立てています。そんな中、近隣で殺人事件が起き、さらに何やら不穏な出来事が起きているらしいのです。古い伝説と謎めいた集団がうごめく奇妙な事件。植物の力と知識をフル活用して、主人公は騒動の真相に迫ることができるでしょうか――
史上最高に短い。よかったよかった。一応フィールドワークにも出はするものの、基本的にはほぼほぼお店の中だけで物語が進行します。最初は植物の見た目と名前も一致しない状態からのスタートで、机の中にある図鑑の説明と照らし合わせながら、必要な植物を同定して提供したり使ったりするのがメインのお仕事になります。これがかなり楽しかった。こういうの好き。
植物採集の場所はだいたい謎解きになっていて、断片的な情報と地図を照らし合わせながら位置を特定します。間違っても1分ほど待って(もいいし、水やりで短縮もできる)探索意欲を復活させればいいだけなので、これと言ってペナルティがあるわけでもないので安心。
この主人公はわりと豆腐メンタル(何か事情があるのかもしれないけど、特に説明はない)で、3回ぐらい失敗すると心が折れます。心が折れても即ゲームオーバーにはならず、パズルを完成させると心が再建するのでご安心ください。
Strange Horticulture、ここがいい
・親切
老眼にやさしい拡大鏡機能がある。日本語は読みやすい書体だけど、英語はクセがある筆記体風が多いので大変助かりました。文章だけじゃなくて、地図も大きくできて便利。
・ヒント機能
基本的に図鑑を読めばわかるんですけど、どうにも紛らわしい時に大変助かりました。とはいえ地図の謎ときにはヒントがないので、結構失敗して水やりしました。でも楽しいから好き。
・ストーリー
最初はバラバラだった断片的な話が、少しずつ一つにまとまっていく流れが、お店にくるお客さんたちの情報だけでわかってくる感じがとても新鮮でした。途中の選択で結末が分岐するっぽくて、まだ片方しかやってないけどもう片方もどうなるのか気になるし、1周数時間なので周回もしやすくてよい。
・イラスト
人物にはクセがありますが、植物のイラストがいちいちかわいくて好きです。人物もクセがあるとはいえ味があって好き。そして猫かわいい。猫かわいいぞ猫。
Strange Horticulture、ここが残念
・BGMが暗い
単調な短調なピアノがずっと鳴っているのが若干しんどい。きれいはきれいなんですけどね。もう少し何気ない方がありがたかった。
でもそれぐらいかな。日本語訳も大変自然でよいローカライズ(セリフ書体がゴシックになってるとこ以外)だったし、これぐらいのボリュームだったらプロパーでも割高とは思わないし、全体的によくまとまった素敵な小品という印象でした。いいゲーム。
まとめ
・猫かわいい
・ちょっと一息つきたい時に
・アクション要素ゼロなので退屈だと感じる人はいると思う
・いうて謎解きゲームだから
・リッチナラティブが好きな人は持っておいて損はない
・今年も1年ありがとうございました
・Disco Elysiumの日本語が出たいい1年だった
・TES6まだですかBethesdaちゃん待ってるからはよして
というわけで、今年最後に気持ちのよいゲームに出会えてよかった。
皆さまもあったかくしてよいお年をお迎えくださいませ。