見出し画像

#142 サーチファンドは事業承継の切り札か?


ゼロからの起業は無理だけど、既存企業を伸ばすことはできるタイプの人っていますよね。

大企業の経営者ってだいたいそれだけど、中小企業の場合はその子どもなどが継ぎますね。帝王学を学ぶこともある。

ただし、伸ばせるタイプなのか、経営者に向いているかわかりません。

それより問題なのは子どもがいないときです。

全国どこでも中小企業の後継者難は続いています。事業承継の問題。

そこでやる気のある若者と中小企業をマッチングするサービスが出てきました。
これまでのM&A仲介とはちょっと違う。「サーチファンド」といいます。

対象は、だいたい売上10億円、利益1~2億円、社員数十人クラスと言われています。

日本の場合はそれより小さい中小企業です。ものづくり、飲食、観光が多いようです。

まず、サーチャーと呼ばれる30歳前後の若者が給与をもらいながら、自分で中小企業を探します。見つかったら投資家から出資を受け企業を買収して社長になります。多くはデジタル化などで革新します。

元社長には会社が売れてお金が入ります。さらに数年は給与をもらって引継ぎします。会社が存続すれば従業員や取引先、顧客に迷惑をかけることはありません。

借入があってもそのままで大丈夫です。LBOもあります。

その会社が伸びると地元の地銀は融資が伸びます(今は地元に融資先が少ない)。

地域も活性化します。納税を増えます。

日本には小さくてもコアな技術や強い販路や顧客、老舗のようなブランド、観光地の良い立地など持っている会社がたくさんあります。ここでもし承継しないとそれが消えてしまう。だから社会的意義も高い。

これはスタンフォード大学発のアイデアです。シリコンバレーも後継者問題があるのか知りませんが。

日本ではジャパン・サーチファンド・アクセラレーターが最初です。嶋津紀子さんという方が2018年に設立しました。

少し前に山口フィナンシャル・グループと提携して話題になりました。(今、山口FGはちょっと騒動中ですが。)

サーチャーはコンサルティング会社出身者やMBAホルダーの若者が多いようです。

こちたは”日本初”をうたうサーチファンド・ジャパン。

M&Aで結ぶプラットホーム「BATONS(バトンズ)」もあります。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?