イギリスでは10人に1人以上がコロナで死亡している? イラっとするネット記事とどう向き合うか。
最初に謝っておきます。あえて誤解を招きやすいエントリー名にしました。正確に意味を伝えるエントリー名は「イギリスにおける直近1年の死亡原因の1割強はコロナである」、新聞の見出し風にすると「英国、コロナによる死亡が1割を超える」といった感じでしょうか。(詳細は末尾に書きました)
さて、なぜこんなエントリーを書いているかというと、世の中にタイトルに問題の多い記事があまりにも多いからです。例えば数日前のプレジデント「いまタワマンを買ってはいけない」という記事を見てみます。
https://president.jp/articles/-/41013
この記事を読んでも(筆者の個人的な意見なので正しいかは別として)タワマンを買ってはいけない理由は書いてありますが、いま買ってはいけない理由は書いていないのでわかりません。ちなみに家を買おうという人の悩みはどの物件を買うのか、いつ買うのかが大半です。タワマンを買おうと思っているが、いま買うべきなのか?と考えて記事を読んだ方はがっくりするでしょう。私は加谷さんの記事や本は結構読むので、この記事を読んだときは残念でした。もしかしたらオンライン編集部がつけたタイトルなのかもしれません。
優良メディアと思われているプレジデントですらこういう状態です。一般人もクリエイターになり、伝統的なメディアにはない情報を得られる良い時代になったと思いますが、参入障壁が下がったことにより粗製乱造状態になっているとも感じます。悪貨が良貨を駆逐しないことを願います。
ちなみにエントリーの中身はこんな感じです。
2020年12月頭の時点でコロナが原因による死亡者の累計数は6万人を超えました。イギリスでのコロナによる最初の死亡者は2020年3月に発生しており、累計数の6万人を年換算すると7-8万人程度になるでしょう。イギリスでは毎年60万人弱がなくなっているので、この7-8万人を追加すると死亡原因の1割以上がコロナとなります。(イギリスの人口は2019年時点で約6665万人)毎年の死亡者もコロナによる死亡者も大半が高齢者なので、元々寿命でなくなりそうな年齢層の方がコロナで早くなくなってしまったということになると思います。コロナが収束した後、しばらくは高齢者の死亡率は低下するのでしょうか・・・