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孤独について 4.吉本隆明

私も”後期老齢者”が近づき、これからおとずれるかもしれない「おひとりさま=孤独」の時間をどうすごせばよいか考える必要を感じています。
そこで、「こんな本を読んだ 番外篇」で、さまざまな人の著書をもとに「孤独」について考えています。第四回は吉本隆明の本から。

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【独断的結論】「孤独」は「武器」だ!

4.吉本隆明

吉本さんには、『孤独な覚醒者』(2016年)という本がありますが、未読です。ここでは『ひきこもれ ひとりの時間をもつということ』という本をご紹介します。

本書で吉本さんは、どんな職業にも「分断されない、ひとまとまりの時間」をもつことがかならず必要としています。人が成長するためには、まとまった時間をひとりですごして思考なり鍛錬なりすべし、ということです。

”ひきこもって、何かを考えて、そこで得たものというのは、「価値」という概念にぴたりと当てはまります。価値というものは、そこでしか増殖しません。”

(新書49ページ)

”ぼくはこう考えることにしました。 「孤独」ということを、どこまで自分の中に呑み込んで、つきつめていけるか。そしてそのうえで、どこまで風通しよく生きて行けるか。それを目指していこう、と。”

(新書49ページ)


吉本さんにとっての「孤独」とは、その中で、自分自身と向き合うことで、自分の本当の思いや欲求に気づき、自分の人生をより良く生きることができるきっかけとなるもの、ということだと思います。

吉本さんは、”闘う人”でした。そして、なによりもこだわったのが、「個としての自立」と「言葉」。「孤独」は、それをつきつめるための「武器」でもあったのでしょう(吉本さんが言った言葉ではありませんが)。


語り口は平易ですが、内容は簡単ではありません。読む価値ありの一冊です。


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すみません。今、体力がなくてお返しのスキができておりません。ご了承くださいませ。

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