孤独について 10.斉藤 孝
私も”後期老齢者”が近づき、これからおとずれるかもしれない「おひとりさま=孤独」の時間をどうすごせばよいか考える必要を感じています。
そこで、「こんな本を読んだ 番外篇」で、さまざまな人の著書をもとに「孤独」について考えています。第十回は齋藤孝の本から。
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【独断的結論】孤独は変化する
10.斉藤 孝
齋藤さんの『50歳からの孤独入門』という本をご紹介します。
齋藤さんには、『孤独のチカラ』という本があます。こちらは、受験に失敗した十八歳から、大学に職を得る三十二歳までの、壮絶な孤独の体験を記したもの。このような体験も、成長への通過儀礼として必要なものだったとしています。
その齋藤さんも50歳を超え、人生後半戦に入ろうとする人々のために書かれたのが本書です。
齋藤さんは、50歳を過ぎて訪れる、主に仕事上の「アイデンティティの危機」といかに折り合いをつければよいか、がこの本の主題だとしています。
50歳にもなれば、それまで積み上げてきた仕事上の実績や地位に変化が訪れる。ほかにも親しいひととの別れや生活の変化により、アイデンティティのよりどころに変化が訪れる。
そこから「孤独」におちいりやすくなる。あらたなアイデンティティをつかむ必要がある。
そこで必要となるのが、プライドと折り合いをつける、嫉妬や承認、自責とも折り合いをつけること。
また、50歳を過ぎると一人になることが多くなり、生活のテーマの一つになってくるのが「退屈との付き合い方」である。
「退屈と仲良くする」「退屈と馴染む」といったとらえ方が必要になってくる。本章には、さまざまな「退屈と仲良くする」方法が掲載されています。
そして、本書の最後には次のように述べています。
50歳、60歳では死とはまだそれほど近くはない。死というものをみすえながらも、人生の後半戦を有意義に生きる、そのために「孤独」への対応の変化をうまくやる必要があるというのが、斎藤さんの主張です。
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すみません。今、体力がなくてお返しのスキができておりません。ご了承くださいませ。
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