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「飛翔の鼓動」と「いとしさの基点」
身体を澄まして詩を書けるモードになるには集中できる必要がある。3人の子供たちもいて雑然としている我が家ではなかなかその集中の姿勢になれる場所がない。
家の扉の外の外部からは死角になるコーナーがあってそこに椅子を出し、画版を持ち出し、ノートと本、コーヒーを持って佇んでみたら具合がいい。
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偶々、家の裏側が市が管理している森林の公園になっているので、緑の森に向き合うかたちになる。椅子の上に座っているのだが、画版の上に頭を落として原初舞踏の床稽古の簡易版もどき(?!)も行うことができる。
とにかくそんな流れで、また書き留めつづけた。
Brilliant Tree (飛翔の鼓動)
葉脈に透け浮かぶ飛翔の鼓動は
併走するう光流を両腕に編んで
立ち上がった
魂の主調を微細なる内に向けて解き放ち
滑り出し広がる地平は
鷹の瞳の涙を探す
揚(よう)として見よ
忘れていた歌が点からその広がりへ裏返る
緑の森が遠くで日光に透けているのが目の片隅に入ったかその印象の中に入りこむことから、植物の中を流れ、鷹の瞳の涙に至ったのか。
最終的に上記で「光流」となった語は、「生命流」、「次元流」などが最初の候補だったようだ。
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もう一つの詩は笑顔についてのものらしい。
いとしさの基点
あなたの笑顔の前に私がいて
私は幸せになっている
笑顔に何かがつながって
何かに包まれ何かがひっくり返っている
笑顔のお面に裏側はあるが
あなたの裏側を見る基点は私にはなくなって
私の笑顔の裏(はじまり)につながっている
両極の双顔の笑顔面は
反対を向いているようで
つながり向き合っている
地上の出会いとつながりの尊い所作は
いつも祝祭の神秘に満ちている
風が鳴り続けている
「笑顔の裏」の「裏」に強引に「はじまり」と振り仮名をふりたいらしい。
顔の後ろでつながっている笑顔のお面が反対方向を向いているけど、繋がっていて向き合ってもいる、というイメージが落とし込まれてる。
笑顔という地上の尊い所作、確かにそれは神秘なのか何らかの根幹の原理なのか。。
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