可能性の那辺
コロナが始まってしばらく撮影間隔が空いたことで、3年以上の月日の経過により撮影できないモデルが増えてきた。
就職、新しいチャレンジなどのように環境変化によるものがほとんどだが、ああ、なるほどと思ったものがひとつある。
それが「撮影は、趣味にすることにしたので、撮影依頼は受けず、仲間内だけで好きな時に撮影してもらうことにした」である。
聞いた当初は、腑に落ちなかったが、理由を考えてみて納得した。
つまり、趣味で撮影している自分たち撮影者と同じ考え方なんだということである。
1 成立要件
仲間内だけで撮影が成り立つのは、基本的に同じ方向性で期待したクオリティがあると認められた撮影仲間がいるということだ。
※裏返せば、対価がなくても満足できるということだ。
プロ同士のポートフォリオや宣材写真のための作品撮りはこちらに近いかもしれない。
これまでの撮影経験で得たものもあるだろうけど、絶対数は、都市部の方が成立しやすいのかもしれない。地方では、まだまだポートレートって浸透しているわけではない。
2 可能性の期待値
いろいろな撮影者と撮影するは、新しい経験や刺激を受けることが一定程度期待できる。
しかし、一定程度の撮影経験ののち新しい可能性が期待できなくなったとき、正確に言えば、今まで以上に撮影回数を踏まないと、満足いく撮影に出会う可能性が著しく減ってきたとき(いわゆる限界効用逓減)、クオリティや楽しさが確実に期待できる撮影者に限るというのは、ある意味合理的でもある。
結局、ビジネス抜きでとなった場合、撮りたい相手は選ぶよね、それはモデルも同じってことなんだよね。
モデルからそう言われると一抹の寂しさも感じるけれども、自分と同じなんだよなと受け止めるしかないのだ。