チェーンソーをかき鳴らして
「木を伐ってみたい!」
人生で一度は思ったことがあるでしょうか。
林業の現場に行くことが無ければ目にすることはほとんどない伐倒の瞬間。体験してみたくてもどこにどうアクションを起こせばいいのか…という方もいるでしょう。
百森は以前から「森に行きたい人の案内人」としての役割を目指していましたが、こういう気持ちに対して応えるべきではないか、ましてや林業を主産業として掲げている西粟倉においては!という気持ちがあふれ出して、伐倒する場を作りたいと思いました。
そんな中、厚生労働省は「現場に出る人は座学9時間、実技9時間の特別教育を受けてくださいね!」という命を発しています。よし、これにのっとって開催してみよう!
1日目:座学
百森職員の永美さんに講師になってもらい、林業界ではたくさん事故が起きていること、その防止のためにどういう対策を立てているか、チェーンソーをどう扱うべきか、などの内容をじっくり教えていただきました。
現場ではチェーンソーの調子が悪くなったら自分で何とかしないと仕事になりません。構造や部品の働き、安全装置などについてしっかり学びます。
2日目:座学+実技
2日目の座学は齋藤さんに講師になっていただき、チェーンソーの振動にさらされ続けることによっておこる振動障害や、関係する法令について教えていただきました。振動障害とは振動によって毛細血管に影響が生じ、手指や腕にしびれ、冷え、こわばりなどが現れる現象のことで、その予防などについて勉強しました。
午後はお待ちかねの実技。室岡さんに講師になっていただきチェーンソーの持ち方や基本的な切り方を教わってから、実際に丸太を切る「玉切り」を行います。
室岡さんがやると、チェーンソーがさくさく丸太を進んでいくように見えましたが、実際は当て方がちょっと食い込んだだけで刃が止まってしまったり斜めに切り進んでいたりと、ただ薄切りを作るだけでとても難しい!
練習あるのみ…
3日目:実技(山で!)
最終日の3日目はいよいよ伐倒を行います。
安全対策を再度確認して、気を引き締めていきます。
レーザーポインターで木の倒れる軌道をシミュレーション。
伐倒方向を決めて、受け口を作って
受け口の反対から追い口を入れて木の重心を傾けていきます。
最後はくさび(ドアが閉まらないように下に挟む三角形のやつみたいなもの)を追い口に打ち込んで木が勝手に倒れていきます。
倒したい場所に倒せました!
木が倒れる原理も目で見ると納得。
1日かけて、参加者全員が1本ずつ木を伐倒することができました
お昼は山の中でキャンプご飯!みんなでその場で豚肉を焼いて持ってきてもらったご飯と一緒にいただきます。男性陣には量が足りていなかったかもしれません、すみません…(でも野外でのご飯は格別!)
座学に実技になかなかハードな3日間であったと思いますが、講師の皆さん、参加者の皆さん、本当にありがとうございました!
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