お店の壁をなんとか塗りおえる
ようし。きょうはお店の壁をさっさと塗ってしまおう。
そう意気込む父をよそに息子はお店のまんなかで悠々とピクニックをはじめました。「どうせ長丁場になるさ」とでも悟っているかのように。
ちなみに塗料はコーナンで見つけた「MORUMORU(モルモル)」を使うことにしました。
壁紙の上からそのまま手で塗れて漆喰風にできるとのこと。穴埋めに使えるほどのボリュームも出せるので元々の壁紙の傷みなども隠せそうです。シックハウスの原因となる化学物質を配合していないところも助かります。
なにかを塗りたいときは塗りたくないところから。というわけで、まずは塗りたくないところをマスキングテープやマスカーで養生していくことに。
こんなふうにコンセントカバーは外してマスキングテープを貼り、床にはマスカーを敷いていきました。はたして合っているのでしょうか。
あとは「MORUMORU(モルモル)」を塗りたいぶんだけ手に取り、
日頃のモヤモヤをぶつけるように塗りたくれば、きっとこんな模様ができあがるはずです。
ゴム手袋をはめているので手も汚れません。と言いたかったのですが、なぜかおもいきり汚れてしまう不器用ぶり。
結局、手どころか全身をまっしろにして苦戦する様子に、妻と息子は店の外で気まずそうにたそがれていました。
なにかを塗りたいときは塗りたくないところから。などとドヤ顔で言っていた自分を恥ずかしく思いながらも、なんとか無事に完了。ぜんぜん無事ではありませんが。
とりあえず塗料が乾いてしまうまえに養生を取りのぞいていくと、なかなかきれいに境目が出てくれていました。
ちなみに剥がしたマスキングテープは床に敷いたマスカーのビニールの上にどんどん放って最後にぐるぐるとまとめれば簡単に片づきます。
「マスカーを考えた人って天才だな」とおもわず興奮してしまいましたが、妻と息子の表情からすると想定時間を大幅に過ぎておいてそんな感心をしている場合ではなさそうです。ごめんなさい。
結果として翌日にはこんな感じの仕上がりに。
前回の塗装で木枠から豪快にはみ出したトリトンブルーも見えなくなってくれたようで安心しました。
棚の裏側というもっともうまく塗れた自信がないところから出来栄えをチェックする息子を「ごはん食べに行こうか」と制しつつ、お店の近くにある町中華の「香港屋」さんへ。
ひさしぶりにチャーシューメンなる若々しいものを腹に入れて、どっとあふれだした疲れを癒すことにします。
ああ、壁すらまともに塗れないんだな。「ものづくり」に携わってきた気になっていた身として、中華麺をすすりながらしみじみと痛感しました。でも、その痛みにはなんだか不思議な心地よさが潜んでいるようにも思えてゾクゾクしています。大丈夫でしょうか。
おつかれさまでした。ほんとに。
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