キモノノキホン・着用時期と種類

2021年8月17日 10:38

着物を楽しむうえで、季節ごとの使い分けは悩まれる方も多いのではないでしょうか。
着ていく場所によって種類があるのと同じように、素材や仕立て方など…季節ごとに適した種類も豊富です。

近ごろの気候の変化に合わせて快適に着たいですよね。
今回は着物の中でも“季節”の種類を簡単にご紹介いたします。

裏地を楽しむ『袷』

1年の中で着用時期が一番長いとされている『袷（あわせ）』。

時期としては10月～5月とされています。
きものが初めての方もまずは袷の着物を作られる方が多いことと思います。
「八掛」や「胴裏」という裏地が全面についているのが特徴です。

特に八掛は色も豊富で、着物の表地に合わせて色を選びます。

訪問着や付下げなどフォーマルの着物は【同系色の八掛】

小紋や紬などのカジュアルな着物は同系色のほか【反対色の八掛】など
もおすすめです。

裏地がつく分、着物の中では暖かく着られる種類です。

袷の時期から少々暖かい季節、夏を終えて少し涼しくなる季節に着用する着物が『単衣（ひとえ）』です。

袷と違い、裏地を付けずに仕立てられているのが特徴です。

着用時期は6月と9月が一般的なルールですが、近頃はその前後の時期も袷では暑い日などには用いられています。

下に着る長襦袢や、肌着・インナー類の調節がしやすく以前よりも長い期間で楽しまれている方も多いです。

ハリのある御召や素材感を楽しめる紬、透け感のある紋紗など…1枚持っているとオシャレの幅が広がります！

7月・8月の汗ばむ時期には「夏物・薄物」を着用します。

裏地がなく、透け感が特徴です。正絹の夏着物も涼しげですが、麻の素材も通気性が良く夏にピッタリです。

主な季節ごとの種類は『袷』『単衣』『夏物』ですがこのほかにもあります。

●紗袷（しゃあわせ）

透け感のある生地を重ねて仕立てているものです。上下の柄が透けて見え隠れします。
本来は“6月末の10日間のみ”着用できると言われていますが、最近では9月に着ることもあるようです。
単衣と薄物の間…のような感覚の着物ですね！

●胴抜き（どうぬき）

表から見ると袷の着物に見えますが、裏を見ると違いがわかります。

裾や袖口だけに裏地（八掛）をつけて、背中や袖の裏地は付けずに仕立てています。
こうすることで袷よりも軽く・涼しく着用できるため、胴抜き仕立てで着物を作る方がとても増えています。

今回は、気になる季節ごとの種類についてご紹介いたしました。
着て行く場所ごとの種類も豊富ですが、季節に適した様々な仕立て方があるのも着物の魅力ですね。

着物もそうですが、中に着る長襦袢やインナーを使い分ける事でもより快適に着て頂けます。
ぜひ様々な着物とともに四季を感じてみてはいかがでしょうか？

最後までお読みいただきありがとうございました✿

きもの百花～HYAKKA～
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