キモノノキホン・羽織
『羽織』と聞くと着姿をイメージされやすい方も多いのではないでしょうか。
やはり着物を着て外出される際には羽織やコートが必需品ですよね。
オシャレの要素もありますが、羽織にも大事な役割があります。
ここではすぐに使える羽織の豆知識やコーディネートをご紹介いたします。
羽織ってどんなもの?
羽織はもともと男性だけが着ていたのをご存知ですか?
由来は戦国時代に鎧の上から羽織っていた「陣羽織」ともいわれていますが、江戸時代以降は町人などの男性の正装として
紋付の羽織と袴が一般的になりました。
このほかにも正装以外の普段着としても羽織を着ています。
明治時代頃から女性も羽織を着用するようになったそうですが、留袖や振袖などのフォーマル着物には合わせることはありません。
厳密に言うと「黒の紋付羽織(黒羽織)」もあり、これを合わせると略礼装として着用ができますが、現在ではこうした光景は見られなくなっています。
男性・女性の羽織のTPOは
〇男性は正装から普段着まで
●女性はカジュアル が基本と覚えておけばOKです!
さらに、羽織は洋服でいうところの「ジャケット」のような存在です。
室内に入る時に脱ぐ必要がありません!
羽織の着用時期が分からない…といった声もありますが、よく言われていたのは「楓が色づく頃から、桜が散る頃まで」の10月から4月末頃まで。
これは袷の羽織の時期です。
5月に入れば裏地のない単衣の羽織や薄物の羽織などが活躍します。
風合いの違う羽織で年中楽しめますよ♪
これで安心!羽織の役割
羽織はオシャレなイメージがあるかと思いますが、大切な役割があります!!
◇防寒
◆ちりよけ・・・外のちりを室内へ持ち込まないようにするため。着物や帯を守るため。
この2つになります!!
また、昔から羽織やコートを着ずに出歩くと「帯付き」と言われ良い印象ではないとされています。
羽織紐の組み合わせでも着姿の雰囲気を変えることができます♪
羽織ならではの楽しみですね!!
今日は何だか帯結びに自信がない・・・
なんて日にも羽織を羽織ることで隠せる!!といったメリットもありますね。
羽織の日のコーディネートは??
心強い役目もある羽織ですが、せっかく着るならオシャレに着たいですよね!!
ここで、楽しくオシャレに羽織を着こなすコーディネートをご紹介いたします
5月すぎからの少し暖かい時期だと、このようなレースの羽織も◎
下に着ている着物や帯がほんのり透けて見えてオシャレです!!
大胆な柄付けの羽織と無地の着物のバランスが素敵な組み合わせです!!
小さめの飛び柄の羽織も可愛らしい雰囲気に✿
着物の柄を選ばずに合わせやすいですね!!
今回は着物を着る際のマストアイテム、羽織をご紹介いたしました。
お洒落や防寒だけでなく、大切な着物や帯を守るためでもあるんですね!
着物の反物からお気に入りの色柄を見つけて、アナタだけの羽織でさらに着物のオシャレを楽しんでみてはいかがでしょうか?
今回も最後までお読みいただきありがとうございます✿
きもの百花 ~HYAKKA~
きもの、人、時ー和のスタイルアップを目指す、着物マガジン