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  • 異界巡礼走 全10回パック

    異界巡礼走全10回をまとめました。マガジン購入でお得に(半額で)全て読むことができるようです。興味のある方は是非。※全て実話ですが、一部ホラー要素も含みますので苦手な方はご注意下さい。

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異界巡礼走⑴ まえがき

⑵序・第一章 巡礼>> まえがき この話は全て実話である。 西国巡礼を通して、自分の身に起こったこと、感じたことを、ありのまま書いていきたいと思う。余計な脚色はせず、事実だけを淡々と書くことに専念するつもりだ。 だが、正直なところ、これを書いて本当にいいものなのか躊躇している。よくある旅行記などではなく、現実離れした突飛な内容であるため、あまりの荒唐無稽さに、一部の読者は腹を立ててしまうかもしれない。そして、筆者自身の人間性を疑われかねない内容であるというのもその理由だ

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    • 20241121 卵焼き

      最近よく卵焼きを作る。 お碗に生卵を三つ割り、箸でカチャカチャとかき混ぜてから、三回に分けてフライパンで焼く。もちろん特殊な調味料はないので、油もひかなければ出汁を入れるようなこともしない。出来上がったものに塩をパラパラと振って食べるか、最近はケチャップを手に入れたのでそれをかけて食べている。 最近思いついたことをよくメモしている。 自分は物書きでもなければ漫談家でもない。それでも頭に流れたことをできるだけすぐにメモするようにしている。メモする内容は思いついたいくつかの

      • 20241119 途中経過

        ふぅ 大まかな全体像は仕上がったかな でもここからが本番。一旦無駄な贅肉を削ぎ落として、そこから肉付けしていく。そしてまた無駄を削ぎ落としつつ、細かな修正を加えていく。下手すれば全体像にも手を加える必要も出てくる。 なんとか年内には間に合わせたいところだがどうなることやら。

        • 20241110 空腹朝日荷

          荷を背負って走りだす 今朝は25ポンド。約12kg。そのほとんどはペットボトルに入った古い水で、飲料水として役に立たないものだ。徐々に夜が明け、朝日が遠い山の端から顔を出し始める。 レースでもイベントでも何でもない。こんな日常をわざわざ切り取ったところで誰の目にも留まらないだろう。だがそれで良い。むしろそうである方が都合が良い。 ほとんどの方は日常的な行為を日々のトレーニングと位置づけているだろう。目標を設定し、忙しい合間を縫って時間を確保し、そこに向かってコツコツと積

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        異界巡礼走⑴ まえがき

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          20241104 敗北

          32lap開始のホイッスルとともにスタートする。 ここ数ラップは3分ほどの休息しかとれていない。とは言え、その時間は補給、ヘッドライトの電池交換、シューズの中に入った小石を取り除く作業などで一瞬で溶けていく。 余裕がなくなっている。 完全に悪い流れだった。それを断ち切ろうと必死にもがいた。それでも身体は戻らない。甘えかもしれないし、単にフィジカルが弱いだけなのないのかもしれない。 半周でリタイアを申告した。記録は31lap。約207km。 言い訳はしない。完全に負け

          20241030 白い暴動

          ご存知の通り、The Clashには"白い暴動"という曲がある。ホワイトライオット。暴動について考える時、いつもこの曲が頭に流れる。作曲された時代背景を鑑みても、もちろん人種差別問題や権力に対する暴動という意味合いが強い。だが、サビで何度も繰り返されるフレーズは単なる暴力的な暴動という意味ではないと個人的に考える。 "オレは暴動を起こしたい 白い暴動を オレ自身の中にある暴動 それが白い暴動なんだ" 白い暴動とは決して怒りではない。それは自身の中に眠る信念や核みたいなもの

          20241030 白い暴動

          20241024 遠雷

          110時間が経過 距離にすると737km これを書いている今もベルギーでは3人のランナーが走り続けている。もちろん条件や環境は異なるとは言え、同じ空身で走れる6日間走でいうと960kmペースとなる。 語弊を恐れずに言うと、大会などを見て心が動かされることはほとんどない。もちろん「凄いなぁ」「かっこいいなぁ」と思うことはあるし感動もする。でも心が動かされることは滅多にない。なんて言うかどこか俯瞰して見ているというか。ちょっと違うかもしれないが、テレビでサッカーの試合やオリン

          20241019 自然からみた景色

          ん? 何かが引っかかる。お寺を通り過ぎた後もその言葉を何度か心の中で復唱してみる。上記は月替わりでお寺の掲示板に貼り出される『今月のお言葉』みたいなものだ。 上の句は特に気にならない。その通りだ。"明日のために今日を大切に生きよう"というような意味合いだろう。何の問題もない。耳にタコができそうなほど聞きなれたよくあるフレーズだ。 問題は下の句である。 上の句の流れからして"今日は明日のためにある"の間違いではないだろうか。「なるほど、お寺の坊さんが明日と今日を間違えた

          20241019 自然からみた景色

          20241018 創作すること(不安に寄せて)

          創作していてふと思うことがある。 何かを創作する上で必要なことは他者がいることだと思う。その作品を眺め、思い、考え、評する他者である。もし誰にも見つかることなくタンスの奥に眠ったままだとそれは作品とは言えない。極論かもしれないが、あなたが地上でたった一人だったする。もしあなたが地上に存在していること、あるいは存在していたことを誰一人として認識しなければ、あなたは地上に存在していないことと同じだと思う。この例えは少し乱暴かもしれないが、ある程度そこに真実が含まれているとは思う

          20241018 創作すること(不安に寄せて)

          20241016 朝露の日(走ることの考察から)

          走ること 考えたところでそこに何か答えが転がっているわけでもない。人生の縮図でもなければ、ましてや人生を豊かにしてくれるものでもない。ただ走っている。それだけだ。 そんなことはこれまで嫌という程考えてきた。もちろん人それぞれ考え方がある。走ることは人生を豊かにしてくれると考える人もいるだろうし、走ることで暗闇に光が差し、生きる目的ができたという人もいるだろう。 それでも走ることについてふと考えてしまう時がある。今朝も気づけばまた少しそんなことを考えてしまっていた。 *

          20241016 朝露の日(走ることの考察から)

          20241015 マリオネット

          よしよし、いいぞ。 二枚の薄いタオルを両肩それぞれに挟み込む。緩衝材としての役割を果たしてくれたのか、いつもより肩にかかる重圧を気にせず走り続けられる。 それでも地球の表面に存在するからには質量あるものとして重力の影響からは逃げられない。たとえそれが共通認識としてのトリックあるいはまやかしであったとしても、この両肩に受ける事実が曲げようもない真実であると語っている。案の定一時間半ほど経過したところで肩が外れそうな嫌な痛みが襲う。 ここ最近、ずっと停滞していたペースが少し

          20241015 マリオネット

          20241013 苔むした石

          上記はとあるレースで完走されたお二方を讃えた自身のポストである。 昨日これをXにポストする際、自分だけが取り残されていることをどう表現しようか少し悩んだ。もちろんポストする度にいちいち頭を悩ませているわけではない。この時はなんとなく何かに喩えられないかと少しばかり無い頭をひねってみたのだ。 山奥にある小さな森 一瞬のことだった。ちょっと待って。どこかへ行ってしまいそうなので何とかその景色を引き止める。そして逃げないようにゆっくりとこちらに手繰り寄せる。 イーゼルに載せ

          20241013 苔むした石

          20241012 あたたかい光(少し長め)

          よし、今日は30キロ走ろう 昨晩寝る前にパッキングしておいた51ポンドのザックを背負う。ずしっとした重みが全身を襲う。一瞬ひるむが、ワクワクした高揚感がそれを上回る。 気温も20度を下回るようになったせいか出だしから足取りは軽い。30分ほど走ったところで河川敷に出る。時計を見るとキロ8分ペース。あぁやっぱりこんなもんか。相変わらずの成長の無さに愕然とするが、気にせず一定のリズムを刻む。 ジョギングをするおっさんに抜かれる。絶妙なペースなのでそのおっさんについていく。が、

          20241012 あたたかい光(少し長め)

          20241010 火中に舞う

          少し奇妙な夢を見た。 いや、正しくは夢ではない。それは寝ているときに見た夢ではないからだ。自分でも身に覚えのない記憶。それは断片的で前後の脈略に欠ける。まるで別の誰かの記憶の間にふっと入り込んでしまったかのように。今朝ゆっくりと散歩している最中のことだった。そういう意味では、散歩しながら短い夢を見たとも言えるかもしれない。 「服を破いて叫ぶわよ!」 けたたましい叫び声からそれは始まる。自分の置かれている状況はおろか、時代背景さえもうまくつかめない。 「とりあえず落ち着

          20241010 火中に舞う

          20241009 ロードスター

          お、軽いな 今朝はいつもより10ポンド減らして40ポンドにしてみた。もちろん重いのだけれども、よっこらしょと持ち上げた時の感覚が明らかに違う。背負った時の背中への吸い付き具合も違う。まるで4輪とも新品のタイヤに変えた車のように違う。 スムーズに足が運ぶので、走りやすい河川敷へと向かう。次第にキロ6分半ほどに落ち着きをみせる。秋のひんやりした空気がエンジンをしっかり冷却してくれる。オイルが潤滑に回り、小気味良い排気音を立てながら巡行する。 ****************

          20241009 ロードスター

          20241008 炒飯

          軽い二日酔いで目覚めは悪い。 ごそごそと用意し走りに出る。雨上がりで肌寒い。足は鉛のように重く、いまいちスピードに乗らない。散歩に切り替えようかとも思ったが、身体が目覚めるのを辛抱強く待つことにする。 ************************* 「ハハハハハ。ほんと我々は社会不適合者ですね。」 「いやほんとその通りですよ。好きなことしてたらいつの間にやらこうして包丁握ってる毎日なわけですから。」 「同じのをもう一杯ください。」 **************