10月30日 岡山市 ハレノワ
朝7時に職場で仕事を始め、そして少し早めに切り上げさせていただき、岡山市の芸術創造劇場ハレノワへ。
岡山市が、ユネスコの創造都市ネットワークに文学分野で加盟したそうで、そうした一連の流れもあって、出来上がって1年ほどのハレノワでも、郷土ゆかりの文学者の作品を取り上げての自主企画公演が立ち上がった。
という文脈は、公演が終わってはじめて把握したのだが、私としては、小川洋子さんの作品が、朗読を主とした構成で舞台にかかるとなれば見に行かねば!とチケット発売と共に良い席をおさえていた。
小川さんには、この企画にご協力いただいている。
この朗読会自体も毎回素晴らしいのだが、私とするとテレビ番組とするために、朗読会翌日に小川さんと対談できるのが、なによりの喜び。
2年に一回、この時間を体験できるだけでも、ほんとうに贅沢。
そしてハレノワに。
開場間際の混雑を避けて、すこし時間をおいてから入場してみたら、なんと入口で小川さんとばったり!
この場に小川さん当人がいたら大混乱だろうに、と思うが、小川さんは、その作品世界と同じような佇まいなので、あたりが落ち着いて静かなムードになるのが不思議。
みなさん、小川さんだと気づいているのに、浮ついた様子がない。
ある種の、小川洋子オーラなのだろう。
それでも主人公の時間を奪ってはと、気を使いながらも、朗読会のこと、そして逝去された高階秀爾前館長のことで、短時間ながら言葉を交わす。
作品は、文字で読むのとはまた別の世界。
素晴らしかった。
そして、アフタートークも面白かった。
この地元ゆかりの文学者の作品を、朗読~演劇のあわいのなかで舞台に乗せる形式はありだ!
作品については、私がとやかく言えることはないが、こうした自主企画公演が増えて、ぜひとも、ハレノワを基点に、岡山にもホール文化が根付いて欲しいところ。
こうした素晴らしい公演は、旅をしてきたかのような心地を残します。