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タネ屋の陰謀論から知る植物の不思議

7月も半ばだったと思うが、子どもがアサガオを植えた鉢を持って帰って来た。芽がでるまで若干心配はしたものの、無事に花を咲かせた。

が、タネができない。

同じようにアサガオを持って帰った友達の家でも同様だったようで、ママさんコミュニティの中では「タネ屋の陰謀」論が浮上したらしい。

タネ屋の陰謀論

タネができないように品種改良することでアサガオの自家生産を抑止し、次の年にもタネが売れるようにしている。

(半分冗談だと思うが)これがタネ屋の陰謀論の骨子である。

科学が進んで、私の知らない間に植物の種子業界に変革があったのかもしれない。まるでゴルゴ13に出てくる穀物メジャーのようではないか。

一方、そもそもタネができないアサガオに価値はあるのだろうか。双葉が出て本葉が出て、花が咲いてタネができる。ここまでがセットになっていることで子どもが植物を育てる教材としての意味があるように思う。

陰謀論に若干の疑問を覚えつつも、私には他に気になることがあった。

アサガオの花は1日しか咲かない

アサガオの花は咲いてから1日もたつと萎んでしまっていたのだ。あの短い時間の間でそもそもちゃんと受粉ができていたのだろうか。

近くにアサガオがたくさん咲いているのであれば、受粉のチャンスも増えるので状況が変わるのかもしれないが、それにしても1日というのは短すぎはしないか。

風や虫が受粉の媒介をしてくれることを期待するにしても1日という期間は絶望的に短い。雨が降ったらどうするのか。その1日のチャンスさえ無くなってしまう。

自家受粉という仕組み

この歳になって知るのもアレなのだが、アサガオは「自家受粉」という仕組みでタネを残すらしい。子どもの頃には疑問にも思わなかったが、自分自身で完結できる仕組みを持っているのだ。植物ってすごい。

タネ屋に陰謀はなかった

花が咲いてから2週間ほど立った頃だろうか。花があったところにタネらしき膨らみができていることに気づく。

思っていたよりもタネができるまでに時間がかかるものらしい。

タネ屋に陰謀はなかった、もしくは不発に終わったのだ。

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