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チンケな不満をたらたらダベる

私は話すまでに時間のかかるタイプである。

せっかちな人は待てないみたいで
私が必死に紡いだ言葉を話す前に
また話し出す。

なので9割型聞き役だ。

そんな中にも
きちんと耳を傾けてくれる人がいることを知った。
とても嬉しかった。

部署異動して本当に良かったと思った。

過去のことは忘れやすいタイプだと思っていたが
異動して1年近く経つのに
前の部署の同僚のことを考えてしまう。

その方は出会いを求めているが独身でいる。

最初は親身になって話を聞いていたが、
どうやら行動を起こさないタイプの方だったらしく
数年間何も変わらず過ごしていた。

仕事やコロナのせいにして
ただ時が無情にも過ぎ去っていった。

私も
「こういう人もいるんだな」と
心の距離をとれば良かったのだが、

あまりに行動を起こさない
その同僚にイライラしてしまった。

しかし、年上の方だし無下には出来ないので
一生懸命話を聞いた。

アドバイスは早々に無駄だと知っていたので
しなかったが、話を聞くのが苦痛だった。

その方は、人の話を聞かない人だったので
私は極力自分の話はしないようにした。
とても雑に扱われている気分になった。

時間にもルーズで、
仕事に向かう姿勢も尊敬できなかった。

「話だけならいつでも聞くよ」が口癖だったが
悩みぬいて相談したことは、スルーされ

現状維持を好む方だったので
業務改善への行動を起こすこともなかった。

当時はとても苦しかった。
そして今もまだちょっと苦しい。

愚痴は1人の時に吐いたほうが良いが
こんなことnoteで公開することじゃないが
私は苦しくて苦しくて辛いのだ。

よく耐えた。
自分を褒める。

完全には切れていない関係を
今後どのようにフェードアウトするのか…

その方は愚痴とかは言わないし
とても温かくて優しい手をしている。
だから自分がその方を
好きなのか嫌いなのか分からない。
それなのに負の感情を抱く
自分が嫌なんだと思う。

自分の矛盾する感情に振り回されていて
生きづらいのはいつまで続くのか…

ああ俺には何か足りないと
何が足りぬやらこの俺には
弱き人のその肩に
やさしき言葉もかけられず
人を思ううちが花よと
わずかに己れをなぐさめた

ああ

ひとりいれば人を思い
もてあます時は仕事を思い
道を歩めば人に出会い
町に出ずれば車に出合う
ああ平和なるこの生活が
なぜに我らを蝕(むしば)むのか

ああ

ああ哀れ 時の力は我が命をいつか食いつくし
しかばねとなるまで
しかばねになるまで
何が足りぬやら

我が命尽きる
その日が来るまでに
時は我が血を吸い身を削り
生活手にす遑(いとま)も無きがままに

ひとりベンチに腰かけて
歩み行く人を眺めやった
ああまじりあいたる町の響きを
ひとり聞きながら眺めやった
ああうち仰ぐ空のかなたに
きらりと光る夕陽あり
流るるドブの表を
きらりとさせたる夕陽あり
俺はこのため生きていた
ドブの夕陽を見るために
ドブの夕陽を見るために

偶成 エレファントカシマシ

俺はこのため生きてきた
ドブの夕陽を見るために

ドラマの「未成年」が大好きだ。
第5話で

デクが子供たちにいじめられて
ドブに入った時に、新村モカもドブに入って
デクを助けて抱きしめる。
それを見たヒロが下のセリフを吐く

「ドブに入るのは俺たちなんだ
五体満足のくせしやがって、
チンケな不満はたらたらダべる
そうさ、ドブに浸かるのは俺たちの方なんだ」

偶成を聴くとこのシーンを思い出す。

今日もチンケな不満をダベってしまった。
私は愚か者だ。

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