佛漢

新人哲学家。 人生順調に進んだが、ある日挫折。哲学に目覚める。ふと悩み、ふと気ずく。人生とはなにか。 24歳が開く境地の世界へようこそ。

佛漢

新人哲学家。 人生順調に進んだが、ある日挫折。哲学に目覚める。ふと悩み、ふと気ずく。人生とはなにか。 24歳が開く境地の世界へようこそ。

最近の記事

本当の気遣い

ある日居酒屋で気遣いの話題になった。 ある人は、「小皿に取り分ける。」 またある人は「車に道を譲る。」 など様々な意見がでた。 しかし、隣のB君が遠慮の塊の唐揚げを食べて定員に皿を渡した。 一同静寂とジレンマに包まれた。

    • 第一話"結婚するなら「金か性格」"

      つい、先日の話である。 私は友人9人と飲み会をしていた。まぁ地元にギャルが集まる居酒屋とやらだ。 そこで隣の席に4歳ほど年上の女性(27歳)がある話をしていた。 「ねーもし結婚するならどっちがいい?」 「手取り12万だけど、中身がいい男性」 「手取り60万だけど、性格が最悪な人間」 やるじゃんギャル。(これは決して偏見発言ではない。) なかなかの哲学である。これは要するに、結婚に際して、性格を取るか、お金を取るかと言う哲学。 さて、哲学第一問。あなたはどっちを

      • 今日僕はピエロになります part2

        「私が内川紗愛さんと出会ったのは山泉高校での事でした。遡ること約13年前になります。高校・大学と同じ時間を過ごしました。紗愛はご覧の通り昔から、美人でクラスのマドンナ的な存在でした。彼女は優しい性格に加え献身的で皆んなに愛されていました。」 体育祭2週間前 「部活決めた?」昼休みになると、部活か友達作りの話どちらかになる。 「もちろん。サッカー部。俺推薦だしね」 「そうだよなぁ。俺もやっぱりバスケ部でいいかな。顧問が担任でちょっと嫌なんだよね。」 「うぇ。巨大先生か

        • 今日僕はピエロになります

          「BY PLAYER」1 2028年4月23日。今日私の好きな人が結婚する。 「石井竜也様どうぞ宜しくお願い致します。」大きな式場で司会者が私の名前を呼ぶ。 私はおもむろに立ち上がり、大きく一礼をし、マイクの前まで移動した。 「んん」咳払いをし、緊張をほぐす。 「改めまして、ご紹介に預かりました石井達也です。京成さん、紗愛さんご結婚おめでとうございます。並びに両家ご親族の皆様誠におめでとうございます。」私は今一度深くお辞儀をした。 「このようなお席にお招きいただき

          臭くてもいいじゃない

          「だめだ、だめだ、今日はやめだ。メロディひとつできやしない。」 彼女は大きな声でお風呂場で歌っていた。 「おーい。聞こえてるぞ。」 「いい歌でしょ。この歌。私思うんだよね。心が弱いって実はメリットなんじゃないかって。だって心弱い人が書いた歌ってこんなにもいい歌なんだよ。」 彼女は少し感傷に浸っていた。 「勝手に歌詞書いた人が心弱いって決めるな。」 「あ。そりゃそうか。けどさ、進。私は歌手で生きていく!って、人生を歌にベットした人達ってすごくない?私には出来ない。」

          臭くてもいいじゃない

          【ショートショート】私もあなたが好きです。

          高校生の女子5人ほどだろうか。 私達の斜めの方でレジャーシートを広げピクニックをしている。 「ねー。写真撮ってもらおーよ。」 「人に話しかけるの緊張するよぉ。」 あどけない女子高生達の会話が少し聞こえてくる。 「写真撮ってあげよーよ。」彼女―金地美香が僕にそう言う。 「よし!」僕達は背中を押してあげようと立ち上がり彼女達に近づいた。 「写真撮りましょうか。」僕は低姿勢で彼女達に尋ねる。 「いいんですか!お願いします!」彼女達の性格を表わすような、活き活きとした

          【ショートショート】私もあなたが好きです。

          【ショートショート】薄汚れた心は洗われない

          私は心が薄汚れていく。 そんな自分がたまに嫌になる時がある。 これは学校の帰り道の話だ。 英単語帳を持った彼女は彼に向かって話しかける。 「インスタのアーカイブ見るの楽しい。」 友達だろうか彼氏なのだろうか私には定かではない。一つ言えることは物理的距離が近いと言うことだ。 「うわ。懐かしい。。これって学祭の時の写真じゃん、、、」 写真を差しながら、小声で彼が呟く。 「覚えてる?一回生の時初めてゆうりくんと出会った日」 「覚えてるよ!俺もアーカイブに写真あるも

          【ショートショート】薄汚れた心は洗われない

          リアル

          昼の12時過ぎだっただろうか。 日差しが私の目を刺激し、否が応でも目を覚ました。 いつも通り携帯を空な目でチェックをする。 「今日は年商10億の起業家の方に話を伺いました。思考マインドが違い、私もその思考マインドを実践していきます。」 大学の友人が二人で撮った写真と共に、威風堂々とした文章をストーリに載せていた。 「何が思考マインドだよ。慣れない横文字で意識高いフリをするなよ。」 私は卑下するようにボソッと呟き、次のストーリーに飛んだ。 「マジでこのバイト最高!

          リアル

          このひと時が終わる前に

          「もしもし。今なにしてんの?」急な電話は僕の常套手段だ。 「今大学終わって家帰るとこだから、夜からなら遊べるよ。」 「まだ、遊びの連絡だって言ってねーだろ。」 「お前からの連絡で遊び以外無いんだよ。後、電話かけてくるな!ラインでいいだろ。」 高校からの親友―藤森達守は僕の電話内容を察知したらしい。 「電話の方が早いんだよ!まぁそれは置いといてよ、夜から飯いこーぜ。その後サウナ決定な。」 僕が一方的、淡々と遊びの予定を埋めていく。 「まぁいいけどよ。20時以降な。

          このひと時が終わる前に

          茜色の秋空

          「今日のご飯何にする?」そう聞いてきた彼女―伊藤翠は僕の妻である。 「じゃー。豚キムチがいいな。僕も作るよ。」 「ありがとう!」 この他愛もない会話が僕たちの幸せを象徴している。 僕の横にはいつも女神がいる。 彼女の顔立ちは整い、スタイル抜群、少しおっちょこちょいだけど、周りに気を遣える女神なのだ。 そうだな。例えば、外食中食べ終わった皿をまとめて片付けたり、店員さんが食事を運んでくる度にお礼を言う彼女。 学年に一人はいる高嶺の花ってところか。 そんな彼女が僕

          茜色の秋空