【光学設計チーフが語る!】“AIを作る”おもしろさと外観検査AIの可能性
フツパーを知っていただくための社員インタビュー。今回は、外観検査AIサービス『メキキバイト』に主に関わる光学設計チーフの伊藤さんにお話を聞いていきます。
▶担当業務について教えてください!
- - -伊藤さんは光学設計チーフですが、『光学設計』とはどういうものか簡単にご説明いただけますか?
簡単に言えば、検査しやすい画像を取得するために、カメラ、レンズ、照明の構成を決めることです。
これまで人の目でしていた外観検査をAIに代替しようとすると、AIが判定するための画像が、検査に適したものでないといけないんです。そのために最適なカメラ、レンズ、照明を選び、それぞれの角度や配置などの構成を決めることを光学設計と呼びます。実験をしたり、お客さんと話しながら最適解を見つける作業がベースになりますね。
フツパーにご相談をいただくお客様が製造されているものは様々で、何を検査するのか、どういう不良が発生するか、工場の環境がどうかなどの条件を踏まえて構成を考えます。外観検査サービスにおいて、光学設計がきちんとできているというのは、とても重要なことなんです。
- - -光学設計の技術はどこで身につけたのですか?
前にいた会社が照明を作っているメーカーだったんです。
その照明を売るために、どの構成がいいのかを実験しながらお客さまに説明するという、いわゆるセールスエンジニアのようなことをしていて、そこで身につけていきました。
- - -同じ光学設計でも、前職でされていたことと、フツパーでしていることはやっぱり違いますか?
これまでは、同じ光学設計をしていても、「この照明やカメラ、レンズが良いですよ。」と伝えるところまでだったんですが、その先もやりたいなと感じていて。
フツパーでは、自分で決めた構成で撮った画像に対して、自分で精度の良いAIを作り、最後の工程まで携わって確認することができるのがおもしろいし、楽しいなと思います。
- - -逆に、難しいと感じることはありますか?
この構成にしないと不良を映せないけど、その構成からは不要な情報も入ってしまう、みたいなケースですかね。
例えば、キズのみを検出したい場合でも、そのキズが映るように構成すると、キズに似た他の異物がキズとして誤検出されてしまうようなことがあるんです。
その場合は撮像の枚数を増やす、画像処理を施すなどして対応していますが、まだまだ難しいと感じています。
- - -伊藤さんはAIチームも兼任されていますが、ご希望で兼任することになったのですか?
はい。希望しました。
というのも、光学設計でどれだけ良い照明やカメラ、レンズを選定しても、選定した結果どうなるのか知らなかったので、後工程も知りたいし、作り込みたいなと思って。
実際、AI作成に取り組むようになって、これなら結果が出るだろうと思っていた構成での画像が、検査や運用に不向きであることに気づくこともありました。
逆に、以前は、自分で構成を決めた画像の良し悪しについて少し不安に思うことがあったんですが、これまでの培ってきた経験から比較的わかるようになってきたんです。
これは兼任してるからこその相乗効果だと感じますね。まだまだですが、もっとAIに関するスキルもあげていけるように頑張ります。
- - -兼任することで相乗効果があるんですね!伊藤さんから見て、フツパーのエンジニアはどういう人が多いですか?
入社した時にまず感じたのは、個性的でアグレッシブな人が多いなという印象です!
どうしたら良いものを作れるか、本気で考えて、会社を自分ごととして捉えている人が多いと思います。
- - -どのような人がフツパーに合うと思いますか?
新しいことに果敢にチャレンジできる人だと思います。
難しいことがあったとしても、途中で諦めたりせずに、情報や新しい技術を収集したり、何とかしようと、もがき続けられる人なんじゃないかなと思います。
- - -伊藤さんは、職場のみなさんから、すごく愛されているキャラクターのように感じるのですが、人と接するうえで何か意識されていることはありますか?
いやいや(笑)
でも、飾らないことですかね。あとは、わからないことは正直にわからないと言うとか。
フツパーはすごく尊敬できる人が多いから、自分が見栄を張るより素直に教えてもらうほうがいいなって。この会社にいると自然といろいろな人からたくさんのことを学びたいと思えるんです。
▶次は、学生時代についてお聞きしたいと思います。理工学部出身ということですが、どのようなことをされていたのですか?
金属材料の3Dプリンターに関する研究を行っていました。
金属は最近よく見かける樹脂と異なり、期待した形状になるように正確に作るのが難しいんです。熱の量や動かすスピードなどのパラメーター調整に、少しだけ、AI技術の一歩手前にあたる機械学習を扱って研究していました。
- - -伊藤さんは多趣味という噂をお聞きしたのですが、学生時代もどこかサークルには入られていたんですか?
農業サークルに入っていましたね。都会の環境に馴染めなくて(笑)都会の大学に行ったとは思えないようなキャンパスライフを送っていました(笑)
月に1回、農家さんのところに行ってお泊りをしたり、みんなで泥んこになって畑で収穫した食材を使って料理を作り、一緒に食べたりと、すごく楽しかったですね。
一応、農家さんの所で土地を借りて、お米を手植え・手刈りで作るというプロジェクトだったんですが、その時期以外でも、農家さんの他のお手伝いをしに通っていました。
キャンパス内でも、ナス、トマト、白菜、イモなど、割と何でも育てていたんですが、葉っぱに異変が見られたら、農家さんに相談したり、今でもOB・OGの合宿でお世話になるほど、良い関係を築かせていただいています。
- - -今でもお付き合いがあるなんて素敵な関係ですね!伊藤さんはどちらかというとアウトドア派なんですか?
はい。読書も好きですが、完全にアウトドア派ですね(笑)
旅行に行くのも好きです。去年は一人でふらっと弾丸でベトナムに行ったりもしました。
あとは、社内の部活の登山部で山登りに行ったこともありますよ。
▶最後に、今後の展望や伊藤さんの夢についてお聞かせください。
私は、とにかくもっと『汎用的なAI』を作りたいと思っています。
実は先日、どんな製品の画像がきても髪の毛が付着していれば認識できる「髪の毛認識モデル」を作ってみたんですよ。
現時点では、元となるベースの画像があって、その中から髪の毛などを見つけていくのが主となっているんですけど、特定のものでなくても、どんな画像に対しても、見つけたいものを判別できるAIを作っていけたら楽しいだろうなと思います。
あとは、画像以外でも、数値データを扱うことにも将来的には挑戦したいと考えています。
伊藤さん、ありがとうございました!
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