能力について
能力。音楽を作る能力。運動能力。勉強能力。人間関係能力。などなど
能力はいっぱいあるけれど
学校にいたときは、どうして彼はこんなにテストができるのだろうと思った時があった。彼はテストで一番をいつもとっていた。
僕はいつも10番代で、2週間前になるとテスト期間と言って部活が休みになって勉強しようという時期があったけど、僕の入っていたサッカー部は1週間前まで部活があった。それを理由にしたからというわけじゃなくて、テストの前日にならないと集中できなくてそれまでの6日間は部屋の掃除をしたりしていた。
テストは一夜漬けでなんとかなることを知っていたからそうしていたけれど、今になって聞いてみると彼はきちんと努力をしていたそうで、彼から比べたら僕のやっていたことは努力じゃなくて、
でも当時の僕にとってそれは努力だったし、一夜漬けではなくて、ちゃんと勉強すれば一位を取れたかもしれないというのは単なる幻想でしかなくて、一夜漬けしかできなかった事実がある以上、それが私の能力であって、能力というものは明確な結果を伴って初めて能力と言える。
でも思い返してみると、僕は高三になってから勉強をして国公立大学に行くとなんとなく思っていて、だから定期テストに関しては手を抜いてもなんら問題がないと思っていた。でも高三になって周りがみんな指定校で、僕の内申点でも推薦がもらえることがわかってそっちに流されて今に至る。
この選択は間違っていなかったと思うけれど、結果としてはその過ごし方は当時の僕と変わらずで単なる延長線上をダラダラ続けていた気がする。それに明確な区切りがついたきっかけが就職活動で、今思うとモラトリアムが終わった気がする。
能力というものは、先天的な素質もあるけれど、それがないとも思えなくて、だからこそ素質というよりも、準備できる力なのかと思う。
どれだけ目の前のことを自分の中に取り込んで、それを自分のものにしようと思い実際にものにすることが能力だと思う。