バイオリンパートより「あと15日!」
こんにちは!北大オケバイオリンパートです。
本番まで残すところあと15日となりました!
バイオリンといえば、何だか手前の方にたくさんいるパートです。そのおかげでオーケストラの中でよく目立つパートで、分かりやすくメロディを弾いていたり花形と言われたりするパートです。
どんなパート?
北大オケのバイオリンパートには60人程度がおり、今回の演奏会にはその半分が乗っています。練習にはシビアな面もあって、パート員は授業があったりそれぞれやることがある中では結構大変です。パート員はたくさんいて十人十色という言葉がぴったりというほど個性豊かですが、みんなで同じメロディを一丸となって奏でられるように日々頑張っています。
オーケストラ全体の代表、コンサートマスターはバイオリンパートから選ばれるのですが、我らがコンサートマスターの纏う雰囲気(言葉にできないです…)と体力無尽蔵、それから演奏技術はみんなの憧れだったりパートの自慢だったりします。
さて、一括りにバイオリンパートと言ってもオーケストラの中では1st(ファースト)と2nd(セカンド)に分かれます。1stは美しい旋律を奏でるいわゆる花形、コンサートマスターが率いるパートです。一方2ndはハーモニーを担当したり1stを支えていることが多いです。
今回の演奏会は、秋山和慶先生指揮の北大オケ100周年記念演奏会となっており、プログラムも豪華で見どころ満載でお送りします。中でもぜひ見ていただきたいところをまとめてみました!
「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より前奏曲
今回、1曲目に演奏する「マイスタージンガー」はいよいよ演奏会が始まるんだ!と、演奏する自分たちも奮い立つような華やかで100周年演奏会の幕開けにぴったりな曲です。曲を通して様々なメロディが入り交じっていて、中でも中間部の「愛の動機」で1stバイオリンの美しい旋律が、すぐ後に1stと2ndの「衝動の動機」の掛け合いとそこに木管の響きが重なり、美しくもあり苦悩も覗く愛を音楽で表現した箇所が私には印象的だったりします。
「祝いのために」
川越先生の「祝いのために」でも様々な旋律が混ざり合っていて、さらには拍感や音色、楽器の表情がころころと変わるのは演奏していて難しくはありますが弾けば弾くほど楽しくなってくるような曲です。
「交響曲第9番」
第九では特に役割がはっきりと分かれておりそれぞれのパートの良さが味わえると思います。
書き手が2ndトップということもあって、今日は第九の魅力を「2ndVn目線」で書いてみたいと思います。
1楽章の冒頭はまさに嵐の前の静けさ、2ndVnとチェロの細かい連符がざわめくところか始まります。そこに遠くから聞こえてくるテーマが徐々に近づいてきて、張り詰めた空気が一気に爆発します。
2楽章では激しいff(フォルテッシモ)メロディで始まったかと思えば緊張感の張り詰めたpp(ピアニッシモ)の旋律に移ります。弦楽器が重なっていきますが出だしは何と2ndVn!一瞬の沈黙ののちに音を鳴らし、曲の緊張感を決める最初の4小節は何度練習しても慣れないもので、秋山先生が「セコバイ(second violin)気をつけて」と仰る度に背筋が伸びます。
激しかった2楽章とはがらりと変わる3楽章、1stVnのメロディまでの雰囲気作りを担うのが木管と2ndVnからコンバス(?)までの弦楽器です。天国にやってきたかのような穏やかで美しい空気感を作ることが私たち2ndVnとその他パートの使命であり存在意義だと思いながら弾いています。
4楽章といえば、かの有名な「あの」旋律!
実は2ndVnは弦楽器の中で唯一そのメロディが回ってこないのです。全然羨ましいとか思ってないです。なぜならテーマを弾けなくてもいいと思えるくらいの、美しい対旋律をもっています。1stVnのテーマを支えているようで導いているようなメロディです。どのパートよりも美しく弾くぞ!という気持ちで主題をもたない2ndVnは挑んでおります。
少し疑った方、どんなメロディを奏でているのか、ハーモニーとしてどう聞こえてくるのか、ぜひ会場で確かめてみてください!
さて、ここまで長々と書いてしまいましたがまだまだ書き足りないくらいの魅力が詰まった演奏会となっております。
ぜひ当日皆さまに演奏を聴いていただければと思います!