【リターゲティングに強い】Criteo導入マニュアル
こんにちは。
HushTugでマーケティングを担当している大石です。
既に広告運用をしている皆さんはご存知だと思いますが、ここ数年である広告のターゲティング方法に大きな変化がありました。
それが「リターゲティング / リマーケティング」というものです。
(※Google広告などではリマーケティングと呼ばれますが日本の広告業界ではリターゲティングと呼ばれることが多い気がするのでここからはリターゲティングでいきます)
これまでのリターゲティングは「サードパーティーCookie」と呼ばれるものを追跡する事で配信されていました。
しかし、2019年頃からAppleを中心に「Cookieの規制」が始まっています。
それによってリターゲティング広告の効果が下がりHushTugでもそれ以外の広告に注力してきました。
しかし、リターゲティング広告で有名なCriteoの導入によりだんだんとリターゲティング広告が再開できているのでご紹介できればと思います。
1. Criteoの概要
2. Criteoの導入(広告フォーマットについても書くかも)
3. ITPへの対応について
1. Criteoの概要
Criteoはリターゲティングで有名な広告媒体です。
担当者の話を聞く限りはITPによるCookie規制の影響をそれほど受けておらず、現段階のHushTugでも徐々に売上を上げることができています。
ITPによるcookieの規制はCookieという個人情報を広告の配信に利用されている事が問題視された事によって進んでいますが、商品を欲しいと思ってECに来たお客さんにレコメンドする事が悪なのではありません。
GoogleやFacebookもCookieを使わないリターゲティング広告の配信をテストしていますし、脱リタゲの方向だけが正解では無いと思います。
そんな折に弊社の社員が広告に詳しい外部の方とお話させて頂いた際に「EC事業者でCriteoをやってないなんてありえない」ぐらいのお話を聞いたそうです。
それまでにもCriteoの存在自体は認知しており問い合わせなどをしていましたが、別の広告を優先しており導入には至っていませんでした。
しかし、Criteoの営業担当者様のご協力もあり2021年の11月よりCriteoへの配信を開始しました。
売上やROASなどの成果向上のためにする施策はまだまだこれからですが、今回はCriteoの導入などについてのみ簡単にご紹介します。
2. Criteoの導入
Criteoの導入には基準が設けられており、下記の基準をクリアした場合のみ導入が可能です。
1. 月間UU数が4万以上
2. 最低CPCが20円以上を許容できる
3. 商品が1商品以上ある
4. 出稿予算が50万円以上ある
(50万円を最初に一括入金とかではなく、導入したらこれ以上は使い続けてねという感じ)
また、Criteoの公式サイトからそのまま導入は出来ず、一度問い合わせをして担当者の方と共に導入をしていくスタイルです。
そのため導入についてここで書ける事はあまりありませんが、流れやスピード感について書いておきます。
①Criteoに問い合わせをする
上記の通り公式サイトからそのままアカウント作成が出来ませんでした。
まずはお問い合わせからCriteoを検討している事を伝えて担当者からの連絡を待つことになります。
②担当者から詳細を聞き、問題なければ電子申し込み
HushTugの場合はZoomミーティングで詳細を聞き、気になっていた点を解消できました。
すぐに始められず、導入するための基準も設けていますが、リターゲティングに必要なユーザー数を確保できていないとお互いにあまりメリットが無いのでまあ仕方ないような気もしますね。
その後すぐに電子申込書を送って頂きました。
③上記の契約と同時並行でロゴなどの提出
アカウント作成の準備として上記の契約と並行してロゴやフィードの情報を送っておきます。
④アカウント発行、担当者と使用方法を確認しつつ広告作成
上記の申込みからアカウント発行までは比較的早く数日から1週間程度でした。
アカウントの初期設定や広告の作成をZoomミーティングをしながら一緒に進めてくれます。
その後Criteo側のクリエイティブ作成チームからデモクリエイティブを送ってもらい、問題なければ配信開始です。
◎Criteoを導入してみて
Criteoを導入してみて、良いと感じた点ももちろんありますが、悪いと感じた点も多くありました。(Criteoさんごめんなさい)
もちろん現在も運用を続けているので悪い点によって配信を止めるというほどのものでは無いのですが、今後導入を考えている方の参考になれば幸いです。
◯良かった点
・成果
FB,IG広告やGoogle広告でリターゲティングが悪化し別の方向にシフトしていたので、しっかりと自社サイトに訪れたユーザーに対してリーチできているのは良い点だと思います。
思ったよりも初期からCVが入りましたし低予算で運用しているからか、波はあるものの始める前の不安や疑念は無くなるぐらいに一定の成果は出してくれました。
・導入までの親切さ
上述したようにお互いに損をしないよう基準を設けて、担当者がしっかりとサポートしてくれた上で導入まで出来るのは良かったです。
・Shopify対応
たまたまというかECプラットフォームをメジャーな所にしておいて良かったんですがShopifyに対応していたため、導入がかなり楽でした。
ほとんどアプリ入れて1-2クリックで終わったと思います。
◯悪かった点
・自由度の少なさ
僕が大いに文句をつけたい点としては自由度が少ない所でした。
基本的には最初に商品ページ閲覧情報を元にダイナミック広告(商品カタログを使った動的広告)を始めるのですが「その他にも配信フォーマットあるじゃん」と思い押すとエラーが出ました。
サポートに聞くと「その配信フォーマットは広告主側の管理画面に表示されているものの、配信する場合はCriteoにメールしてクリエイティブ入稿してね」との事でした。
また、最初の広告を担当者と一緒に作成した際も「ここって後で変えたりしてももいいですか?」という質問をした所基本的に変更はしないでほしいという回答でした。
もちろんCriteo側で最も成果が出るように過去のノウハウから設定して頂いたのだと思いますが、広告を本職にしている側からすれば「テストさえあまり自由に出来ないってどうなん?」と思っちゃいました。
(変えない方がいいってだけで変えれる部分は変えれます。言われた事守らず変えてるし。)
・スピード感が遅くなる、もしくは齟齬がある事が多い
上記のようにCriteoで設定して頂いたものを変更するのにいちいち連絡が必要だったりするので、広告をテストしたい!って人からすればスピード感が無さすぎて困ります。
管理画面で自由にやりたいのにって感じ、、、
また、そうしてCriteoにメール問い合わせが必要なので自分のやりたい事が伝わりきらず間違った方向に進んでしまうのもデメリットに感じました。
例えば初期に設定して頂いた広告で、HushTugの商品の背景はグレーなんですが広告の背景は白でした。
大きさや比率が違う商品が一覧で表示されたりするので、見栄えがめちゃくちゃ悪く違和感満載だったので修正を頼んだりしました。
すると同様状態になっていたある広告について
「修正したいので一旦止めたいと考えてる、修正できないならまあそのままで」
というニュアンスを伝えたつもりがいつの間にか止められてしまっていた事があり、最終的に修正できなかった、、という事がありました。
成果を出してもらうためにCriteoの推奨を続けてほしいのはわかるんですが、毎回連絡するのはそういう齟齬が生まれるので微妙だなーと感じました。
こんな愚痴みたいな事を書いちゃいましたが、基本的に一定のリタゲ成果が戻ったことには満足してますし、そこに悩んでいる方には本当におすすめです。
「今の売上最大化のために出来る事はしておきたい」という方はぜひ導入を考えてみてはいかがでしょうか。
3. ITPへの対応について
まず、序盤で述べたITPへの対応、つまりCookieの規制についてですが、Criteoの広告は現状まだ「Cookieを利用したリターゲティング」のままです。
今後更に規制が進み、Criteoが全く対応をしなければそのまま終わる事もあり得ます。
ただし現状はHushTugでも小規模ながらリターゲティングは機能しており、他の広告媒体でもリターゲティングに比べかなり良い成果を残しています。
そのため上述の通り「今の売上最大化のために出来る事はしておきたい」という方は今から導入をしても全く遅くは無いと思います。
もちろんCriteoもそのまま撤退とは考えてはいないと思いますし、今後新たな対応をしていくとは思います。
また、今回はHushTugでも導入後1ヶ月とかなので、こうした概要説明と導入の流れなどが中心になりましたが、今後広告のテストなども可能な限りしていき更に予算も上げていく予定なので、わかった事があればnoteやTwitterでシェアしていきます。