【メルマガでリピート購入!】「売り込まずに売れる」リストマーケティング
こんにちは。
HushTugでマーケティングを担当している大石です。
突然ですが「最もあなたの商品を買ってくれる可能性が高い顧客」とは誰だと思いますか?
引っ張る意味も無いのでお答えしますが、基本的には「商品を買ったことのある既存のお客様」です。
商材やビジネスモデルにもよりますが、低価格の日用品であればリピート売上が半数を占めるということも珍しくないでしょう。
HushTugが扱っているのは「本革のバッグ」という比較的単価の高く購入頻度の低い商材です。
しかし、新しいものを購入する場合に「買ったことの無い新規顧客」と「既に商品を買ったことのある既存顧客」のどちらが心理的な障壁が少ないかは誰が考えてもわかるでしょう。
・1度買ったことで確かめられる商品の品質
・ブランドへの愛着
・他との選択や新しいものへ手を出すストレスからの解放
など、購入に対して優位に働くポイントが増えるため、購入してもらうための労力や必要な資金は新規顧客に比べて圧倒的に少なく済むと言えます。
そのため多くの企業やブランドはメルマガなどを利用してリピート顧客を作る努力をしています。
HushTugでも主にブログやメルマガを使用して既存顧客へのアプローチをしていますので、今回はそうしたリストマーケティングに関して
1. ブログとメルマガの活用
2. ステップメールでのアプローチ
3. 使用しているおすすめツール
の順にご紹介します。
1. ブログとメルマガの活用
HushTugの場合はブログとメルマガを毎週2回(たまにサボっちゃうけど)更新しています。
もちろんLINEなども活用していますが、顧客接点の主な媒体としては今もメルマガはとても強いです。
まず、過去にHushTugでのリストマーケティングをしてきて個人的に感じたのは、
「売り込みは顧客側に理由があれば強い、けど理由を作り出せない場合は無理に作るよりも良質な接点を作り続ける方が大切」
ということです。
例えば新商品が出たときや(HushTugではほぼしないけど)セールをして安くなるなど、顧客側に良い理由があって営業メールを送るのは当然高い効果が期待できますし、すればいいと思います。
しかし、そうでない場合は「良質な接点を持ち続けること」を意識しています。
これはHushTug特有の条件かもしれませんが、
・本革バッグという高単価かつ購入頻度の低い商材
・自社工場の運営と売上の成長が重なってなかなか新商品に着手できない
・理由のない値下げを基本的に行わない
という状況で継続的なリピートをして頂くには、「バッグが欲しいと思った時に第一想起を取っていること(1番にHushTugを思いつくようにすること)」が大切です。
マーケティング用語で「エボークドセット」という言葉があります。
これは簡単にいえば「何かを買おうと思ったときに思い浮かべる選択肢」のことなのですが、HushTugのような新興ブランドはなんとかしてこのエボークドセットに割り入る努力が必要です。(顧客のエボークドセットは流動的で1度買ったからといって入るわけではない)
もちろん商品を好きになってもらうのはもちろんの事、HushTugの場合はモンゴルの職人さんの様子やお客様へのインタビューなど、ブランドそのものに好感を持ってもらえるコンテンツを継続的に作成することで「良質な接点」を増やしています。
このようにお客様が「バッグを買いたい」と感じたタイミングにHushTugを選んで頂ける事を目的としたブログ・メルマガ運用をしています。
ちなみにHushTugの場合は「ブランドコンセプトや理念への共感が後押しになった」というお客様も多いため「モンゴル工場の様子や取り組み」のブログ・メルマガが成果に繋がりやすいです。
(↑実際のメール)
モンゴルネタ以外では、
・商品開発の様子
・スタッフの愛用品紹介
・合う服装の紹介
・季節に合わせたケア方法
など、商品を絡めた上で顧客が気になるネタやメリットに感じるものを合わせるとリピートに繋がることがわかっています。
こうしたブログやメルマガのネタや内容の分析に関しては、スプレッドシートに記入した上で自身が直感的によかったのか悪かったのかわかるようにしています。
メール配信ツールにも分析機能はついていますが、上記画像のように開封とメール内のリンククリック、CVと段階分けしてから成果をアルファベットの評価で表す方が僕個人としてはわかりやすくて気に入ってます。
2. ステップメールでのアプローチ
普段のブログやメルマガとは別に購入後のステップメールでも色々な施策を試してきました。
以前のnoteでも書いたかもしれませんが、色々とアップデートした部分もあるためここで書いておきます。
まず、僕が考える購入後ステップメールの役割は2つ。
・信頼される
・熱を冷まさない
の2つです。
◎「信頼される」
HushTugはまだまだ小さくバッグを検討しているお客様からすれば信頼できないブランドです。
信頼できないブランドを色々検討した結果、信用してみようと高いお金を頂いているので、まずそれに報いるためにも信頼されている大手メーカー以上の誠実さが必要です。
これは気持ち的なものだけでなく、キャンセルや返金に繋がることなので顧客サポートをしているスタッフも含めできる限り徹底しています。
例えば信頼される事を目的としたステップメールパートは、
・購入後に代表の戸田からメール
・予約商品のお届け予定日メール
・予約商品がどの段階でどこにあるかを知らせるメール
・発送時のメール
などがあります。
(↑実際のメール)
「本革にしては低価格だけど本当に届くのか」
「実際の品質が悪くペラペラの革だったりしないか」
などのように心配だったと、今でもご購入頂いて商品が到着した後のお客様に言って頂きますが「そうではなかったという褒め言葉」であると同時に「購入の障壁だったしキャンセルにも繋がるマイナスポイント」ととも受け取れます。
自分たちをまだ信頼性に欠けるブランドだと意識して、顧客の不安に感じるポイントを解消していくメールを作成しています。
◎「熱を冷まさない」
また、買い物をした時というのは一種の興奮状態です。
もちろん本当に必要で買っているだけの人もいますが、ストレス解消に買い物をする人がいるようにエンターテイメントとして熱くなっている側面があります。
そうした熱は、何もしなければ購入した瞬間を頂点として下がっていきます。
その熱を冷まさないためにステップメールに組み込んだのが、
・商品お届け前に届くモンゴルの工場長からメール
・お届け後一定期間経過すると届く購入者限定特典のメール
・お届け後一定期間経過すると届く手入れに関するメール
などです。
これらを組み込む際には紙などに各メールを書き出し、
・横軸を時間軸
・縦軸を顧客の感情,熱
としてシートを作るとわかりやすいです。
(こんな感じで時間と感情の上下を表してどこにどんなメールを送るべきか考えた)
時間が空けば熱は冷めるし単に必要事項を伝えるメールに顧客を熱くする効果は無いと仮定して、できるだけ熱を冷まさないように配置しました。
例えば、上述の「商品お届け前に届くモンゴルの工場長からメール」は商品の開封時を最も熱が高い状態にするための施策です。
(↑実際のメール)
・気持ちが冷めた状態で商品が届く
・気持ちが昂り期待した状態で商品が届く
この段階では商品の状態に関してこちらで操作できることは無いので、感情をコントロールするしかありません。
であれば期待して頂いて熱が最大の状態で想定通りもしくはそれ以上の商品が届けば、感動が最大になるのではという仮説のもと組み込みました。
結果、モンゴルからのお便り自体にも「モンゴルから届くのが実感できて嬉しかった」というお声を頂けますし一定の効果があったのではと考えています。
その後もお届けから30日、60日など定期的なステップメールがあり、上述のブログ・メルマガと合わせて接触が途絶えないよう意識しています。
3. 使用しているおすすめツール
Shopify連携できるメールマーケティングツールとして有名なのでShopifyユーザーの方はご存知かもしれませんが、HushTugの場合はKlaviyoというサービスを使っています。
もちろん他にも有名なメール配信ツールはあると思うのですが、Shopifyユーザーの場合はShopifyと連携してメールからの売上を管理すべきなので選択肢は多くありません。
Klaviyoは言語が英語なので(たぶん管理画面の日本語対応はしてないと思う)そうした海外のツールに慣れていない方は慣れるまで大変かもしれませんが、 Google翻訳を使えば大体わかります。
・ステップメール(Flow)
・一斉配信(Campaigns)
・送信リスト作成
・分析機能
・Shopify連携
など必要なものは一通り入っていますし、メール配信数に応じてかなり細かい重量課金型なので規模の小さいブランドから顧客数の多いブランドまで問題なく使えると思います。
最後は簡単なご紹介でしたが、これでリストマーケティング編を終わります。
今後もメルマガ運用は継続していきますし、ステップメールを組み直したり新たなメールを追加していくこともありますのでそうした成果や報告はnoteや僕のTwitterなどで報告していきます。ぜひ見てください!