【短歌】平成万葉集より
※()は詠った方の年齢です
ネットでは 調べられないことがある 例えば君の好きな人とか
その昔ときめきたるを手繰り寄せ手繰り寄せては妻を介護す(74)
待つというときめき忘れし若者らメール打ちいる只ひたすらに(89)
真夜中にかすかに聞こゆ隣室の患者泣く声明け方までも
盆毎の墓掃除して手を併せ嫁はこの家の人となりゆく (43)
つまらない午後の授業はケシゴムのカスをまとめてケシゴム作る (15)
パソコンの受講用紙に記入する生日の欄に大正は無し(83)
行き先も告げずに家を出る時にこの生活は終わるのだろう(35)
悲しみを「なんでもない」と済ませても「何かあった」と見抜く母親 (17)
このノート 使い切るまで 生きたいね メモする母の 弱き筆圧 (73歳・女性)
僕のこぐ自転車の後ろでいま君はどんな顔してなに思ってる(19)
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