純白啓蒙読書会 #34 青松輝『4』 〜関西医学部YouTuber批評〜 by web writer 古田更一.【バカデカい愛】
なんか、普通
YouTuberが書いた短歌集って感じのクオリティー
ずっと気になっていた本。
届いてまず、装丁がきれいで、手に取れて嬉しかった。
世代的にサラダ記念日とかなのだけれど、
その頃を思い出しながら、でも
もっと洗練されて秀一なものをこんな自分のところにも届けてもらえたと思った。
まだまだゆっくり味わうようにみたい。
●ガスマスクをしたまま僕が想像する口づけの甘ったるい抽象性
●音割れがひどくて頭が割れそうで思春期は2分ちょいで終わった
●うしろ髪を照れてさわったのは僕で、終わってからが思春期だから。
●iPhoneのライトを照らし捜したのは擬作のヴォルフガング・アマデウス
●星の存在 きみと話しているときに僕はこわれるほど高画質
●神はまだ見たことないし、あると思う、あなたが神である可能性
●この夏いちばん可愛い服できみが知る生存の耐えられない被傷性
●結衣ちゃんのつくった結界から出ると夏で 歌っているのは悪魔
●友達へ言っておきたいのはこの星がすでに失くなってしまったこと
●雪の道でわたしが忘れられずにいる運命的なガスライティング
●傷だらけの手首でもっとていねいに僕だけの流線型の歌姫
●吸入器をはずしてきみがはにかんでさよならするこの夜この世界
●高鳴る胸の肌をやぶって心臓に直接さわれたらいいのに、と
目眩く短歌が満載です。