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〜お告げが聴こえたのです〜
東大駒場前トイレでドストエフスキー波長ねぎを刺傷した切島優吾容疑者。
彼が東大前でMARCHレベルのボクとゲシュタルト学派代表・ドスパンに話す話しは信じられない話しだった。
「えっと…お告げが聴こえたのです。ああ、オカルティズムという意味じゃあ無く、極めて冷笑的すぎるお告げが」
「どういうことだい?」
余りにビビッてしまったボクの代わりに喫茶店でブラックコーヒーを飲むドスパンが相槌代わりに返事した。
「えっえっと…つまりこういうことです。家に引き込もってテロリストを冷笑し続け自分ではナニもしないぐうたらのクズ野郎作家ドストエフスキーを自称する革命家を冷笑する革命家があのドストエフスキー波長ねぎじゃあないですか」
「…」
「つまり、彼はボクに似てすごい卑怯な人間なんですよ。彼は引きこもりで退廃的で破滅的でそしてボク以上に臆病な人間だ。そんな内気な人間であるドストエフスキー波長ねぎがむしろ外出し東大前のトイレへ行くというそれ自体が考えられない話しなのです」
「…」
「ボクの好きな言葉に冷笑があります。メンヘラほど流行っていませんが、ボクの1番好きな言葉が冷笑だ。で、単純な話しでドストエフスキーが1番ドストエフスキーが屑なんだってことは分かっていただろうし、ドストエフスキーの生涯は悲惨で自ら牢屋に入る。でもね、ドストエフスキーはやっぱり模倣犯なドストエフスキー波長ねぎにそっくりな屑ときた!
愉快犯。そして名声が欲しいときたんですね。
彼はめちゃくちゃ臆病で保身的で様々な人間を盾にして、その癖自分だけが美味しい目にあおうと思っている、端的に屑だ、屑だ、屑なんだ。
まあ、ボクの方が彼より屑ですけどね。
だから、ボクは捕まらない。
だって、天皇は皇居の中心で日向ごっこを演じなさっても、それは半径3メートル離れたボクのアパートの日陰ごっこと変わりませんから。
日向があるから、日陰がある。
本物のキリストがいるから、偽物のキリストがいる。
ようするに、ボクはむしろ自殺を遂げたわけ」
「どういうこと?」
「ははは。勘の良いドスパン様なら分かると思うけど、ボクは自殺しました。ボクがドストエフスキー波長ねぎそのものじゃあないですか!このあんぽんたんの卑怯者!」
「つまり、キミは罪と罰を償い続けるそう言いたいのだね?」
「違う!話しには続きがある。ボクは言ったでしょ?好きな言葉は冷笑だ。冷たく笑ってイキることしか能がない。ははは。だから、波長ねぎは悔しいだろうな、波長ねぎは悔しいだろうな、ららら、波長ねぎは悔しいだろうな、りりり、波長ねぎは悔しいだろうな、るるる、波長ねぎは悔しいだろうな、れれれのれ〜波長ねぎは悔しいだろうな、あはははははははははほははははは」
「つまり…こういうことなんだよ…」
いや!意味分かんないでしょ!MARCHのボクは普通に突っ込んだ。
こうして、喫茶店で大声をあげた切島優吾容疑者は逮捕された。
しかし、良かった良かったとはならなかった。
〜切島優吾は無罪〜
切島優吾容疑者逮捕はむしろ社会を面白くさせた。
むしろ、日本のあちこちが切島優吾の処刑か救済かで揉めて肝心であるドストエフスキー波長ねぎこと山田太郎は忘れられていた。
ちなみに、切島優吾は特別にメタバースプラットフォームにおいてフラミンゴという名前のアバターで生きれるように日本政府は特別に施してくれた。
ドスパンは足を半分洗ったらしい。
ドスパンの父はこのようなことをドスパンへ言った。
「連中は汚い、連中は汚い。切島優吾は結局のところ、何もしていないし、ただ傍観して冷笑していただけじゃあないか。見ろよ、ドスパン。あの白がかった髪もどうせ逆白髪染めだぜ。オッサンのオレよりピエロときた。
演劇を見るときに人は演劇に見られているととある有名な自己啓発を書いた男が言っていた気がするが、冷笑しているつもりが演劇そのものに冷笑されていたとはこれはまた滑稽なことだぜ、ドスパン。
それにドスパンも覚悟をしたほうがいいな。
いいか、ドスパン。
オマエは蜂の巣を突いてしまったんだよ。
オレも知らなかったが、どうやらこの日本は箱らしいぜ。
偉大なる息子ドスパンよ、オマエは遂にトゥールマンショー、箱の裏側まで覗くまで来ちゃッたんだからな。
ただし、そこまでだ、ドスパン。
これ以上、裸の王様は裸だと言っちゃうと、王様たちは怒り出すし、たくさんのピエロたちが暴れ出しちゃう。
オマエがすごかったのは、どういうやり方が知らないが、この日本の裏側を剥がしちゃったところにあるんだな」
ドスパンはがっくりとうなだれて、逃亡を余儀なくされた。
ボクはYouTubeでドスパンを宣伝しドスパンが覗いてしまった世界の裏側を是非この目で覗いてみようかとワクワクしている。
〜あちこちで爆発した切島優吾の残滓たち〜
ピエロに着いてくる人間は果たして冷笑を持ち合わせていなかった。
偽典は聖典に変わり、悲劇は茶番に変わる。
切島優吾にはたくさんの弟子たちがいて、彼ら彼女らには残念、冷笑し冷静に吟味しながら笑い飛ばす脳と頭、センスに欠けていた。
こうして偶像崇拝化した切島優吾は街あちこちに引き締め合い、神話が神話を生み続ける。