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姿勢矯正の落とし穴(後編)

~連動性トレーニングの開発者、伊藤さんに聞いてみたVol.18~


編集部
前回から「姿勢矯正の落とし穴」をテーマに、連動性トレーナーにおける姿勢の捉え方についてお話していただきました。

今回もその続きとして、連動性トレーナーが姿勢をどう捉えていくかをより詳しくお聞きしたいです。
伊藤さん、よろしくお願いします!

(前編をまだ読んでいない方はこちらからご覧になれます。)https://note.com/preview/n327edb88b344?prev_access_key=9f3ab9ab628905e09976a001b9c70bf7


伊藤さん
まず前回の内容を簡単にまとめると、

①ゴールデンラインと呼ばれるような一つの良い姿勢に寄せていくという考え方があるが、
そもそも健康な人、私たちで言うと連動性が高い状態にある人が必ずしもゴールデンラインに沿った姿勢なのかどうか
と言うことを考える必要がある。

②一般的に健康であると認められるような、子どもやトップアスリートたちの姿勢を分析した時に、姿勢がゴールデンラインから大きく外れているのに健康であり、高いパフォーマンスを発揮している人がいる、ということがわかった。

③そのように考えていくと、ゴールデンラインという一つの指標にできるだけ寄せていこうという発想に疑問が出てしまう。

と言った内容でした。


今回はもっと深い話をしていこうと思います。

私たちの研究によると、姿勢というのは骨格の影響を受け、そしてその骨格は先天的に異なっているということがわかっています。

もちろん、後天的な歪みや運動習慣によって姿勢は変わっていってしまいますが、それ以前の問題として姿勢のベースがそもそも先天的に異なっているのです。

これが大別すると8つのTypeに分かれます。

そういった研究をこれまで私たちはしてきました。

つまり、生まれながらにして個体差が存在しており、その時点で姿勢の影響を受けてしまうため、言い換えると自分に合った姿勢の答えというものが生まれながらにして皆違う、という話になります。

これらを踏まえると、成長の過程の中でゴールデンラインのような一つの良い姿勢の指標に寄せていこうとすることは、研究レベルの話でなくとも、ざっくりとしたフィーリングで考えたとしても、理にかなっていない話なのではないかと思うわけなのです。

私たちは先天的に個体差が存在しているということを前提とし、尊重する形で姿勢の良い悪いを評価していく必要があり、治療やトレーニングをしていく必要があります。

先天的な個体差を前提とせず治療やトレーニングを行ってしまうと、良くならないどころか場合によっては健康を害してしまう、連動性を下げてしまう、パフォーマンスを発揮できない状態にしてしまうことさえあるのではないか、

そのように考えているのです。

そのため、治療家やトレーナーとしてお仕事される皆さんは個体差を前提として姿勢を見ていく、治療やトレーニングに繋げていくという考えを持つことが大切であると思っています。


編集部
伊藤さん、ありがとうございます!
次回のテーマは「足を速くなりたい人が必ず知っておきたい個体差」になります。
次回もよろしくお願いします!

先天性連動の理論、連動性トレーニングに関する詳細な情報は、HUREC公式ホームページにてご覧いただけます。ぜひこちらのHUREC公式サイトをご確認ください。


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