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姿勢矯正の落とし穴(前編)
~連動性トレーニングの開発者、伊藤さんに聞いてみたVol.17~
編集部
今回のテーマは「姿勢矯正の落とし穴」になります。
姿勢というのは健康であったりパフォーマンスの面において非常に重要な要素の1つとしてとらえられることが多く、多くのトレーナーや治療家の方々も姿勢を大切にしているのではないかと思います。
そこで今回は連動性療法の観点から考える「姿勢」についてお聞きできればと思います。
伊藤さん、よろしくお願いします!
伊藤さん
まず姿勢という言葉は日本人の中ですごい人気の言葉、概念なのではないかと思っています。
基本やベース、土台などといった言葉に近いものがありますよね。
そのため、歩く時の姿勢や運動をするときの姿勢など、心構え的な部分も含め姿勢を正していく、磨いていくという考え方は私たち日本人が興味関心を抱く分野なのではないかと感じています。
そして治療やトレーニングの場面においても同様に姿勢をすごく大事にとらえているように思っています。
この考え方は私も含め、連動性トレーナーにおいても大切な考え方であると思います。
ただ、一般的によく言われる、姿勢が大事とされる事に関して、100%同意できるかと言うと、実はそうではないです。
特に良い姿勢の定義については考えることがあります。
良い姿勢と聞いてパッと思い浮かぶのは、耳の穴~肩峰~大転子~膝~外果の位置がある程度一本のラインに整っている状態ではないかと思います。
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ゴールデンラインと呼んだりすることもありますが、このゴールデンラインに沿っている状態が良い姿勢で、そこから外れているのは歪みとして捉えるというのは、治療業界やトレーニング業界でよく見る評価の仕方であるように思います。
この考え方に関しては、基本的にはクエスチョンマークがつきます。
なぜなら、そもそも健康な人、私たちで言うと連動性が高い状態にある人が必ずしもゴールデンラインに沿った姿勢なのかどうか、というところから考える必要があると感じているからです。
私たちの研究によると、子ども、特に五歳ぐらいまでの低年齢の子どもというのは、ゆがみや筋肉の張りなどが大人に比べて圧倒的に少なく、動きの観点から見ても、動作に対して稼働している関節や筋肉の数が大人より多いことから、相対的に連動していると言えるでしょうし、健康とも言えるのではないかと思います。
また、高いパフォーマンスを発揮するトップアスリートというのも、稼働している筋肉や関節の数が一般人よりはるかに多く、高機能の一つの結晶とも言えるわけです。
なのでトップアスリートにおいても健康であることや連動性が高いという点について異論はそれほど出ないのではないかと思っています。
では、このような人たちは皆、姿勢がゴールデンラインに沿っている、もしくはゴールデンラインにかなり近い状態なのかと考えていくと、私たちの研究によれば、実は全然そんなことないのです。
ゴールデンラインから大きく外れているのに、とても体が柔らかい、連動している健康な人もいるし、とてもゴールデンラインに似つかないのにパフォーマンスが高い人も事実としているわけです。
そのように考えていくと、ゴールデンラインという一つの指標に、できるだけ寄せていくという発想自体がどうなんだろうかと思うわけですよね。
健康で高いパフォーマンスを発揮している人でも姿勢が一つに揃っていない、つまり個体差がある以上、そのことを無視してはいけないのではないかと私たちは考えています。
編集部
伊藤さん、ありがとうございました!
次回も姿勢矯正の落とし穴をテーマにより詳しくお話聞ければと思います。
次回もよろしくお願いします!
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