泣く子をあやすのはデバッグと同じ
赤ちゃんは泣くのが仕事。
そう言われるだけあって、あいつらは本当によく泣く。
腹が減った・オムツが濡れている・暑い・寒いみたいな大人でも嫌よねという事象に限らず、未発達ゆえに、眠いという感覚が気持ち悪いとか、ママの気配がしないとかそういう大人にはパッと理解できない系の理由でも泣く。一番笑ったのが、お腹から出てきたことに気付いて、ここはどこ?という混乱で泣いている可能性があるという話。
まぁともかく、赤ちゃんは泣く。
で、あいつらを黙らせるのが我々の仕事なわけです。
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僕はITの仕事をしていて、webエンジニアも経験しています。
エンジニアの仕事も色々あるが、システムが何かエラーを出しているという時に、それを直す前段で、どこがどういう理由でおかしいのかを探っていく作業も含めて我々の仕事です。この作業をデバッグと呼びます。
映画やドラマで描かれるエンジニアと言えば、何か困ったことが起きれば、魔法のようにすぐ解決しちゃうみたいなイメージがあるが、実際はめちゃくちゃ地味な事をやってて、何かおかしいぞとなった時には、目の前で起きている事象の様子を観察した上で、仮説を立てて検証し、エラーの原因を明確にしていくステップを踏んでいます。偉い。
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最初のうちは泣いたらオムツ替えてミルク飲ませりゃ寝るみたいなフェーズなので、あまり深刻でないはずだが、ちょっと月齢が上がってくると理由も複雑になってくる。
ここで思い出したいのが、普段やってるデバッグ作業。
エラーに対して仮説を立て検証しバグを見つけるあの作業、そのまま目の前の赤子に適用できる!
ちょっと違うのが赤ちゃんはエラーログを吐かないので、推測するしかない点か。
デバッグの時にも真っ先に疑うべきポイントがあるように、まずはオムツを替えてみる。効果がないなら室温を変えてみる。もしかしたら部屋が明るいのかも?窓が開いててうるさいのかな?もしやもうお腹空いている?!
※念の為断っておくが、赤ちゃんが泣くことをバグとかエラーだと言いたいわけではない。こちらが積極的に原因を探る必要のある事象である点に共通点を見出している。
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デバッグで重要なのは、エラーの原因を特定するために落ち着いて仮説検証する姿勢だと思っているが、これはそのまま赤ちゃんの泣き止ませにも言える話です。
泣き止まない我が子を前に途方に暮れたり、ついカッとなってしまうこともあると思う。睡眠不足が続く夜中に泣き止まない我が子。本当に地獄だ。
ただ、生まれて数ヶ月の赤ちゃんを怒鳴りつけたところで何の解決にもならないのが現実の辛いところ。
仮説検証しがいのあるデバッグ作業のつもりで臨めば、少しは気も楽になるかもしれないですね。